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芸術と情熱と太陽を感じて 【スペイン/バルセロナ】

2018年5月30日水曜日

旅の始まり。

この記事を書きはじめた頃、私はロシアのモスクワに向かう飛行機の中にいた。

隣には学生時代の友人。

まわりは ほぼロシア人。

年始に、友人に誘われて決めたバルセロナへの旅。

それが今まさに始まろうとしていた。


私は飛行機が好き。

あのシュッとしたシャープなボディと、

未だ不思議に感じてしまう「空を飛ぶ」という事も。

なんだか、「飛行機」っていうワードだけで

ワクワクとした気持ちになる。


なので、どこに行くにしても

(移動費を安く抑えたいのもあるけど)

可能な範囲で多くの飛行機に乗りたいから

遠距離便は毎回トランスファーチケットを取る。

そんな流れで

今回は、モスクワ経由バルセロナ行きのチケットでの旅立ちとなった。



今回乗ったロシアの国営航空アエロフロートは色々と悪名高く(笑)

ネットで調べると、検索ワードの上位には

事故や墜落といった不吉なワードが並ぶ。

以前には、パイロットが飛行中に自分の子供に操縦桿を握らせ

それが原因で自動操縦が解除され墜落、全員が死亡。

なんていうトンデモな事故も実際に起こっている。


そんな色々もあり、多少の不安はあったけど

なんだか、隣国なのに遠い存在であるロシアという大国と

社会主義って実際にどんな感じなんだろうかという好奇心がうずいて

不思議なソワソワとワクワクを感じつつ

こうしてnoteを書きながら、ロシアの大地を上空から眺めていた。


機内食は、西側の大手キャリアと変わらず

美味しくはないが、特段 不味くはない印象。



機内エンタメは、日本語字幕や日本映画は少しあるけど

日本映画なのに、吹き替えロシア語、字幕は中国語

みたいな不思議な組み合わせもいくつかあった。


そうこうしているうちにモスクワに到着。

入国審査も荷物検査も なかなか適当で

30分ほどで手続きを終え、乗り継ぎのゲートに到着。


そして気づく。

どうやら、この空港は無料Wi-Fiが使えない。


フリーのエアポートWi-Fiは飛んでるものの、

どうやらロシア国内で使える電話番号を持っていないと使えない感じ。

次のフライトまで時間もあるし、ぶらりと土産物店を物色。

売店でプーチン大統領のマトリョーシカを見つけてテンションが上がる。



でも、それにもすぐに飽きて

かと言ってそれくらいしかやることもなく

ゲート周辺にはお店も少ない。

すぐにヒマになり、夕暮れに差し掛かる窓辺で

夕日に照らされた飛行機を眺めていた。



しばらく経ち、バルセロナ行きフライトの搭乗が始まり

ロシア人に紛れて列に並ぶ。

なんだか、遠くまで来たんだな、としみじみとした気分になる。

無事に席に着き、短距離便の狭さに窮屈を感じながら、ほどなくして離陸。

早朝からの移動疲れもあり、知らない間に眠っていたようで

隣席の若いロシア美女に声を掛けられて目が覚めた。


「すごく月が綺麗よ。写真を撮ってもらえる?」


ロシア語風の英語でそう言われ、

彼女の携帯を受け取り窓の外を見た。



この日5月30日の月は満月。

濃紺の空に、黄金色の月が照らし出され

まるで太陽のように、強くまっすぐな光を放っていた。

眼下にはイタリアかフランスか、どこかの街のあかりが灯り

思わず写真に残したくなるほどに、印象的な夜景を創り出していた。


写真を撮って渡し、自分にも1枚撮って

隣の女子2人のロシア語を聴きながら

ぼうっと窓の外を眺めていた。


4時間ほどのフライトの後、バルセロナに到着したのが

23時を過ぎたころ。

今回のフライトでは席が離れていた友人と

出口で落ち合い

荷物をピックアップして空港を後にし、

市内への連絡バスへ乗り込む。


初めてのスペイン、バルセロナ。


ヨーロッパの西の端、

ガウディが生きた街、

サグラダファミリアに、

フラメンコに、

パエリア。


これまでの私が抱いていた

乏しいイメージが

色んな意味を持って

覆されて行く

そんな旅の始まりの1ページ。

鮮やかな記憶と感情が高ぶっている今、

この気持ちのままに言葉に残しておきたい。


続く旅の記録。

Vol.2へ。


#エッセイ #旅行記 #スペイン #バルセロナ #ガウディ #満月 #日記  


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