くじら

こんにちは、くじらと言います。 日本語講師3年目/大学院修士課程の研究「言語景観」/オ…

くじら

こんにちは、くじらと言います。 日本語講師3年目/大学院修士課程の研究「言語景観」/オーストラリア留学&日本語教育との出会いから日本語教師を目指しました🌱 日々の勉強でわかったことや考えたことをnoteにまとめていこうと思います。 少しでも読んでくれた方のお役に立てれば幸いです🐳

最近の記事

助詞 「が」「を」 意味・使い方【イメージ画像付き】 <Bさんがおにぎりを食べています>

助詞について基本的な意味・用法をまとめました。 なるべく助詞自体が持つイメージを学生につかんでもらえるようにスライドも作成したので載せておこうと思います。__________________________________________________________________ 「が」「を」【形】Nが・Nを  【分析①】 が:ある行為(V)を行なった(人)物を示す。「何(誰)がVする」 を:ある行為(V)が行われた対象を示す。「何(誰)をVする」 【イメージ】

    • 助詞 「に」「で」「を」 意味・使い方【イメージ画像付き】 <放課後に図書館で勉強する>

      助詞について基本的な意味・用法をまとめました。 なるべく助詞自体が持つイメージを学生につかんでもらえるようにスライドも作成したので載せておこうと思います。__________________________________________________________________ 「に」「で」【形】Nに・Nで 【分析】 に:「行く」「乗る」などの行為(V)対象を示す。時間的・空間的なある地点📍に向かうこと、そこを指し示していることを表す。 で:ある行為(V)が行われ

      • 受け身・使役・使役受身 意味・使い方【例文付き】 <「考えさせられる」って「考える」と何が違うの? >

        今日は受け身・使役・使役受身についてまとめようと思います。 基本的な意味だけでなく、日本語母語話者が実際にどのように使っているのかにも注目したいと思います。 受け身(直接受け身)【形】V+(ら)れる   【意味】ある行為(V)を受けた人に視点を当てて物事を捉える。 【例文】 母親が子供を怒る →子供が母親に怒られる(受け身) 母親が子供をほめる →子供が母親にほめれる(受け身) 学生が先生に質問する →先生が学生に質問される(受け身) 【教えるときのポイント】 受け

        • 〜ぽい・〜がち・〜気味 意味・使い方【例文付き】 <忘れっぽい? 忘れがち? 忘れ気味?>

          今日は「〜ぽい」「〜がち」「〜気味」の使い方についてまとめます。 この3つは「〜する傾向が高い」という点で共通していますが、使われる文脈に違いもあります。 今回は『現代日本語書き言葉均衡コーパス 中納言』というコーパスを活用しつつ、特に母語話者の使用にフォーカスを当てて分析していこうと思います。 現代日本語書き言葉均衡コーパス 中納言〜ぽい【形】N / V(普)/イA〜い/ナA〜だ+っぽい     【意味】 <イメージ> 意味①見た目・様子が類似している 意味②多さ(量

        助詞 「が」「を」 意味・使い方【イメージ画像付き】 <Bさんがおにぎりを食べています>

        • 助詞 「に」「で」「を」 意味・使い方【イメージ画像付き】 <放課後に図書館で勉強する>

        • 受け身・使役・使役受身 意味・使い方【例文付き】 <「考えさせられる」って「考える」と何が違うの? >

        • 〜ぽい・〜がち・〜気味 意味・使い方【例文付き】 <忘れっぽい? 忘れがち? 忘れ気味?>

          〜によって (個別・受け身・原因)    意味・使い方【例文付き】 <国によって制服が違う? 日本の制服は可愛いらしい>

          先日、いろんな国の制服の話になりました。学校の制服なんてどこの国も一緒では?と思っていたのですが、どうやら違うようです。 ミャンマーは国旗にもある緑色を制服に使うそうです。ベトナムはアオザイという民族衣装が制服になっていました。中国から来た学生は、「体育のジャージみたいだから嫌〜日本のはすごくかわいいよね」と言っていました。 国によって制服もこんなに違うんだ〜と1つ勉強になりました。 さて今日はいくつかある「〜によって」の意味・使い方についてまとめたいと思います。 Nに

          〜によって (個別・受け身・原因)    意味・使い方【例文付き】 <国によって制服が違う? 日本の制服は可愛いらしい>

          〜ば〜ほど・〜につれて 意味・使い方【例文付き】 「飲めば飲むほど痩せるサプリ」?

          〜につれて【形】Vル / N +につれて 【意味】[A]につれて[B]     [A]という出来事の継続的な変化に伴って[B]という変化が起こる。     【例文】 ・時がたつにつれてその少女はとても美しく成長した。 ・良い口コミが広まるにつれてお客さんの数も少しずつ増えた。 ・試験の日が近づくにつれてだんだん不安になってきた。 ・気温が上がるにつれてアイスがたくさん売れるようになる。 【ポイント】 [A]の変化も[B]の変化も次第に、段階的に起こるものになります。

          〜ば〜ほど・〜につれて 意味・使い方【例文付き】 「飲めば飲むほど痩せるサプリ」?

          <逆接>〜のに・〜にもかかわらず 意味・使い方【例文付き】

          この記事では接続語>逆接>「〜のに」・「〜にもかかわらず」について解説していきます。 接続語<逆接>接続語:文と文をつなぐことば(つなぎ言葉) 主な接続語の働き 順接:前の文から自然な流れで後の文の内容につなげる     論理関係:原因→だから→結果、時間関係:前→そして→後 逆接:前の文から予想されることと後の文の内容が食い違うことを示す 〜のに【形】普通形+のに    (Naだ/Nだ→なのに) 【意味】前文から推測される話し手の期待が後文によって裏切られたことを

          <逆接>〜のに・〜にもかかわらず 意味・使い方【例文付き】

          〜たら・と・ば・なら 〜活用編〜

          前回のに引き続き、「〜たら・と・ば・なら」を使った条件文(前文が後文の条件を表す文)の違いについてまとめていきたいと思います。 前回の記事「〜たら・と・ば・なら 〜整理編〜」は①仮定のレベル、②時間的な前後関係、③断定や言い切りの形以外の表現を後文に持つか、の3つの観点から比較と分析を行いました。 今回は「結局、いつ・どんなときに使えばいいの??」という視点から、「たら」「と」「ば」「なら」の働きと特によく使われる状況についてまとめたいと思います。 「たら」「と」「ば」

          〜たら・と・ば・なら 〜活用編〜

          〜たら・と・ば・なら 〜整理編〜

          最近、暑くなってきましたね☀️今日は晴れてたので日傘を使いました。 さて、今日のテーマ「〜たら・と・ば・なら」に移ります。 次の例文のうち一番しっくりくるのはどれですか? aが一番しっくりくる気がします、、、でも、「他の選択肢の何がどう変なの?」と聞かれると説明するのは難しいかもしれません、、、、。 では、次の例文はどうでしょうか。 なんだか1文字足しただけなのに、fやgはより不自然な印象になってしまいました。 「〜たら・と・ば・なら」は条件文(前文が後文の条件を表す文

          〜たら・と・ば・なら 〜整理編〜

          〜てください・〜ましょうか

          先日、日本語初級における最初の関門「〜てください・〜ましょうか」の授業をしました。やってみた感想としては、成功度30・失敗度70でした、、、、 やってよかったところ・失敗したところも【ポイント】に入れ込みながらまとめていきたいと思います。 〜てください【形】Vテ+ください 【意味】話し手→受け手に何らかの行為を要求する<依頼>。 *初級の授業では説明が難しいので触れないが、関係性によっては<命令>になる場合もある。 【例文】 ・暑いです。窓を開けてください。 ・重いです

          〜てください・〜ましょうか

          〜ぶりに・〜ごとに 意味・使い方【例文付き】<オリンピックは 4年ぶりに開?年ごとに開催?>

          中級の会話活動をしているとき、学生から「先生、『久しぶり』って何ですか?」という質問がありました。「久しぶり=久しい+ぶり」であり、久しい=長い時間を意味する(イ)形容詞だとして、、、、、、「ぶり」って何だろう? この記事では「〜ぶり」の持つ機能について「〜ごと」と比較しながらまとめていきたいと思います! 〜ぶり【形】N+ぶり  *Nは時間・期間を表す名詞 【意味】空白の時間・期間を表す。「NぶりにVする」のように動詞がくる場合は、Nの期間の間、Vすることがなかったこと

          〜ぶりに・〜ごとに 意味・使い方【例文付き】<オリンピックは 4年ぶりに開?年ごとに開催?>

          「〜ながら/〜まま/〜ぱなし」 用法 【例文付き】

          ~ながら【形】V1マス+ながら+V2 【意味】ある動作(V1)を行うと同時にもう一つの動作(V2)を行う。(付帯状況のひとつ) 「〜ながら」の部分が付帯する状況になるため、V1とV2を比較すると、V2が主に行っている動作となる 【例文】 ・音楽を聴きながら勉強する。 ・メモをとりながら話を聞く。 ・説明書を読みながら組み立てる。 ・働きながら子育てをする。 【ポイント】 意味はシンプルな文型ですが、V1に使われる動詞には少し注意が必要です。授業で例文を準備するためにも知

          「〜ながら/〜まま/〜ぱなし」 用法 【例文付き】

          〜ものだ・ことだ 意味・使い方【例文付き】

          そもそも「もの」「こと」の役割とは?ひらがなの「もの」「こと」は形式名詞に分類されます。形式名詞とは、名詞としての役割を持っているものの、それ単体で意味内容を持たない名詞のことです。 普通名詞:りんご ゴリラ ランドセル → 絵がイメージでき、それ自体が具体的に意味を持つ 形式名詞: こと もの ところ →その言葉自体の絵がイメージできず、抽象的な意味しか持たない 「もの」:ある物体(もの)について「どんな」ものなのかを説明しているイメージ (例:スリッパ=家の中で履く

          〜ものだ・ことだ 意味・使い方【例文付き】

          〜ていく・〜てくる 意味・使い方【例文付き】

          N:名詞 V:動詞 Na:ナ形容詞 A:イ形容詞  【形】V(て形)+いく    V(て形)+くる 【空間的・時間的イメージと意味】 *→・・・・・・・・→人→・・・・・・・・・→* (近づいてくる様子)    (遠ざかっていく様子)     〜てくる         〜ていく 以前→・・・・・・・・・→今(基準時)→・・・・・・・・・・→以降 (以前から基準時にかけて)       (基準時からそれ以降にかけて) 〜てくる               〜ていく 〜て

          〜ていく・〜てくる 意味・使い方【例文付き】

          「つい〜てしまう」 意味・使い方【例文付き】

          N:名詞 V:動詞 Na:ナ形容詞 A:イ形容詞  【形】つい+V(テ形)しまう 【意味】Vするつもりはなかったのに、間違ってVしてしまった。後悔の意味合いを持つ。 【例文】 ・お腹が空いたので、夜中についラーメンを食べてしまった。 ・セールで安い服を見ると、つい買ってしまう。 ・Netflixで面白そうなアニメ/ドラマがあったので、つい見てしまった。 ・彼氏とケンカをして、つい「もう別れる!」と言ってしまった。 【ポイント】 ①「〜てしまう」=「〜ちゃう・ちゃった」

          「つい〜てしまう」 意味・使い方【例文付き】

          「〜のようだ」 意味と使い方【例文付き】

          N:名詞 V:動詞 Na:ナ形容詞 A:イ形容詞  【形】(まるで)+Nのようだ・N1のようなN2・NのようにV/A/Na 【意味】Nにある点でとても似ている。 何か似ているものにたとえる(比喩の)時に使う言葉。「まるで」は「全くもって」「まさしく」という意味。 【例文】 ・手が冷たくて、まるで氷のようだ。  →冷たいという点で「手」を「氷」に喩えている ・このクッキーは硬くて、まるで石のようだ。  →固いという点で「クッキー」を「石」に喩えている ・今井さんはまるでロ

          「〜のようだ」 意味と使い方【例文付き】