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椎名林檎と東京事変について語り尽くすwith道楽舎

道楽舎コラムの更新のお知らせをします!


このコラムは、Youtubeで観た動画をきっかけに、執筆しました。

椎名林檎がいかにして生まれ、欠かすことのできない亀田誠治という存在。この二人には、切っても切れない絆があり、「道楽物語」とも言えるストーリーが隠されていました。

そんな二人の感動的な物語を、どうぞご覧ください。

そして、今回のコラムは、そんな「道楽物語」を作る上で、個人的にコラムにしたいことや、秘話があるので、シェアしたいと思います。


椎名林檎と私の思い出

元々私は、椎名林檎が大好きで、出会いは高校3年の時。3rdシングル『ここでキスして。』が発売された時のこと。行きつけのCDショップに探しに行きました。当時はまだ8cmの魂魄度CDが主流で、探しても探しても見つからない。店員さんに聞くと、アルバムコーナーへ。「こちらです」と出されたのは、12cmのマキシシングル。正直、ジャケットを見てから買うか決めようとしていましたが、流石に断ることができず、悩みながらも買うことに。

帰って早速聴いてみたら、体を突き抜けるような衝撃が。

明らかに、今までに聴いたことのない音楽がそこにありました。一気に林檎の世界に引き込まれました。すでに発売されていた『幸福論』と『歌舞伎町の女王』もすぐに買い、間も無く発売された1stアルバム『無罪モラトリアム』も、予約して発売日に購入しました。

このアルバムは間違いなく名盤で、名曲揃い。それも、道楽舎のコラムに秘密が書いてあります。

そして、このアルバムには、200人限定の招待ライブの申し込み券がついており、まだデビュー間もないし、参加できるんじゃないかと思って申し込んだら、当りました。招待ライブ。

季節は冬。場所はクラブで開催。始めてクラブに行きました。整理番号は真ん中くらい。林檎さんとの距離は、15mくらいでしょうか。アルバムを聴きまくっていたので、全曲盛り上がりました!

夢のような時間はあっという間に過ぎましたが、ますます林檎さんの虜になりました。


林檎伝説

・奇抜なファッション

林檎さんといえば、ファッションが特徴ですよね。

ライブでも、艶やかな着物姿やドレスで歌ったり、

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ナース服で歌ったり、

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ボンテージ姿で歌ったり、

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ほぼ下着で歌うこともあります。

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どうっすか!ヤヴァくないですか!?
スタイルも良く、惜しげも無く披露するエロスもありながら、高貴な魅力が漂っています。それなのに、ギターを掻き鳴らして歌うギャップ。彼女があくまでアーティストなんだと実感します。


作品へのこだわりが異常

『本能』という4thシングルでは、真っ白なナースの衣装に真っ赤な唇が印象的でした。


ジャケットにも使われていますが、PVで、ガラスを殴って割るシーンがあります。それはとても力強く格好いいんですが、実は、破片で手と足を怪我してしまうんですよ。それを気にせず撮影を続行するプロ魂もさすがです。

『罪と罰』という6thシングルでは、愛車のベンツを真っ二つにぶった切るという離れ業をやってのけました。その費用はなんと2000万円だとか!故障しやすかったからとのことですが、だとしても、普通やります?やはり、どこか芸術家気質なところがあるんでしょうね。

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コラボで新たな魅力

林檎さんは、その才能から、数々の曲を提供していますが、他のミュージシャンの方とコラボをすることがあります。


ウルフルズのトータス松本さんとコラボした「目抜き通り」

トータス松本さんという男臭い才能と、女の子の為に歌う椎名林檎さんのコラボは、ミュージカルのような仕上がりで、林檎さんらしい局長に、トータスさんの男らしい歌声が見事に融合し、トータスさんにとっても、新たな魅力が開かれたのではないでしょうか。


エレカシ宮本浩次さんとコラボした「獣ゆく細道」

エレカシの宮本さんという、これまた男臭い才能との見事な融合。作曲家のヒャダインさんも、この曲を絶賛しているのですが、この曲はとにかく難しい!!これ、歌える?というような複雑なメロディライン。何度も転調し、リズムも一定ではない。この曲時代が一つの映画のようで、どうやったらこんな曲を作れるんだろうと思います。


斎藤ネコさんとコラボした「この世の限り」

ヴァイオリニストである斎藤ネコさんですが、林檎さんのレコーディングにヴァイオリニストとして参加したことで、共同制作することになったそうです。
トータスさん、宮本さんとコラボした曲とは全く毛色の違う曲ですよね。


曲作りはまさに建築家

以前、テレビ朝日で放送されている、『関ジャム 完全燃SHOW』にて、椎名林檎さんが特集されました。そこで言われていたことでもあるのですが、例えば、コラボ作品を作る時、男性パートと女性パートを作りますが、歌い手の特徴に合わせて、細かく使い分けています。メロディやコードの組み合わせ方も、常識に捉われず、自分が描きたい世界観を積み上げていくような、まさに建築家のようだよ評していました。

奇抜なファッションも、PVへのこだわりも、世界観も、どれを取っても芸術的で、ミュージシャンでありながら、本当のアーティストだと思っています。兄の影響で、様々なジャンルの音楽を聴いて育ち、思春期の時に音楽を作り始めたことから、形としてはミュージシャンになりましたが、本質としては、芸術家であり、自分の世界を表現したい、と思っているんじゃないかなと勝手に思っています。なので、もしお兄さんが漫画家だったら、もしかしたら、椎名林檎というミュージシャンは存在することなく、漫画家やデザイナーとかになったかもしれません。

とは言っても、やはり音楽家としての才能を持ち合わせているのは間違いないので、きっと、音楽に関わることにはなったんでしょうね。


内緒の自慢話

実は私、椎名林檎さんにお会いしたことがあるんです。会った人にしか言ったことがないのですが、今回、椎名林檎さんを特集したので、noteでも言わせていただこうと思います。

私が、大学を卒業して、コンサートを運営する会社に就職しました。毎日のようにライヴを見たり、現場の設営や撤去もしたりしました。

就職した年の2003年7月。念願だった椎名林檎さんのライヴが待っていました。私は、会場で林檎さんが来るのを待ち受け、楽屋に案内するという役割がありました。

ハイヤーが到着し、扉が開くと、そこには招待ライブ以来の、生林檎さんが!!

「おはようご・・・」

言い終わる前に、林檎さんは、キャピキャピと走って通り過ぎ、楽屋の方に・・・
「あ、えっと・・・」と戸惑っていたら、嬉しそうに戻ってきて、「あ、すみません」と落ち着いた林檎さん。改めて、「こちらへどうぞ」と案内しました。

いやいや、可愛すぎでしょ!!

その時、既に林檎さんはご結婚されていて、お子様もいました。会場には連れてきてはいませんでしたが、念願の林檎さんのライヴ。就職して、辛いばかりの中、唯一希望として頑張ってきた甲斐がありました!本当に可愛くて素敵な方でした。

ライヴはもう仕事そっちのけで、普通に観てました(笑)。まぁ、社員の特権ではあったんですけど。ライヴもとにかく格好良くて、最高でした。頑張れば、いい事があるものです(笑)


東京事変秘話

そして、ここで東京事件に関する秘話を。

東京事変は、2004年にメジャーデビューしたバンドなのですが、2003年のライヴに帯同していたバックバンドの名前が、実は「東京事変」だったのです。林檎さんを楽屋に案内した時に、林檎さんの楽屋には当然「椎名林檎」という張り紙が。そして、バンドの楽屋には「東京事変」という張り紙が。「へぇ〜、バックバンドって、東京事変っていうんだぁ」と感じたものです。その翌年、『群青日和』で東京事変がデビューした時、「あら、椎名林檎、東京事変に入ったんだ」と思ったものです。

それ以来、林檎や東京事変の話になった時には、自慢のように人に話していましたが(笑)、ここでもついに発表してしまいました(^^;
知っている人もいるかもしれませんが、知る人ぞ知るエピソードかもしれませんね!


おススメ曲

ここでキスして。

私が林檎ファンになったきっかけの曲。とにかく歌い出しから格好いい!この曲を上手く歌えたら、めっちゃ格好いいですよね!私も歌ったことありますが、とにかく難しい(^^;。まぁ、林檎さんの曲で簡単な歌はないんですけどね。


すべりだい

1stシングル『幸福論』のカップリングに収録されている名曲。

PVはないので、ライヴ映像を。
デビューから、こんな曲を書けるっていうのが、もう才能の塊だと思うんですよ。明るいわけでもなく暗いわけでもなく、ジャズっぽい感じが、様々な音楽を聴いて育ったんだなぁと実感します。


あおぞら

4thシングル『本能』のカップリングに収録されている「あおぞら」

PVもライブ映像もないので、こちらの動画を。
林檎さんにはちょっと失礼かもしれませんが、とても明るく前向きで、爽やかな曲です。独自の視点で世界を見ていて、闇を感じるような曲が多い中で、とても光を感じるんですよ。というのも、高校2年の時に、手術を受けた男友達に頼まれて作ったんだそうです。だからこそ、元気づけるような、勇気付けるようなメッセージが込められているのでしょうね。


カップリング曲にも名曲が多い林檎さん。カップリング曲を収録した『私と放電』は名曲揃いです。


ありあまる富

10thシングルで、ドラマの主題歌にもなった『ありあまる富』

松潤とガッキーが出演した『スマイル』ドラマの主題歌ということもあって、ドラマのイメージもあって作られたんだと思いますが、とても深い歌詞の壮大なバラードです。

もしも 君が彼らの言葉に嘆いたとして
それは つまらないことだよ
なみだ流すまでもない筈
何故なら いつも言葉は 嘘を孕んでる

2番のサビの歌詞ですが、誹謗中傷が多い中、ぜひこの言葉を思い出してほしいと思います。逆にだからと言って、好き勝手言うのも違います。

何故なら 価値は 命に従って付いている
ほらね 君には 富が溢れている

歌を閉めくくる歌詞ですが、誰しも、生きているだけで価値があり、尊い。だからこそ、行いによって、尊さを汚したり、価値を下げないようにしていきたいですね。


群青日和

東京事変として発表した1stシングル。

椎名林檎さんといえば、ギターを掻き鳴らす姿が印象的ですが、徐々に、打ち込みの曲が増えていたんです。一人で活動していくには、どこか限界を感じていたそうなんです。そこで、亀田誠治さんを始め、ライヴのサポートメンバーだった東京事変とバンドを結成しました。

椎名林檎個人名義とは違う、バンドテイストが強く、林檎さんらしさを持ったまま、バンドに昇華したような名曲です。

ちなみに、この曲を、掻き鳴らしながら歌うのは、疾走感があってめちゃめちゃ気持ちいいです!
そして、PVの林檎さんが素敵過ぎてたまりません(笑)


閃光少女

デジタル・ダウンロードシングルとして配信され、後に4thアルバム『スポーツ』に収録された名曲。

疾走感のある曲で、東京事変としても王道のような曲です。PVも、美少女ふたりが、対照的に踊るのがとてもとても印象的です。登場人物は、美少女二人だけで、最終的に二人とも消えてしまう終わり方は、「そして誰もいなくなった」をイメージしてるとかしてないとか。

実は、この曲は私が30歳にしてバンドを組んだ時に、練習曲にしていた曲なんです。その後は、自分で作詞作曲したので、演奏しなくなりましたが、自分がこの曲を演奏するバンドの一人になった時、最高の気分でしたね。


透明人間

2thアルバム『大人(アダルト)』に収録されている名曲。

PVがないのでライヴ映像を。
亀田誠治さんのベースから始まり、心躍るような曲調は、聴いていて飽きることなく、一時期はヘビロテしていました。東京事変は、2012年9月に行われた日本武道館でのライヴで、その活動を一度終了しました。ライヴの最後に演奏されたのが、なんとこの『透明人間』だったんですね。

またあなたに逢えるのを 楽しみに待って
さようなら

東京事変の曲は主に、作曲は亀田さん、作詞を林檎さんが担当していますが、歌詞は林檎さんらしく情緒があり、曲調はバンドテイストで、林檎さんの新たな魅力を際立たせるような魅力があります。


椎名林檎、東京事変のオススメ曲を紹介してきましたが、もちろんこれだけではありません。他にも数々の名曲がたくさんあります。

気付いた方がいるかはわかりませんが、東京事変の名曲は、四文字熟語のような、漢字四文字の曲が多いんです。今回紹介した3曲とも、「群青日和」「閃光少女」「透明人間」と、漢字四文字です。

2020年に活動を再開しましたが、コロナの影響で、3月のライブは色々とありました。これから本格的に活動してくれると思いますが、閉塞感のある世の中を、思いっきり吹き飛ばすような曲を聴かせてほしいですね!そして、その曲名は、漢字四文字がキーになっているかもしれませんよ!



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