仲村有生

大学生です。 自由が好きです。 主に日常で感じたことをつらつら述べていきます。 フォロ…

仲村有生

大学生です。 自由が好きです。 主に日常で感じたことをつらつら述べていきます。 フォローはお気軽にお願いします。 Twitter→@NU_bunbun DMは解放しているのでぜひぜひ絡んでください。

マガジン

  • 名古屋大学文学同好会

    • 7本

    桜団子。ビール。コダック。常識。

  • ジンるいし

    小説『ジンるいし』をまとめました

最近の記事

真夏のドリンク三本勝負

私は4年生(2回目)になってから、毎日のように歩き回っている。ある時は部室へ。ある時は研究室へ。ある時は図書館へ。ある時はカフェへ。ある時は文系総合館へ。ある時は……言い出したらキリがない。まるで亡霊のように、そして浮雲のようにあちらこちらへ歩き回っている。そんな日々にも夏がやってきた。  夏場に歩き回るとどうなるかというと、めちゃくちゃ喉が渇く。自明だ。  この日も、まずは図書館に行って卒論をすすめ、そのあと大学近くのカフェに移動して昼ごはんを食べ、そのままかき氷屋に移

    • 幻想じじじじじじじじじじ(幻想潰し1:始発列車乗車かつ散歩編)

       始発電車に乗りたい。  大学生になってから、始発電車に乗るということが、小さな私の夢となっていた。  始発というのはなんだか良い響きがする。幻想感がある。終電はあまり希望があるイメージはしないが、(疲れ切ってくたくたの人が乗っているイメージ)始発というのはロマンがある。最寄りの名古屋大学駅では、朝5時台に電車が出発するのだ。朝5時台。基本的に私はそんな時間に起きないので、この時間の外の景色というものをほとんど知らない。どんな人々が駅を利用しているのか、どんな光景なのか想像も

      •  太宰治は文学に殺された

         人は、人がいるだけでは幸福ではないのかもしれないというのが最近考えることである。  私の好きな作家に、太宰治という人がいる。彼は、友達もいたし、パートナーもいた。弟子や師匠にも恵まれていた。しかし、当の本人は全く幸せそうじゃなかった。それが、私がよく分からないと思うところである。自殺未遂を繰り返し、薬物中毒にもなった。  私は、太宰に文学というものが存在したことこそが最大の失敗であったのではないかと思っている。太宰は文学なしでは生きながらえることはできなかっただろう。しかし

        • 日々の思索

          私は、なんにでもなりたかった。 中高の友達に、何でもできる奴がいた。ピアノも弾けるし、クラリネットも吹けるし、ギターもベースもできるし、タイピングも速くて、頭もよくて、活発で明るくて、部活でもリーダーに選ばれてたし、絵も上手くて、運動もできて、歌も上手くて、ゲームなんかも作ってて、クラスの人からは「出来ない事あるの?」って言われてた。私の友達。私は、常に劣等感が消えなかった。 その子に憧れて歌の練習をしてみたり、合唱コンクールでピアノの伴奏に立候補してみたり、文化祭のバンドに

        真夏のドリンク三本勝負

        マガジン

        • 名古屋大学文学同好会
          7本
        • ジンるいし
          5本

        記事

          ご挨拶(主宰より)

          はじめまして。名古屋大学文学同好会を主宰しております仲村有生です。前回の和歌配達さんの投稿から大分日が過ぎてしまいました。主宰の癖に行動が遅い所が私のカスたる所以です。 私は主宰ですので、この同好会がどんなことをやるのか説明する義務があるので説明しようと思います。 この同好会は、構成員がジャンルにとらわれず、自分の好きなことを好きなように書き散らかしていくという活動をしようと思って作りました。書き散らかされた文章というのは何の処理もされずに世の中を漂ってしまうと環境汚染につ

          ご挨拶(主宰より)

          ジンるいし:夕暮れ

          気球に乗って、僕はゆらゆら空に浮かんでいた。僕の他に、制服を着た青年が気球に乗っている。 その青年は、大きなビニール袋を何枚も持っていた。そうして、そのビニール袋を広げて、何かを掬うような動きを何度も繰り返していた。 「何をしているんです?」 「今に、分かりますよ」 青年は、しきりにビニール袋を動かしていた。 しばらくそのようなことをしていると、突然、袋の中に脳みそが、ぽん、と現れた。僕は、びっくりして声をあげそうになったけれど、さらに驚いたことに、後から後からぽんぽんと脳み

          ジンるいし:夕暮れ

          ジンるいし:昼間

          ある小さな島の上で、男たちが万歳をしている。 しかし、その中には女もいるようである。皆、裸であった。 万歳、万歳の声が鳴り響く。女の多くはこれを嘆き、また、男の中にも、泣き崩れる者がいる。 彼らは、美しく死ぬことを選んだ。自分たちにとって美しいと思うものを選んだ。 島は沈んでいく。なおも、男たちは万歳をしている。 このままでは、島は永遠に海の藻屑となるだろう。右を見れば、民主主義の実現を目指している。左を見れば、文化の発展を目指している。 今の世で、強い国は、学問が盛んな国

          ジンるいし:昼間

          ジンるいし:朝

          ある爺さんが、本を書こうと思い立った。御歳六十歳。爺さんは、本についてあまり知ることがなく、最初のページは何日もかけて仕上げた。しかし、二ページ三ページと進めていくと次第に要領を掴み、毎日毎日せっせと書いているうちには、たいそう立派な筆ぶりになり、満足しながら書き進めている様子。 そうして三十日が経った日、ついに最後の場面に差し掛かった。その途端、筆が止まった。文が、全く思い浮かばぬのだ。それは、主人公が病の床に伏し、もう今際のときだろうと家族がじっと見守っているという場面

          ジンるいし:朝

          ジンるいし:早朝

          「春はまだかしら」 一人の女性が、ゆっくりと尋ねた。その人は、ついこの間まで盲目であった。しかし、ある時、目が見えるようになったそうである。 「まだですねえ」 僕も、ゆっくりと答える。 「今まで、春が来たことはありますか?」 僕は、少し迷って、 「ありません。本当の春は、まだありません」 「それは、どうして?」 彼女がこちらを見た。 「春は、完成し得ないのですよ。我々は、辛い。絶対に完成し得ないものだと知っているから。しかし、春を求めもがくことが、春を完成させるためには不可欠

          ジンるいし:早朝

          ジンるしい:夜明け

          その神殿は一本の柱だけで建っていた。そこは太陽の沈まぬ場所だった。神殿の傍には、桜が二本、生えている。しかし、いつも葉桜であった。 「いいのかしら」少女は言った。「私、死ねないのよ」 「大丈夫だよ」 少年は笑っている。「僕も、死ねない」 しばらく、二人は神殿の周りを歩いていたけど、ちょうど神殿を三周したとき、少年は、突然、力いっぱい自分の男性器をもぎ取った。 少女が驚いて少年の方を見た。 少年は、マッチを擦って火をつけると、その中に男性器を放り込んだ。 「僕は、人間だ」 少

          ジンるしい:夜明け

          ジョイマン小柳と春とちくわ

          初めまして、ジョイマン小柳です。 春の季語を知っていますか? 春の季語は、「ちくわ」です。そんなことないよ、ふざけてんのかよてめえ、目ん玉えぐるぞ、という意見をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、これは本当なのです。本日は、これが本当であるという理由を簡単にご説明いたします。 唐突ですが、ちくわにはマヨネーズが合いますよね? ちくわ×マヨ=絶品という方程式は皆さん高校の世界史の授業で習った記憶がおありだと思いますが、そこにきゅうりを添えると、さらに美味しさが

          ジョイマン小柳と春とちくわ

          最近花粉症で目が痒い。それだけ。

          最近花粉症で目が痒い。それだけ。

          いらないものにこそ価値がある

           先日、名古屋大学駅を降りると、おやっと思うところがあった。何だかやけにスーツの人が多い。就活の時期だからかという気もしたが、若い人だけでなくオジサンも多い。どことなく違和感をもちながらも、特に気にせず1番出口を出た。  出口を出ると、違和感の正体が分かった。出口を出てすぐのところに立てかけてあった看板に、電気学会全国大会と書いてあった。なるほどと思った。  つまりあのスーツの方たちは、もちろん全員ではないにしてもこの学会に出る人たちだったのではなかろうか。雰囲気も何となくそ

          いらないものにこそ価値がある