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40年間♥心に灯る「素人バンドのチームワーク」とは♥

熱弁の嵐となった自己紹介の中で見つけた「友情の火種🔥」。

16才。5年制・専門学校。入学式の後のホームルームにて初顔合わせ。自己紹介の時間が熱かった。

幸か不幸か倍率3倍を抜けてきた「可能性に満ち満ちた」学生たちだった。

クリスチャンの優しい担任(土木技士)からは、「持ち時間は3分」と示された。勿論、人としてのマナーを知る先生がトップバッターとなり、「自己紹介」の手本を披露してくれた。

クラスメイトの表情や瞳を正面から眺めることができたのは、その担任だけだったろう、その光景、空間は、ある種の「希望に(やはり)満ち満ち、輝いて」いたことだろう。

出席番号は五十音順。「い」さん1番から始まった。少し大きめのテーブルと椅子が一体(パイプ構造)となった隙間から、体をすり抜けて起立した。少し緊張気味だったように感じたが当然だっただろう。

「熱弁」の後には、担任先導の「拍手の渦」があった。一人ひとり、とても熱かった。

順が進み、「し」さんが「爆笑」を呼んだ。目指すは「リッチー・ブラックモア|レインボー」で「ミュージシャン」に成りたいと熱弁したのだ。しかしながら、「ギターは下手くそで、ドラムならまぁまぁ叩ける」らしい。担任も表情こそは苦笑だったが、爆笑に参加していたことは間違いなかった。


私の番。

一気にムードが溶け解(ほど)け、喋り易くなった。私は「す」。彼の次だった。第一志望の電気科を滑ったこと、この土木科に救われたこと、未だ将来の夢の形がないこと、スポーツは水泳のバタフライとテニスを除き、ほぼ万能であること、空手と書道で合計五段であること、妹がいること、その妹が唯一の兄貴の奏でる(情熱?の)ギターのファンであること、KISSが大好きなこと、「リッチーブラックモア」の「smoke on the water」と「highway star」を練習中だということを、(恐らく)笑顔で熱弁した。

建て前も本音も合わせて、大喝采となった。

「し」さんの他に、「い」さん、「か」さん、「も」さんが、「ギター」が趣味で「ハードロック」が好きだということが分かった。


二日目の昼休みにバンドの話しが生まれた。

「なぁなぁ。ギター何持ってんの?」

「ストラト。ロゴ無しで格安で買ったヤツ。フェンダージャパンから流れたとか、流れていないとか・・・」

「マジで?」「あっはっはっは~。」「むちゃ、ええな~。」「なんぼやったん?」

「1万円ポッキリ!」

「マジで?」「むちゃ、ええな~。」「今度、見せてや~。」「音。聴きたいな~。」

「ええよ。」「持ってくるわ~。」

「なぁ。軽音楽部に入らんか~。」「アンプやドラムもあるらしいで~。」

「ええなぁ~。」「おまえ入るんやったら、俺も入るわ。」

「なぁ。俺も寄せてよ~。」「俺はスコーピオンズが好きやねん。」

「格好ええな~。」「誰が好きなん?」

「やっぱり、ウィリッヒロート(ウリジョンロート)やろ。」

「ギター弾けるん?」

「あんまりやねん。」「速弾きはあかんねん。」「でも、太鼓は兄貴が持ってて、時々叩いてるで~。」

「マジで?」「すげぇっ~!」「今度、叩いてや~。」

「ええで~。」「上手過ぎて、びっくりせんといてや!」

「あっはっはっは。」「おもろいヤツやな~。」「ドラム。決まりやな~。」

「楽しそうな話してるな~。」「俺。ファルセットで歌えるで~。」「ホォッ~!」「なっ? まぁまぁ出るやろ? 高音。」

「あっはっはっは。」「まぁまぁやな。」「俺も、その位やったら出るで!」「アァ~ぁはぁ~。」

「オォッ~。それ、ジーンシモンズちゃうのん?」

「everyone♪~ってヤツやろ~。」「やるやん。」「むっちゃええなぁ~。」

「おまえ。歌えるん?」「ギターも弾けるん?」

「ポールのhold me touch me♪ も引き語りできるで~。」「やるやろ。」

「おぉ~。スゲェ! スゲェ!」「俺。ハモッたるわっ!」「レインボーのall night long♪やったら歌えるで~。」

「レインボーもええな~。」「やっぱりリッチーか~。」「あっはっはっは。」

「そやろ。やっぱりリッチー先生やで。」「俺は、kill the king♪ まぁまぁ弾けるで~。」

「おぉ~。やるな~。」「今度、聴かせてみせてや~。」

「速過ぎて、鼻血ぶっとぶで~。」「ピックは鼈甲やろっ! ちょっと高いけど。」

「あの~。ホームベースみたいなヤツやろっ?!」「俺も一枚、持ってるで~。350円もしたわっ。」

「おぉ~。やるな~。」「あれ。高いな~。プラはペラペラやしな~。」「今度、どっちが速いか競争しようや!」

「多分、負けへんで~。」「二人で速弾きユニゾンとか、ハモリとかやったら、格好ええやろな~。」

「おぉ~。ええな~。」「今度、やろうやっ!」「なぁなぁ。何の曲やる?」

「KISSやったら、detroit rock city♪のツインギター。簡単やし、ええんちゃうん?!」

「なぁなぁ。俺。ベース持ってるで~。」「KISSのジーンシモンズやったら、大体弾けるで~。」

「おぉ~。スゲェ! スゲェ!」「LOVE GUN♪のベースライン格好ええな~。」

「おぉ~。お前。分かってるね~。やるやんっ!」「歌いながらは、ちょっとムズイな~。」「あっはっはっは。」

「なぁなぁ、皆んな。」「LOVE GUN♪ 皆んなでハモったら、むちゃ格好ええな~。」「やってみようや。」

「やべぇ。もう昼休み終わりやん。」「なぁなぁ。帰りに"茶(チャ)"行こうぜ!」

「おぉ~。ええな~。」「何処かええとこ知ってんの?」

「よ~分からんけど、可愛い姉ちゃん、いるところがええな~。」

「あっはっはっは。」

「皆んなで、ぼちぼち探そうや~。」「開拓しようや。」

「おぉ~。ええな~。」「そうしよう! そうしよう!」


初めての(有料)スタジオで練習成果の発表会。

何となく、音楽が好きで、強いて言えばハードロックが好きで、ギターに触れたことがあって、「KISS」が共通言語で、ダビングしたカセットテープと楽譜のコピーがあれば、飛び上がって喜び合えた。そんな当初の5人で、来る日も来る日も、学校帰りに茶店で話し込んだ。時には4~5時間も話しに花が咲いたこともあった(茶店のお姉さんから、優しくお替りの催促を頂くことも暫々|苦笑)。

目指したのは「オリジナル・ライブ・コンサート」だった。持てるものは、全て自然に持ち寄っていた。誰がリーダーで、誰が書記で、誰が会計で、誰が世話役で、誰が連絡役などと打ち合わせることはなかった。

誰にも聞き出す勇気も、気遣いも、煩いも必要のない世界だった。全て自発的に言葉が湧き出る世界だった。早く実現したくて、興味深々で、楽しくて仕方がなかった。分からない初めてのことが愉快で仕方がなかった。誰よりも先に自らが知りたかった。皆んなが同じ「楽しむ競争意識」を抱いていた。

「俺。楽譜持ってるわ。明日、売店でコピーするわ。」

「ほんなら、俺。テープダビングしたるわ。ダブルカセット持ってるし。」

「俺。YAMAHAの0.009スタンダード弦。格安で買ってん。予備いっぱいあるで、誰かいる?」

「俺は帰りに駅前のスタジオに寄って、値段とか聞いて来るわ。」

「俺。明日、軽音部長に部室の予約、お願いして来るわ。」


「目指す光景、映像」を共感し共有できていた、あの時。あの美しく、貴重な時間。見返りを求めない大切な仲間だった。

初めてのスタジオは「S」で2時間2,500円だった。安ければ安いほど良かったが、とにかく予約したかった。憧れの「発表会」のために。もちろん、敢えて誰が言い出すこともなく、自然に当然の如く割り勘だった。


オリジナル・ライブ・コンサート。

翌年の夏。念願のライブ・コンサートを主催した。他校も含め4バンドが集う熱い企画となった。

200名定員の会場(50,000円)を借り、チケット(300円)を1,000枚手製で作り、4バンドに振り分けをして、友達たちに売り込み、誘いまくった。どのバンド仲間の友達たちも熱く、直ぐに定員分を完売して会場代はチャラ、当日のジュース代が浮いた。

1バンドに1時間の割り当てをし、10時~14時までぶっ通しだった。常に立ち見が出る大盛況となった。

打ち上げこそ派手にはできはしなかったが、準備から後片付けも、全て集うメンバー達で自発的に事がが運んだ。出演前のメンバーを支え、終わったメンバー達は余韻に酔いしれながらにも、片付けや次のメンバーを支えていた。

来てくれた人たちへのお礼の言葉は、バンドメンバーの垣根を越えて優しく飛び交っていた。

「ありがとう♥」「今日は楽しかった♥」「ありがとう♥」「また会おうね♥」「今度は文化祭かな♥」「ライブは呼んでね♥」・・・「ありがとう♥」

「音楽」が全ての垣根を取っ払って、一つになれる瞬間を味わった。

私にとっても、集った全ての人達にとっても、きっと「宝物の記憶」となっていることだろう。

あの夏の日。

ずっと40年間、心に思い描く「最高のチームワークとは」に該当する世界だなのだ。

この想いは譲れない。大切にしたい。


ご参考までに。懐古の最中で、こんな記事を見つけました♥

先輩だったのですね~。ごめんなさい。知りませんでした。今の今まで。(遠い過去に耳にした記憶が薄っすらありましたが、勉強(ホンマかい?)と音楽とアルバイトと家庭事情(責任転嫁じゃありませんか?|苦笑)でメモリ不足でした|苦笑)
ご活躍をお祈り致します。😋。


社会人のしての生き方を考える。

例えどんな理由であったとしても、「人生の立ち止まり」を経験することは好ましくはないと感じています。蹴躓づかずに、真っ直ぐ直向きに階段を昇る人もいらっしゃいます。敬意を払わねばならないと切実に感じています。

ただ、「遅れをとった人は、二度と前には進めないのか?」

いいえ。それは違う。違うと信じたいところです。

既に築かれた足跡や軌跡を尊重し、静かに「自分らしさ」の中で歩を進めたいと考えています。

自分自身のあり方は、向かう先として既に見出せたと感じはています。

ただ、関わる社会(仲間)との接点や理由、価値観については、青春時代に味わった世界観を尊重し続けたいと思っています。

そこを曲げてでも進むべき世界には、希望を見出すことはできません。

深掘りの中で、(少なくとも現時点での)気付けた「結論」です。


厳しいですが「交通安全」への取り組みは決して甘くはありません。

他人事ではなく、先ず自分自身を律することから始まります。その中で生まれた気付きを表現する、訴える、伝える活動となります。

「目指すべき理想」と「現実」の狭間を埋める、または繋ぐ役割を目指しています。

できることから、ご一緒に始めてみませんか?

共感、賛同、ご協力頂ける「勇士」を募集中です。

来たる4月10日の「事故死ゼロの日を目指す」(通達)を応援する企画を準備中です。より善き活動となるように、皆さまからのご意見、ご提案などをお待ちしています。

様々な考えや意見を言葉できる方をお待ちしています。「微笑」よりは少しの「怒り」をお持ちの方が適任なのかも知れません。

問題意識を持って、「闇」は「闇」、「光」は「光」と勇気を持って言葉できる方をお待ちしています。

目指したい世界、街の姿が思い描けるのなら、その一歩は軽いはずです。

譲り合う心とは、何処から、どうやって生まれてくるのでしょう?
相手を尊重する気持ちの中から、生まれて来るのではないのでしょうか?
そんな探求も進めたいのです。


最後までお読みくださり、ありがとうございました。

皆さまの率直で屈託のない、ご意見をお待ちしています。


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