見出し画像

夢や目標がないのは良くないのか〜スターにはなれませんでしたが/佐藤満春

Amazonアフィリエイトに参加してます。時々、ポチッとしてくれる方がいて、小銭が手元に・・ありがたい限りでございますw感謝。


どきどきキャンプの佐藤満春さんが人生を綴った一冊。

「ヒルナンデス」「くりぃむナンタラ」「オードリーのオールナイトニッポン」など人気番組19本を数える人気放送作家。トイレ・掃除の専門家、ラジオパーソナリティ、お笑い芸人・・様々な顔を持ち合わせオードリーなど多くの人気芸人が信頼を寄せる男サトミツこと「佐藤満春」書き下ろしの自叙伝エッセイ。

Amazonの書籍紹介には、こんなことが書かれています。
うーん、なんかスーパーマン。
テレビで見かけたことのある人はご存知かと思いますが、彼は(自覚しているそうですが)見た目も普通、お笑い芸人に混じると目立たない。
画面越しに見ていてもあまり貪欲さを感じさせずに普通にしている。
そんな彼は、お笑い芸人兼放送作家兼トイレ掃除のプロとして、余人を持って変えがたい地位を築き上げています。

本書で一番共感、というか興味深かったのが「夢」への向き合いかた。
今でこそ大活躍の佐藤さんですが、小さい頃には夢も目標もなかったそう。
夢を聞かれて答えられずに変な空気になるのが嫌で、外を歩いていたら大工さんが家を建ててたので大工と答えたりw

お恥ずかしながら自分の身を振り返りますと、田舎の方ではありますが、いわゆる進学校と言われる高校に入学、なんとか国立大学に現役で合格、その後大企業に就職という文字にするとそこそこ立派な経歴が並びます。
そんなだと、将来の目標もしっかり持って、優秀かと思いきやその真逆を言っています。謙遜なしで。
記憶を呼び起こすと、中学校の時にテレビで放送されていた「ロボコン」を見、ロボットって面白いと感じ、高専に進学、エンジニアになろうと思っていた時期がありました。でも結局、燃えたぎるほどの情熱もなく、後々選択肢が広かろうということで、県内の進学校に進むことを決めました。
高校に入るとやってくるのは進学先をどうするかという問題。
一時期、薬剤師やらバイオ系のことに関心が高く、そちらの道に進むことも考えました。
でも、受験した当時はそういった学部のレベルが割と高めで、浪人したくないという気持ちと学力との兼ね合いから、結局はそれらとは違う学部に進むことになりました。
就職試験の時も、もちろん興味がないわけではないですが、考えうる最大の「それっぽい」志望動機をかいて複数の会社にエントリー。合格を出してもらった会社に入社という流れです。
ちなみに「夢や目標、やりたいこと」をしっかり持てという圧力は会社に入ってからも続き、定期的な上長との対話では、これまた情熱ぽいものは特にないものの、それなりの理由をつけて次に希望する職種やキャリアをそれっぽく話す。
こんな感じ。

にしても(文句ではなく)小さい頃には夢を持て、といわれ宇宙飛行士だろうが大リーガーだろうが、なんでも言えば「頑張れ」「すごいね〜」と言われていた時代を経て、ある程度大人になってyoutuberやスポーツ選手になりたいと言っていると「現実を見ろ」と文句を言われる。
この世間の手のひら返しはなんなんでしょうね。

自分を擁護するような発言になるのかもしれませんが、夢や目標を持つことが善、持たないことは悪という価値観は持つ必要はないんじゃないかと思います。
もちろん、明確な目標があってそれに向かって一直線に頑張ること、それは素晴らしいことだと思います。
でも、自分を含めてそういう「ゴール」を明確に持てない人、持ってるけど漠然としている人。そんな状態も全然良いのでは。
佐藤さんのように、これぞというものに出会うタイミングが来るかもしれない。もしかしたら来ないかもしれないけど、それはそれでいい。

そんなことを考えさせてくれた1冊です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?