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【読書】対談本は作家の素が出るから好き。

対談の本が好きです。

対談本もピンからキリまで
あると思うのですが、
対談本には、
作家が一人きりで集中して書いた
作品とは明らかにちがうから。
対話の時では、明らかに
オープンなマインドの時にしか
出てこない言葉が出ていく、
読者はそれを読める。

作家が日常的に使っている言葉を
読者は知ることが出来る。

書いてる時と話をしてる時には
テンポが明らかにちがいます。
たぶん、言葉の引き出しが違う。
そこがいい。

いや、逆に、普段の言葉が
あまり魅力的でないなら、
その人の対談本はダメでしょう。

それから、
対談の新書や対談のビジネス書も
またピンキリですね。
出版社が安易に
対談を企画して、
3日間の対話のくらいで
「原稿」ができるから、
まあ、ダメな本はダメでしょう。
そんな中から 
凄く相性がいい対談本が
1割くらいの確率で生まれて行く。

ちなみに、対談に才能がある人は 
限られているんですよね。

小林秀雄、
河合隼雄、 
養老孟司、
糸井重里、
村上春樹、
ピース又吉。

反対に、
大江健三郎は、対談本は
なぜかあまり上手くない。
読んでいて、閃きを感じない。
それから、意外だけど、
川上未映子もまた
彼女が加わる対談本はどうも
いまひとつ、と感じるんですが。
 
さあ、頭を切り換えて
とても良かった対談本を
挙げていこうと思います。

◯養老孟司と宮崎駿
『虫眼とアニ眼』 新潮文庫

◯小林秀雄と江藤淳
『小林秀雄・江藤淳全対談』
中公文庫。

◯小林秀雄と岡潔
『人間の建設』
新潮文庫

◯村上春樹と河合隼雄
『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』
新潮文庫

◯河合隼雄とよしもとばなな
『なるほどの対話』
新潮文庫

◯柴田元幸と村上春樹
『本当の翻訳の話をしよう』
新潮文庫

◯『サリンジャー戦記』
村上春樹と柴田元幸
文藝春秋新書

対談本なんて、
きっと20世紀後半に
盛んになったんだろう。

もし、もう少し昔から
対談本というものが存在したら、
誰と誰の対話を読みたいかなあ。

太宰治と三島由紀夫!(笑)。
まず無理かなぁ。相性が悪すぎる。

宮沢賢治と中島敦も
このマッチングは
面白いにちがいない。

江戸川乱歩と松本清張はどうだろう。
これも師弟関係だっただけに
緊迫しそうだ。

夏目漱石と森鷗外。
これが企画されていたら、
どんなに面白かったろうなあ。
日本文学最大の対談本が
出来たにちがいない。

向田邦子と須賀敦子。
同い年生まれの
エッセイの名手だから
ぜひ読んでみたかったな。

あ、究極の二人を思い出した。
トルストイとドストエフスキー、
この2人の対談は荒れそうだ(笑)。

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