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台湾有事があると仮定した場合、中国政府の事前の動きを昨日に引き続き分析し検証して行きます。

昨日はロシアによるウクライナへの軍事侵攻に至る過程でロシア政府が、どのような事前の動きとなっていたかを確認しました。

私は事前にロシアによるウクライナへの軍事侵攻は間違いないと分析し、連日に渡りロシア政府の動きはウクライナへの軍事侵攻の為の事前の準備であり、数日前には、もう軍事侵攻は時間の問題と指摘してピンポイントで的中させました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は大義や論理は無いようで、実際には明確にロシア側の大義や論理はあり、決して受け入れられる大義や論理では無くとも現実に戦争は起きており、軍事侵攻する側が、どのような大義や論理により断行して行くかを冷徹に見て行かないと実態は分からないのです。

中国には中国の大義があり論理があります。

それを決して受け入れられ無いとしても、その中国側の大義や論理により台湾への軍事侵攻があるのなら、中国側の大義や論理を見て行かないと、どのような結末となって行くかが見えて来ないのです。

中国はアメリカと全面的な戦争は決して望みません。

そして、それはアメリカ側も同じであり、中国との全面的な戦争は決して望まないという2つの軍事大国の論理を冷徹に見て行かないと事態を見誤る結果となります。

仮に台湾有事が勃発し中国が台湾に軍事侵攻して行く場合、アメリカと中国の利害が一致し妥協出来るのは日本が中国との戦争となり日本列島に中国からミサイルが大量に撃ち込まれるまではアメリカも中国も妥協出来るギリギリの範囲内となっている事を日本は自覚する必要があります。

米中が戦争となって行くとしてもアメリカ、中国共に絶対に避けるのは自国の領土を戦地にはしないという冷酷な判断であり、その為には日本列島が戦地となるまでは両国の許容範囲なのです。

米中が全面的な戦争となってしまうと最終的には互いに核ミサイルを撃ち込み合う結果となり、互いに核ミサイルを迎撃する軍事技術には乏しい事から、ただひたすら相手国に核ミサイルを撃ち込み続けて相手国が破滅するまで撃ち込み続けて行くという結末を迎えてしまう事から、今のウクライナ戦争を見てても分かるように互いに核ミサイルを撃ち込み続けて行くという最終戦争まではエスカレートしないように止めるのです。

ウクライナ戦争ではロシアと欧米はウクライナが戦地になるまでは許容範囲としても、ロシア側も欧米側も決して互いの領土が戦地になるまでは事態をエスカレートはさせず、つまりはウクライナが戦地になるなら構わないという冷酷な状況判断となっているのです。

台湾有事となり米中が戦争に突入してもアメリカも中国も台湾や日本列島が戦地になるまでは許容範囲と冷酷に状況判断して行く訳です。

アメリカも中国も互いの領土は戦地にはしないという暗黙の了解があり、台湾や日本列島が戦地になるまでは、やむを得ないという冷酷な状況判断となるのが至極当然となるのです。

また今のアメリカは戦争をしたくてもウクライナに大量に武器を提供している事から在庫が枯渇していて、中長期的に戦争を続けるだけの武器が無く、そもそも中国と戦争出来る状況にはありません。

アメリカは世界の軍需産業の上位5社を独占していますが、ウクライナ戦争により世界中から注文が殺到しアメリカ国内でも武器が決定的に不足していて、アメリカが中国と戦争したくても5年くらいは武器不足により、まともには戦えない状況であり、それゆえに中国側から見ると今が台湾への軍事侵攻の歴史的なチャンスとなってしまっています。

アメリカと中国の軍事バランスは著しく崩れている状態なので、仮に中国が台湾に軍事侵攻し日本列島が戦地となって行くとしても、そもそも日本を支えるだけの戦力は無いと言える状況となっている訳で、アメリカが日本を守ってくれるという幻想は捨てるべき状況です。

中国側の論理では仮に中国とアメリカが戦争となってしまっても戦地を台湾や日本列島に止めるならアメリカとの全面的な戦争とはならず、しかも日本に戦意を喪失させて台湾問題から日米の手を引かせる事が出来ることから日本が降参するまで、今のウクライナのように、ただひたすらミサイルを日本列島に撃ち込み続けることが予想されます。

このような事態を避けるために結局は台湾は見捨てて軍事侵攻を見ているだけと日米共に判断する可能性は高いとも思いますが、となると中国は尖閣諸島は軍事戦略上、どうしても欲しい場所なので尖閣諸島は中国に占領され、軍事基地として軍事要塞となって行く事を日米共に受け入れる結果となります。

さて、ここからは中国側が、どのような大義や論理で台湾への軍事侵攻に踏み切るかを考えて行きます。

ここからは有料読者向けの記事となります。

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