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『レンタルなんもしない人』 第7話 人生のピークはいつか?

本日は『レンタルなんもしない人』第8話が放送されます。その前に、第7話の見所を含めて振り返りたいと思います。前回のコラムはこちら。


第7話のあらすじ

恒例のオープニング依頼は、人気ホストの生誕祭をお祝いしてもらうために、「1日体験ホストになって欲しい」と言うもの。ゲストはなんと、金爆の喜屋武様!流石に前回のラストではわからなかったぁ(^^;

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そして、ホストになったレンタルさんは、いつも通り。ホストらしいことも、一気飲みもしない。だって、何もしない人だから。とは言え、ホストっぽく、「ノリ悪いじゃないっすかぁ!」と言うことなく、己を貫くレンタルさん。そんなレンタルさんに喜屋武様は、「レンタルさんのおかげで、みんな盛り上がりクリスタルケイ」と絶賛していた。

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そんなツイートを見た、仕事で失敗していたユーサクは、「遊んでばっかじゃん!」と不満を漏らす。そしてもう1人、今回のゲスト西岡徳馬さんも見ていて、依頼をする。

レンタルさんにはいくつもDMが来る。

「あまり珍しくない依頼でもいいですか?」
 →「地味な依頼ほど反響が大きいと言う謎現象があるので、ぜひ」
「この先、私のことを絶対ポエマーと呼ばないでください」
 →「了解です」
「明日、気になっている子に告白します。成功するコツを教えてもらっていいですか?」
 →「知りません」

ちなみに、この最後の依頼が、次回の依頼者の松尾愉さんだと気付いた方はいますか?(笑)

そして、今回の依頼がこちら。

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そんな、帰ろうとするレンタルさんに指名が入り、「レンさん」としてホストをすることに。


今回は、葬式の生前予約の申し込みという、就活に同行する依頼。徳馬さんは、とても礼儀正しく、賛否あるレンタルさんの活動を支持していた。

「ちゃんと仕事しろ」「なんもしなくて家族は大丈夫か?」と言う声もあるだろうけど、自分も今なんもしてないからと、会ってみたかったと。そして、葬式は、人生の集大成ということで、自分で決めたいということで、同行を依頼した。

葬儀場に着くと、息子として振舞って欲しいと言われ、戸惑うレンタルさん。

棺に入ってみたり、どんな葬式がいいかを聞かれたり。レンタルさんは、息子のレンタとして何もせず見守る。どれくらいの規模を考えているかを聞かれ、「元建設会社の支社長をしていたからそれなりに来るだろう」と答えると、「現役時代ご活躍されていた方は大きめの会場の方がいいかもしれないですね」と言われる。そして、見栄かプライドか、一般のプランよりは上のランクを希望する。しかし、元コストカッターだったからか、内訳などが気になり、決めきれない徳馬さん。なんもしない為、息子の振りもしないレンタルさん。結局、予約はせずに会場を後にする。

公園で話をする2人。考え込む徳馬さん。

「私って、もう現役じゃないんですかねぇ?」

斎場職員に言われた「現役時代に活躍された方」という言葉が引っかかる。

「私、まだ生きてるんだけどなぁ・・・
 私ね、"終活"って言葉、嫌いなんですよ。
 なんで終わりに向かって活動するのかって」

日本人男性の平均寿命は、今は81歳。徳馬さんは73歳。もう10年切っていた。今まではカウントアップの人生だったのが、後どれくらい生きられるかになってきた。

徳馬さんは、熟年離婚していて、娘も結婚し、元妻のところには顔を出すも、自分のところには来ない。家族のために単身赴任して頑張ってきたのに、滅多に家にも帰らなかった。年に一、二度帰った時もどこかよそよそしい。定年過ぎればまた仲良く暮らせると思っていたが、想像以上に溝が深く、「もう家族と思えない、家の中に他人がいるようにしか思えなかった」と、離婚届を突きつけられる。

結局、老後の一人暮らし。葬儀の生前予約をするきっかけになった、同期の葬式。質素だったけど、家族がいて、皆泣いていて、いい葬式だった。それに比べて、自分は何も残せていない。せめて、生きた証を残したいと、自伝を書こうと思ったのだ。しかし、レンタルさんは、

「全く知らない人の自伝は読めないから、僕は買わない」

とはっきりと言う。「私の自伝なんか、誰も読まないか」と素直に受け止める徳馬さん。

歳をとると、自伝を出したいという人が増えていて、自費出版を持ちかける出版社もいるので、ご注意を。

家族といる時間が好きだったことを、伝えてこなかったことを後悔する徳馬さん。せめて、家族には来て欲しいです。自分の死を悲しんでくれる人、一人は来て欲しいと。そこで、レンタルさんに、

「私の葬式、来てもらえませんか?」

と依頼する。「大丈夫ですよ」と即答するレンタルさん。

「この先、私を絶対にポエマーと呼ばないでくださいという依頼がありました。この依頼は、僕が死ぬまで終わりません。それに比べて、終わりがあるので。
ただ、連絡はください」

娘に頼むようにすると答えるが、葬儀の記帳に「レンタルなんもしない人」の名前があったら、娘は驚くだろうな、と笑う徳馬さん。そんな名前があったら、娘もきっと忘れられないだろうなと、思いに耽るのだった。

レンタルさんとの別れ際、徳馬さんは、「まだエンディングを迎えたくない、レンタルさんを見てて、これから成すべきことを見つけました。ありがとう」と告げ、家路につく。

レンタルさんの帰路、いつものホームレスと遭遇。
「終活かぁ。就活、婚活、妊活。最近は朝活。死ぬまで、活動してばっかりだなぁ」と深そうなことを言うのだった。そして、また騙されて本を買わされるレンタルさん。

徳馬さんが見つけたやりたいことは、「レンタルなんか成す人」として、活動することだった。レンタルさんもすぐ「いいね」を押し、レンタルさんのフォロワーをフォローしていく徳馬さん。その中に、ホスト喜屋武様がいたが、自分と同じ坂本龍馬ファンで、同じ座右の銘の持ち主で、気に入りフォローするのだった。

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仕事の休憩中のユーサクが、レンタルさんのツイートに

「そろそろなんかしたほうがいいと思うんですが」
「ちゃんと働いて妻子を養うべきだと思うんですが」

とコメントすると

「ちゃんと働いた過去の貯金を崩して、やっていけてます」

と答える。

「奥さんは、そんな先の見えない生活に納得しているんですか?本当我慢していませんか?」
 →「知りません」

ヒートアップするユーサク。

「その言い方、どうかと思います。
 こっちはあなたのためを思って助言しているのに」
 →「こちらが助かって初めて助言だと思います」

怒りが収まらないユーサクだったが、このやり取りで、フォロワーが急増指定しまう。

一方自宅では、レンタルさんの奥さんが、通帳を眺め、暗い表情を浮かべる。ユーサクが心配は的を射ていた。心配させないように明るく振る舞う奥さんだったが、そんな時、レンタルさんに取材の連絡が入る。奇しくも、ホームレスから買わされていた本の取材だった。


人生のピークはいつか?

あらすじが長くなってしまったので、感想は短めにしたいと思います(^^;

葬儀場で、「現役に活躍された方は・・・」と言われ、もう現役ではないとショックを受けた徳馬さん。もちろん、スポーツなどでは、明確な現役というものがあると思います。しかし、人生において「現役」とはいつのことでしょうか?

道楽舎で以前、「道楽家は、一生青春!」というコラムを配信しました。

『女子高生の無駄遣い』というアニメで、主人公の女子高生バカが「うちらのピークってさ、今なんじゃない?」と言います。ピークの今を逃したら、彼氏なんてできない!と危機感を抱くのですが、道楽家に言わせれば、

「うちらのピーク、ずっと今なんじゃない?」

というものです。
GLAYの名曲『ピーク果てし無くソウル限りなく』という曲があります。

確かに、一番活躍した時がピークなのかもしれません。でも、活躍の形は一つではないし、仮に選手として活躍しても、監督となってもっと活躍する人もいます。指導者になって、数々のスターを生み出す人もいます。

目に見えるだけがピークではないし、人に決められるのではなく、自分自身がずっとピークだと思っていれば、ソウルも限りないんじゃないでしょうか?


裏主人公・ユーサクの、SNS批判問題

ついに、ユーサクが動き出しました。レンタルさんに直接コンタクトを図ることに。自分は仕事でミスをして、落ち込んでいる時に、レンタルさんはなんもしていないの。それが許せず、「良かれ」と思って助言します。見事に言い返されましたが、こういうやりとりって、SNSではありえることですよね。行き過ぎれば、誹謗中傷になるし、木村花さんのような犠牲者も出しかねません。

「あなたのことを思って言ってる」と聞くことがありますが、「助言は、相手が役にたってこそ助言だ」というように、ただ自分が言いたいだけのはずです。自分が正しい、お前は間違っている、ということを、自分が納得したいだけだと思います。もちろん、正しいのかもしれません。でも、正しさは人を守るものであっても、救うものではないと思っています。なぜなら、正義は間違っている相手、悪役を倒すための大義だからです。

正義感は誰も持っていたらいいと思いますが、人に向けた時、それは正義ではなくなり、相手にとっては悪になりえるものなので、正義を振りかざすならば、「撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ」という覚悟を持って、振りかざしましょう。


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