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記憶の引き出しを開けて

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僕が文学に目覚めた頃、出会った風景や人々、感動した小説に関する記事を集めてみました。
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#青春

僕が出会った風景、そして人々(番外編その⑪)

遺跡の発掘現場で芽生えた恋 前回はT坂遺跡の現場開始にあたり、新メンバーを招集したところ…

asami_kun
9か月前
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僕が出会った風景、そして人々⑨

はじめにアルバイトありき 共同で一軒家を借りて、自由気ままな暮らしをしていた僕たちだった…

asami_kun
1年前
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『僕が出会った風景、そして人々』⑧

アルバイトのお話 舎人時代における僕の生活基盤が家庭教師だったことは前回までにお話しした…

asami_kun
2年前
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『僕が出会った風景、そして人々』⑦

舎人ふたたび このシリーズは⑥をもって終了し、番外編に移行したはずであった。 けれども、…

asami_kun
2年前
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僕が出会った風景そして人々(番外編その⑩’)

僕の記事を読んでいただいている皆さんへ。 ごめんなさい。その⑩を、書ききらないうちに公開…

asami_kun
2年前
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僕が出会った風景そして人々(番外編⑨ )

発掘現場の人間模様その2 この物語(?)に登場する人物については、「番外編⑤」でも簡単に触…

asami_kun
2年前
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僕が出会った風景そして人々(番外編⑦)

発掘調査の範囲(時代・深さ) さて、現場の発掘調査に話を戻そう。前々回に、重機による表土剥ぎを終えた後、自然堆積土をジョレンと呼ばれる道具で削っていくところまでお話ししたかと思う。 この後の調査について、ごくごく簡単に概要をお話ししてみたい。 その前に、僕の説明不足だった点について補足しておこう。 まずは、縄文時代はいつ頃からいつ頃までの期間をいうのかという問題。 僕が遺跡の世界を離れてからもう数十年も経つが、当時、縄文時代は草創期・早期・前期・中期・後期・晩期の6

青春の道化師(冒頭)

花火の夜 東京の七月は暑かった。梅雨が終わったかと思うと、またじとじとと降り出し、蒸し暑…

asami_kun
2年前
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僕が出会った風景、そして人々(番外編⑤)

僕が最初に入った現場は、その後1ヶ月ほどで調査が終了した。 当時は自分が何をやっているの…

asami_kun
2年前
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僕が出会った風景、そして人々(番外編①)

舎人を出たあと僕が移り住んだのは、東京23区外の、いわゆる多摩地区と呼ばれた地域の一画だっ…

asami_kun
2年前
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『僕が出会った風景、そして人々』⑥

家庭教師のこと。 舎人で生活を始めて間もなく、近所の高校生の家庭教師を頼まれて勉強を教え…

asami_kun
3年前
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『僕が出会った風景、そして人々』⑤

本題に入る前に・・・ こんなこともあった。 友人たちと共同で借りた一軒家は、1階に風呂場と…

asami_kun
3年前
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『僕が出会った風景、そして人々』④

まずはお酒の話から本題に入る前に、お酒の話をしようと思う。 僕の父親は高校の教師だった。…

asami_kun
3年前
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『僕が出会った風景、そして人々』③

予備校のこと 前回、舎人で悪友たちと一軒家を借りて、気ままな浪人生活を送ったと記したが、ちゃんと毎日予備校へは通っていた。原宿と代々木に校舎がある○○○ゼミナールという有名校で、キャッチフレーズが「日々是実践、親身の指導」だった。 ある朝、教室に入り、座った机にこんな落書きがしてあった。 「日々是欠銭、辛身の非道 ○○○ゼニトール」 ここに通った先輩が書いたものらしく、文字もかすれていたが、僕は、”なんてセンスがいいんだろう、さすが東京は違うな”と感心したものだ。