武田真治の「"せい"を"おかげ"に」エピソード
先日、「『しくじり先生』武田真治をウラヨミ」というコラムを配信しました。
その中では追求しなかったんですが、実は「"せい"を"おかげ"にする」エピソードがあったので、紹介したいと思います。
一度、以前のコラムを読んで頂くと伝わりやすいのではないかと思うので、よかったら一度読んで見てください(^^)
ここではピンポイントで紹介していきます。
鬱気味の時に騙されたセラピー
「めちゃイケ」が始まり、命懸けでぶつかってくる芸人たちを前に、為すすべがなくなった武田さんは、どんどん自信を失っていきます。才能と幸運によってうまくいっていたものの、努力に追い抜かれ、自信を失っていったそうです。
「世界から求められている」はずだったのが、他の仕事もうまくいかず、自ら干されようと悪態をつくほど追い込まれ、しまいには鬱になってしまい、事務所に引退を申し出たそうです。そこで、レギュラーのめちゃイケ以外の仕事はキャンセルし、北海道の実家に引きこもっていたそうです。
当時は貯金もなく、芸能界でやっていく自信もなくなってしまった。そんな折り、
「いい集団セラピーがあって、ちょうど空きが出たから良かったら来てみない?」
と誘われました。
体験だからということで参加しましたが、自分にとっては、そのアドバイスは、通用しなかったそうです。帰ろうとすると、
「今回のセラピー、26万円です」
と、言われ、お金がなくて追い込まれていた武田さんは、なぜか払う事しか考えられなかったそうです。しかしお金が無い為、事務所に借りるしかありませんでした。おかげで、辞めることはできなくなりました。
そんな時に、知り合いの紹介で、忌野清志郎さんに出会うことになり、バンドメンバーになったことが、復活、というより新生する機会になったのです。
"せい"を"おかげ"にできたからこその今
間違いなく鬱になってどん底の時に、セラピーで騙されたことは、辛く嫌な経験だったと思います。貯金もなくて、事務所にお金を借りなければならなかった。そのせいで、辞めたかった芸能界を辞められなくなってしまった。
もし、セラピーで高額請求された時、ゴネて支払わなかったり、別の形で支払っていたら、忌野清志郎さんと出会うことはなかったかもしれません。そうなれば、今の武田真治さんはいないでしょう。
ぶっちゃけ、芸能界に武田真治さんがいなくて困る人はいないかもしれません。でも、存在する事で、価値を生んでいることは間違いないと思います。人間の存在理由なんて、そんなものなのかもしれません。
"せい"にすることは、自分の存在価値を失うことなのかもしれません。だからこそ、"おかげ"にする事で、存在理由を見出し価値を出すことができるんだと思います。
"せい"と"おかげ"は裏表でもあるので、"せい"にしたくなることほど、受け入れて向き合っていけば、"おかげ"に感じるほど大きくなるでしょう。
どうしたら"おかげ"にできるかというのも、簡単なものではありません。具体的な方法も、答えもありません。そして、"せい"にしたっていいと思います。でも、"せい"にし続けるのではなく、受け入れて向き合い続けていくことで、いつの間にか"せい"にしていたことが"おかげ"になっているものです。
つまり、"おかげ"にしようとするのではなく、道中を楽しんでいくことで、結果的に"おかげ"になっている、ということです。
「道楽」は、"せい"を"おかげ"に変える道でもあります。
"せい"にしたいことなんて、いくらでもあると思いますが、それは"おかげ"にできるきっかけでもあります。"せい"も"おかげ"もなければ、人生面白くない。"せい"を"おかげ"に変えられるように、「道楽」に生きて人生面白くしていきましょう!
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