【考察】中央大学テニス部炎上事案についてVol.2
メンバーシップで時事問題を語っていた時、
タイトルの件が話題に出た。
本件について様々な意見が出てきて、非常に興味深かったので
本件から浮かび上がってくる現代社会の問題点を考えていきたいと思う。
※Vol.1はこちら↓
当該事案そのものの問題点
前回のVol.1では、まず本件から見えてくる様々な問題を
一度洗い出しをしてみて、その問題が孕んでいる特性ごとに分類した。
今回は、見出しの通り、当該事案そのものの問題として
「いじめ」や「暴行事件にあたるのではないか」という点を中心に論じていきたい。
本件は「ネタ」なのか「ガチ」なのか
そもそもショート動画というのは必然的に「切り抜き」であるので
前後の文脈が見えない。
それはXのポストとまさに相性が抜群で切り抜いたそれが全てなように
目に映ってしまう。
ゆえに、今回の動画はその切り抜きシーンだけ見て、
自己の体験を投影してしまったユーザや義憤に駆られたユーザによって
「いじめ」や「暴行」と早合点されて炎上したのではないか?
で、くだんの件についてであるが、この動画を見る限りでは、
以下のどちらかの可能性が推測できる。
後輩も納得済みのネタ動画だった
(SNSでの話題作りや身内同士の悪ふざけ)ガチの体罰、いじめ動画
真相は今のところわからない。
がしかし、前回のVol.1にて「テニス界ではあるあるの罰ゲームだった」と
テニス経験者の方から貴重なコメントをいただけた。
まぁやはりそういうノリやお決まりの罰ゲームみたいなものは
あるだろうなと当方も思っていた。
「ネタ」ならば問題はないのか?
では、仮に今回の動画がネタだったからといって全く問題ないかと言われると、素直に首を縦に振ることはできない。
寧ろ私はネタであろうと今回のようなことはすべきではないだろうと思っている。
理由は以下の通りだ。
眼球などの損傷の恐れ(コントロールミス等)
雰囲気に抗えず嫌々ながらに参加した者がいる可能性
大学生且つ、部活動での出来事であるので正直みっともない
(百歩譲ってサークルならまだわかるけど)スポーツマンシップの精神に反し、後進育成に悪影響を及ぼす可能性がある(まぁ自分は正直スポーツマンを聖人君子とは思っていないけど)
これまでも一部で「しごき」や「指導」、「悪ふざけ」と称した
行為が実質的な暴行やいじめの隠れ蓑になってきた事実がある
やはり一番大きなポイントは5.で上げた点ではなかろうかと思う。
体育会系の組織やコミュニティに見られがちな傾向
後述するが、体育会の世界はクローズドなコミュニティになりやすく
そこでの悪しき慣習がまるで精神指導やコミュニケーションの一環のように
扱われ、肉体的苦痛や精神的苦痛を与えることを許容してしまう土壌が作られたり、そういった雰囲気が醸成されやすい特性がある。
絶対的な上下関係、力学、そういったものが立場を左右する環境に身を置くと、どうしてもメタ認知して己を省みる機会が少なくなり、
結果として感覚麻痺を起こしてしまうのではないだろうか。
これは割と体育会の部活動に所属していた方は
雰囲気としてわかってもらえると思うのだがどうだろうか。
先輩後輩、同級生同士の仲の良さや雰囲気によっても変わるが、
結果として、いじめ未遂につながる危うさもなんとなく頭の片隅では
認識できているのではないだろうか?どうでしょうか?
実は、私自身が部活動でのいじめ被害を経験しているため、
今回の件がネタの可能性も、部活内でのノリも理解はしているものの
どこか最悪の事態を常に考えてしまうのである。
まとめ
ネットユーザーの特徴として、昔からいじめ被害や嫌がらせを受けたり
現実世界では表立って自己主張できなかった人が多い傾向にある。
(本日現在でどうかは定かではないが経験上の肌感だ)
ゆえに、余計に当該事案について敏感に反応したのではないだろうか。
まぁ雑にまとめると「悪ふざけやネタでも大けがにつながるようなことと
ネットにアップすんのはやめとけ」って感じである。
もし、本件がガチのいじめや体罰的指導であるのであれば、
それは本当に大学を巻き込んでの意識改革が必要だろう。
性質は違うものの、日大のアメリカンフットボール事件は記憶に新しい。
体育会の上下関係、力学を後ろ盾にした暴行、人権侵害であれば
これは是正されるべき事案であると考える。
とはいえ、次回「SNSによる現代社会を取り巻く環境の変化とその功罪」で
詳しく触れるつもりだが、ネットユーザ側も炎上と叩き目的だけで本件を扱ってはいないだろうか?
本当に社会問題と捉えるのであれば、最終的に中央大学側に抗議や真偽等を問いただすなど、問題解決の方面に力を注ぐべきではないだろうか?
とも思ったけど、すぐ早とちりして全く関係ないところに電話で突撃する奴がいるので何とも言えない。電凸ってやつである。誤爆ってやつである。
まぁこの辺りは上述したとおり次回、詳しく述べていきたいと思う。
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