【Part2】東名をぶっ飛ばしながら過去のエロ常時を共に回想したことをきっかけに同級生女子宅へ通うようになったアラサーの話
連休の帰省ということもあり、渋滞情報のチェックには余念がない。
やはり長距離の移動ともなると、目的地や移動距離やその時間帯等、コンディションをきっちり合わせて比較したことはないが、一度渋滞にハマってしまえばその程度により3時間、6時間、12時間と倍へまたその倍へと移動時間が嵩んでいく。
長距離移動のこの辺りのかってについては諸々承知の上ではあったが、回避出来る混雑は極力回避したい。
そういった状況に応じたリサーチが功を指してか、時間帯によるものから深夜の伊勢湾岸道から新名神高速道路はひたすら広い道を道なりにすっ飛ばしていれば良かった。
交通量も疎らで周囲の車両も気にならぬままトンネルの中で三重と滋賀の県境を軽快に跨ぐと、ほどなくして草津JCTを経由して京都へと差し掛かる。
名神高速道路を順調に流していたところ神戸、尼崎や西宮の表示が視界に入り始めたので何処かで分岐を誤ったと一旦一般道に降りた。
「ミスっといて開き直るようでアレなんだけど、順調に流れているしどこかのSAで食事でも取りながら行こうか」
「大丈夫(笑) それより運転疲れてない?変わろうか?」
「喋ってると全然飽きないしこちらこそ大丈夫だよ。でも眠くなったら寝て良いよ。こっそりおっぱい揉むと思うけど」
「言いながらしないでしょ」
「言ってる場合は本当にするヤツだよ。ってか寝る前には寝るって言ってね。気付かず1人で喋ってて何処まで聞いてたんだろうって考えると運転に集中出来なくなっちゃうから」
「私も目は冴えてるからこのまま寝ないで行けると思うな。運転も出来るよ」
「運転変わったら絶対寝ないしこっそりおっぱい揉めないじゃん(笑)」
「寝ているところを触りたいの?(笑)」
「いや、そうでもないな。起きてても良いや」
「すっごいどうでも良さそう(笑)」
「(笑)」
SAで食事を取った僕達は、その後も特段渋滞に見舞われることもなくハルナを実家へと送り届け、手ぶらで実家の玄関の扉を開いた。
今回は何人のおっぱいがこの手に収まるだろうかと、都合がつきそうな友達へFacebookの投稿やメッセンジャー、LINEを駆使して帰省したというその旨と大まか予定をばら撒いたあと、両親と談話しながら夕食を取った。
車内とはいえ、密室で初めて2人きりになる女性に「おっぱい」という固有名詞を浴びせながら車を走らせることのみを、徹底して僕はハンドルを握っていた。言いながら実現すればそれはそれで良いなとは思ったが、ある意味そういうキャラを徹底して演じるのもバカに成り切っているようで面白くもあった。
ある種の形式じみたボケや振りのつもりであったが、もしかしたらハルナにしてみればこの上ない苦痛な空間に軟禁されているようであったかも知れない。
そう半信半疑に振り返りもしたが、ハルナにしてみても僕が揉んでやろうかと時折り視線を寄せる自分の乳房が小さいことや、暫く無難な相手もおらずドキドキするような情事に恵まれていないという嘆きの声を上げていた。
そんな様子から、やはり女性も30代になると性には幾らかオープンになるのだと、例えその話し相手が同級生であろうとそれは些細なことなのだと見て取れた。
顔を見せに出迎えてくれたハルナの母親へ丁寧に挨拶をしながら、そんなことは知る由もないだろうと、そのような思い巡らせていた。
<続く>
-
小説コンテストへ参加しております。
そしてこんなTLからこんな募集もしったので、書き下ろしてみようかと思います。3000~15000字なのでこの記事を突っ込むのもアリなのか…
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?