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【東エルサレム・研修レポート④】 お菓子&パン作り研修

はじめまして、パレスチナ事業・現地インターンの内田です!私は9か月間パレスチナのお隣の国・ヨルダンに留学をしていました。そして先月そこでのプログラムを終え、夏の間だけこちらでインターンとして活動させていただいてます。短い間ですが、よろしくお願いいたします!

hair coloringの修了式にて(一列目いちばん左が内田、いちばん右が現地代表・木村)

私はインターン活動の一環として東エルサレム事業のサポートをしていますが、活動のモニタリングに同行しました。そこで今回は、私、内田が研修レポート第4弾として、「お菓子&パン作り研修」の様子をお届けしたいと思います!(第1弾第2弾第3弾も是非ご覧ください)

お菓子・パン作りの研修に参加してみて一番の感想は、とにかく参加者の女性たちの熱意がすごいことです。驚いたのは質問の多さ。参加者たちは疑問に思うことがあると、とにかく先生に質問していました。「使用するチョコレートはミルクチョコなのか、ダークチョコなのか」「●●の場合はどうしたらいいのか。私は●●よりも××の方が好きなんだけどそれでも作れるか」などなど…。中には先回りして質問した人もいて、先生が「今から説明するから待ってて」と困ってしまうほどでした(笑)

また、先生の手元が見えない!と席を離れて先生の近くに立ち、真剣に受講している様子も見られました。結局、研修の初めは壁に沿って並べられた椅子たちも、1時間もすると先生の机の周りに置かれていました(笑)

講師の先生の手元がよく見えるように席から離れて、立って受講する様子
結局椅子を先生の机に近いところに移動させました

さらに、教室の前においてある大きな模造紙に書かれたレシピを熱心に板書する姿も見られ、女性たちのやる気・積極性が垣間見られました。

熱心にメモを取っています

お菓子・パン作りの4回目の研修(全10回)では、ヌガー、ピスタチオ、チョコレートで飾りつけられたドーナツ、イタリアンパンナコッタ、数種類のチョコレートを作りました(2つ下の写真参照)。この研修(各回)は説明から片付けを含めて3時間しかなく、たったの3時間でこの量と種類を完成させるのは簡単なことではないです。講師の先生だけでなく、参加者が交代で担当する助手係2名、そしてほかの受講者が協力することが大切です。

写真中央の水色のヒジャブ着けている方が講師のハナーン先生、その両脇が助手係の参加者


お菓子が完成すると丁寧に飾り付け・盛り付けがほどこされ、撮影タイムに入ります。さすがアラブ人、盛り付けのセンスが抜群でとても感心します…。完成品を味見させてもらいましたが、見た目の通りとても美味しかったです!!

2回目の研修でつくったお菓子
4回目の研修でつくったお菓子

研修は、終始とてもにぎやかで活気のある、笑顔の絶えない温かい雰囲気でした。参加者、講師の先生がみんなで冗談を言いあい、笑いあっていたのが印象的でした。女性たちの話していた内容のすべては理解できないものの、一緒にいるだけで私まで楽しく幸せな気持ちになりました。

以前の記事で紹介されている通り、JVCが現地パートナー団体(AWC)と協力して行っている東エルサレムでの一連の研修は、男性優位の社会のなかで社会的・経済的に自立したいと願うパレスチナの女性たちに、職業訓練などの機会の提供を通じてエンパワメントすることを目的としています。

そのため、今回レポートした「お菓子&パン作り研修」も、作ったお菓子などを販売して売り上げを得ることを想定した上で開講されています。したがって、調理後にそれらを商品として販売する場合の価格設定の仕方やどのように販売するかのレクチャーも行われているそうです。残念ながら私は他の業務などがあり、こちらについてはまだ聞けていないので、次回参加した時はぜひレポートしたいと思います!

※本事業は、外務省の日本NGO連携無償資金協力にて実施しています。

JVCのパレスチナ事業では、現地に暮らす人びとの意思を応援する形での支援を行なっています。また、パレスチナの問題を日本社会にも伝えることで、一人ひとりが取り組むための橋渡し役を担うことも試みています。 サポートしていただいた分は全額、JVCのパレスチナ事業に寄付いたします。