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2024年5月の記事一覧

(詩) 潮騒

(詩) 潮騒

   ずいぶん遠くまで来たねと

   あなたが言う
 
   時計の針の天辺を

   夜間飛行が越える
 
   むらさきに染まる部屋
  
   あなたの瞳の中の私は
 
   窮屈そうに髪をなぞる
 
   ほどけた腕
 
   不確かな距離
 
   ふくろうの羽ばたき 

   あなたは自分の影に寄り掛かり

   ぽかりと煙草をふかす

   窓は果てしない絵画

   静かなざわめ

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(詩)ごめんなさい

(詩)ごめんなさい

  君が明日
  帰ってしまうと言うもので
  僕は少しイライラしてた
  せっかくの月夜なのに
  ギターも弾かず
  散歩にも行かなかったのは
  君に対する
  つまらない八つ当たりだ
  君はキッチンで
  ほうれん草とマッシュルームのパイを焼く
  猫みたいに
  小刻みな仕草で
  僕が冷たくするから
  君は
  オーブンの前から
  一歩も動けない
  でもやがて
  君から何か話

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(詩)どのように?

(詩)どのように?

  つまり君には
  
  こういう貼り紙が
 
  付いてるわけだ
 
  「寂しがり屋だけど 懐かないで」
 
  全くもって

  ややこしいぜ

(詩)ボーイ

(詩)ボーイ

 
 ボーイ
 俯きながらとぼとぼ歩いて
 君ひとりが背負うには
 夕陽が大きすぎるだろう
 そんなに腐るな
 きっと味方はいる
 見つけるんじゃなく作るんだ
 
 ボーイ
 長い手紙を書いたよ
 明日あたり届くと思う
 読みたくなければ捨ててもいいけど
 道に落ちてた君のタマシイ
 同封しておいたから
 一度シールははがしてくれ
 
 ボーイ
 今は無気力に感じても
 大人になりゃもっと複雑さ

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(詩) 休日

(詩) 休日

君と
イルカショー
一番前で見て
歓迎のスプラッシュ浴びる
びしょ濡れになったから
シャツが乾くまで
お茶屋さんの店先で
わらび餅食べて
長い日暮れを
過ごしてる

(詩) たゆまぬ希望

(詩) たゆまぬ希望

 もし世界の終わりが明日だとしても
 私は今日林檎の種子を蒔くだろう
 とあるように
 もし地球上でたったひとりになっても
 僕は物語を書くだろう