生きる原動力
山の方は、街と比べると、だいぶん温度が低いような気がします。
朝晩は、カーデガンを羽織らないと冷んやりして、とても肌寒く感じます。
私は毎日夕方、800メートル位離れた神社の脇に車を止め、夫の散歩に同行します。夫は杖をついてわき目もふらず、ゆっくり一歩ずつ足を運んでいますが、本人にしてみればかなりハードで、少し油断すると瞬時にして転んでしまうので、慎重に歩いているのだそうです。
散歩中に、近くの民家から時々ピアノのクラシック音楽が流れてくるので、
私は立ち止まって、よく耳をすまして聴いています。かなりキャリアのある人なのか、心の奥に響くようなメロデイを醸し出しておられます。
「はじめまして!」
今日はそこの奥さんと初めて言葉を交わすことが出来ました。
「ピアノお上手ですね!奥さんが弾いてらっしゃるんですか?」
「はい、そうです。10年前主人が突然脳出血で倒れた時、私はピアノを本格的に練習しようと思ったんです。主人はかなり脳が出血していて、もうだめかなと思った私は、ピアノを真剣に練習しました。ピアノに自分の生きる原動力を見いだそうとしました。主人は10年間寝たきりで食事の時だけ車椅子で起きてきます。でも、生きててよかった!」
70代半ばのその奥さんは素敵な笑顔でにっこり微笑まれました。
「ほんとですね、ひとりになってしまったら寂しいですものね。」
私は自分に言い聞かせるように言いました。
世の中には、介護するのをあまり好まない人もいるかもしれませんが、私の目の前にいる奥さんは、買い物は生協にきてもらい、それ以外はほとんど外出も控え、自分でご主人の介護をやってるそうです。
なんにも苦にならない、主人が生きてることがしあわせですとおしゃいました。
意識をどこに向けるかで、人は天国にもいけるし、地獄を味合うこともできるんだなーと思いました。
毎月2回まだま村で縄文ママの愛情ランチを開催しています。
営業時間は12:00から14:00まで。
スケジュールは下記からチェックしてください。
ランチにはドリンクとケーキもついています。
費用お一人様3000円
https://madamamura123.com/eventschedule/
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