旅する社会人

カメラ片手に世界を旅する社会人バックパッカー。2021年現在、30ヶ国踏破。 モットー…

旅する社会人

カメラ片手に世界を旅する社会人バックパッカー。2021年現在、30ヶ国踏破。 モットーは「旅するように、生きる。」

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  • ひとり旅行記

    世界約30ヶ国。ひとり旅の記録です。

最近の記事

【第1話】なにもない国。(ブルネイダルサラーム・バンダルスリブガワン)

「ブルネイ つまらない」 「ブルネイ 何もない」 Google検索で「ブルネイ」と入力すると、出てくるのが上のような字面だ。 「…行くしかない。」 直感的にそう感じた僕は、気がつくと航空券の決済を終えていた。 Skyscannerを眺めていて、たまたま見つけたブルネイという国。 往復で45,000円という値段に誘われ、調べてみると、日本から約6時間。成田空港からロイヤルブルネイ航空が直行便を運行している。(2019年かららしい) 基本的に旅行先を決めるときは”直感

    • 【最終話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

      山の天気は変わりやすい。午後は、空気中の水蒸気が雲になってしまうため、天気が崩れることが多い。そんな、うわっつらの知識しかないまま、僕は標高1700mを越えている、カズベキという小さな村にいた。 途中で、予想外の土砂崩れによる足止めを食らったものの、なんとか着いた村。時刻は16時過ぎ。空を見上げると、雲間には青い空が顔を出していた。雲も色は薄く、雨の心配はなさそうだ。 「これは。」と思い、近くにいたタクシー(?)の運転手のおじさんに声をかけた。(?)とついているのには訳が

      • 【第4話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

        2時間以上、駅で足止めされたものの、やっと出発してくれたカズベキ村行きの車。 相乗りタクシー、時間通りに発車しない車、飛び交う異なる言語。それら全てが「旅」を演出してくれていて、自分が間違いなく非日常にいることを実感させてくれる。日本じゃ絶対あり得ない体験。それに取り憑かれたように、ヨーロッパとアジアの境目であるジョージアに、いま僕は訪れている。 カズベギ村までは軍用道路をひたすら北に車で約3時間ほど。舗装された国道を進んでいく。 海外のドライバーにありがちなのだが、「

        • 【第3話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

          ジョージア弾丸旅の2日目。 お目当てのツミンダサメバ教会に向かうべく、まずは地下鉄の駅を目指す。ジョージアの地下鉄はとても深いところに建設されていて、下が見えないくらいの長さのエスカレーターをひたすら下っていく。 ちなみに、日本のエスカレーターの2倍はあるんじゃないかってくらいに、速い。乗った瞬間に体がぐわっと持っていかれてしまいそうな、そんな感覚になるくらいだ。 海外の、こういう、ちょっと”雑”なところが自分は好きなのである。 日本はあまりにも丁寧すぎて、上手くでき

        【第1話】なにもない国。(ブルネイダルサラーム・バンダルスリブガワン)

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        • ひとり旅行記
          10本

        記事

          【第2話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

          ジョージアに到着して、数時間。 普段見慣れないグルジア語に囲まれながら、街を歩く。 トビリシの街は、極端だった。バスが通る大通りを抜けて一本路地に入ると、レンガや石造の家屋が並んでいる。目に見えるところは整っていて、少し外れると一気に生活感が増す。街灯もほとんどなく、夜になると真っ暗になる、そんな通りが多かった。 「チナ?チナ?コリア?」 路地を歩いていると、小さな子どもが自分を指差して叫んでくる。確かに、アジア系の人間はほぼおらず、ほとんどがヨーロッパ系の国なので、

          【第2話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

          【第1話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

          社会人になって初めて、4連休が取れた。今までの最高は3連休。 3連休のときは、タイのバンコクとアユタヤに行って、現地では1泊。文字通りの弾丸旅行だった。 さて、4連休だとどこまで行けるのだろうか。全く想像がつかない。 早速、GoogleMapを開いて旅先を探し始める。先に申し上げておくと、自分の旅はだいたいGoogleMapを眺めるところから始まる。 「トルコって行けるのかな」 そう思ってトルコ周辺にピンを合わせる。深夜便をうまく使って、中東乗り継ぎならば4日間で行

          【第1話】天国に一番近い教会を目指して(ジョージア)

          【最終話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          「これがオーロラ?」 空に浮かぶ、グレーの靄のようなものがオーロラということに気がついたときは、なんとも言えない気持ちになった。ずっと憧れていた人が、実は自分の思ったような人ではなくて、みたいな。 けれど、太陽活動が活発な時に起こる『オーロラ爆発』であれば、期待しているようなモノが見られると知り、そのチャンスを窺っていたが、ついにその日が来た。 個人ツアーに申し込み、やり取りをする。夜の天気は晴れ予報。マイナス20度。太陽活動も最大レベルのLv10。こんなにオーロラ観測

          【最終話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          【第3話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          イエローナイフに着いてから一晩が明けた。目覚めた場所は、ホームレスの方々向けのシェルターだった。オーロラを求めて降り立ったこの街は、予想外の形で自分を迎えてくれた。 無事にAirbnbで予約した宿に着き、宿主のマルセラさんに出迎えてもらった。昨日の夜の出来事を話すと、「本当に大変だったね…」と慰めてくれた。それと同時に、ホームレスのシェルターで寝た旅人は初めてじゃないかな、と笑っていた。 マルセラさんからは、イエローナイフでの過ごし方について教えてもらった。 街にはスー

          【第3話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          【第2話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          「ホームレス用のシェルターがあるから、そこへ連れてくよ」 想像すらしていなかったその提案に驚きはしたものの、「No」と言えるはずもなく、極寒の地に放り出されるよりはマシだと、その提案を受け入れた。 車内には、深夜1時に似つかないブラックミュージックが流れていた。その音楽にゆらゆらと揺れる運転手は、ミラー越しに僕のことをチラッと見て尋ねてきた。 「どこから来たんだい?中国人かい?」 「違うよ。惜しい。」 「じゃあ、韓国かい?」 「違うよ。日本から来たんだ。」 出身

          【第2話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          【第1話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          「死ぬまでに一度は見たい景色」 主に北極圏で見られるこの自然現象、オーロラは多くの人々を虜にして離さない。かくいう自分もその中のひとりだった。 小さい頃から天体観測が好きだった。両親に買ってもらった天体図鑑のページを捲っては、空のどこかにあるキラキラした景色に胸を躍らせていた。 いわゆる都市郊外のベッドタウンで育った僕は、「満点の星空」とは縁がなく、小学3年生のときに買ってもらった天体望遠鏡でも月や金星、全天で一番明るいシリウスを観るくらいしかできなかった。 そんな僕

          【第1話】極光を求めて(カナダ・イエローナイフ)

          Journeys Are Everywhere

          こんにちは。はじめまして。社会人3年目の、Masaです。 このnoteでは、「旅」をテーマに、文章を綴っていきます。 これまで、大学時代を含め、世界30カ国をバックパックを背負って旅してきました。その中で見てきた景色、感じた匂い、どこかにちゃんと残しておきたい。そう思ってこのノートの開設を決めました。 なるべくリアルが伝わるように、写真も織り交ぜながら書いていければ、と。ちなみに文章に関してはど素人なので、ご了承くださいませ。そしてnoteを書くうえで。 ①文章のなか

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