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【戦後】戦争の伝承を始めた若者に、覚悟とエネルギーをもらう

戦争の体験世代が
少なくなっていくという現実の中、
眩しい人々がいることを
今朝の新聞で、知りました。

鹿児島県の知覧特攻平和会館や
長崎原爆資料館では
25才や30才の若い学芸員が
脚光を浴びてるそうです。

戦争はもちろん体験していない。
でも、自分と同じ若い世代に
どうやって戦争の話を語り繋げるか、
これまでの中高年にはない
分かりやすい工夫をしているんだそう。

自分が戦争を体験してないという
「コンプレックス」があまりない。
ビジュアルを駆使した展示を
心がけたりしてるらしい。

これは、50代、60代の、
戦争体験がない自分が
どうしたらいいか?悩んだ世代とは
明らかに違う人たちだ。

いずれ、敗戦100年、110年にも
なっていくから、
体験者の語りは一番大切だけど、
体験していない世代が
体験しなくてもできる伝承、
体験の有無によらない、
新しい伝承が必要になってきますね。

また、元TBSアナウンサーの
久保田智子さんがヒロシマ原爆の
伝承者として広島市から、この春、
認定され、活動を始めたそうです。
久保田さんは今、43歳。広島出身だ。

彼女は、TBSを止めた後、
アメリカに渡り、大学で
オーラルヒストリーを
学んでいたらしい。
TBS時代からインタビューは
仕事でやっていたから、
オーラルヒストリー(口頭伝承)を
学ぶというのは、順当な流れに見える。
日本に帰国後は東大大学院で更に
オーラルヒストリーを研究してた。
その後、広島市の伝承者育成事業の
研修を何年間も受けて、
現場の技術を磨いていた。
本当にきちんと行動する人は
やはり地に足がついてるなあ。

私は、、、、、
ヒロシマ問題に、
学生時代、大江健三郎の本
『ヒロシマ・ノート』から入り
影響を受け、かぶれてしまい、
記者の真似事をしようとして
広島市の原爆に関係する施設や
遺骨発掘現場をさまよい、
あまりに途方もないよう、
自分なんかどう足掻いても
何の役にも立てまいと
断念してしまった、意気地無しだ。

そのかわり、東京では
当時新宿駅西口で
原爆被災者に贈るために
折鶴を折ってくださいと
毎晩、声をからせてた青年がいて、
彼のお手伝いをちょっとした。
街を急ぐほとんどの人には
無視される根気のいる試みだったが
彼は何年もやめなかった。

意気地無しの私は、
これで被災者がよくなる訳でもなく、
核爆弾もなくなる訳でもないよなあ、
と自分から諦める形で、
脱落していったクチでした。

でも、今なら、
そんな細やかな試みが
大事だなあ、とわかってきました。

20、30代の学芸員や
久保田智子さんのような
オーラルヒストリーやら
戦争を体験してない世代が
自覚的に戦争を伝承しようと
地道な活動をしている。
私も、自分に何ができるかを
真面目に考えていきたくなりました。

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