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『レンタルなんもしない人』第3話 承認欲求とSNS

本日は、『レンタルなんもしない人』の第4話が放送されます。その前に、第3話を振り返りながら、見所を紹介してまいります!

ちなみに、見所満載の第2話のコラムはこちら


第3話のあらすじ

今回の冒頭の依頼は、「僕の体臭、臭くないか確認してもらえませんか?」ということで、ゲストはカミナリのマナブくん。もはやオープニングゲストは芸人が定番になりつつあります(笑)

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今回のメインゲストは、『チアダン』などにも出演した福原遥さん。
だんだん女優としての魅力が出てきたように感じています。

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そんな彼女の依頼は、

「21歳になる誕生日、日が変わったらお祝いしてもらえませんか?」

という女子大生からのもの。
友達にドタキャンされ、誕生日を過ごす友達がいなくなり、誕生日だと言うのも祝ってアピールしてるみたいで嫌だと。そこでレンタルさんに依頼。PM11:00に家に来てもらい、日が変わった瞬間にお祝いしてもらうことに。

そんな深夜に、若い女性が男性を家に入れるなんて、大丈夫か?と思いましたけど(^^;

時間きっかりに現れ、時間まで色々話す二人。
21歳になることをレンタルさんが覚えていたことに驚く依頼主。レンタルさんにとって、「21歳は特別な誕生日」だと言う。

そこに、ドタキャンした友達のグループラインが来る。「グループラインは難しい」と悩み、グループでの返信は、いつも友達の目を意識して、自分の本音ではなく、友達に合わせていた。

大学生の頃、友達がいなかったレンタルさんを、羨ましいと思い、友達付き合いに疲れてきちゃったと言う依頼主。

「LINEは既読をつけたらすぐ返信しなきゃいけない」
「誕生日は祝われたら祝わなきゃいけない」
「友達に合わせなきゃいけない」

こういうことは、誰も気にしたことがあるのではないでしょうか?

友達と遊びに出かけても、映える写真を撮ることが目的になっていったり、ハロウィンでは、リンクコーデしなきゃいけなくて、ヘソ出ししたくなくてもさせられたり。クリスマスも友達3人で過ごそうと約束したのに、彼氏と予定が入れば彼氏を優先する。バイトを休みにしたのにドタキャンされても、文句も言えない。

人それぞれ、価値観やペースは違いますし、言いたいことを我慢して言えないのは、本当の友達ではないですよね。それでも、学生生活を過ごすために友達は必要。手段を目的にしてしまった苦しみなんでしょうね。

「友達といるのに、寂しくなる時がある」
「すぐにSNSで繋がりたくなる。皆寂しいんですかね?」

と聞かれ、「自分の寂しさと他人の寂しさ、比較できませんから」と答えるレンタルさん。彼は、肯定も否定もしない。

そんなレンタルさんにできることは、依頼を完遂すること。1分前にアラームをセットしていて、「1分前です」と知らせる。なんもしないのに準備してくれたことに、素直に喜ぶ依頼者。

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いやいや、これレンタルさんが狼だったら食べられまっせ!

12時になり、お祝いするレンタルさん。二人でお祝いのケーキを食べる前に、写真を撮ってもらう。中学生のクオリティでよければ、とレンタルさんが写真を撮ると、指が入っている。そんな写真がいいと、依頼主は喜び、いつも癖でSNSにアップしようとするが、たまにはアップしないのもアリかなと手を止める。
レンタルさんはアップするかを聞くと、「しますね」と答える。誰かがお祝いしてくれるし、ラッキーが起こるかもしれないので、と。そんな話を聞いて、ツイッターにアップする。

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祝ってもらうことは、してもらうことなので気を使うのかもしれませんが、祝う方も、好きで祝ってるなら、祝ってもらえばいい。それくらいの気持ちでいいのかもしれませんね。

終電に間に合うよう急いで帰るレンタルさん。
依頼主のグループラインには、友達からのお祝いメッセージが。そして、今流行りの匂わせ系写真に、ツッコミが入った。

友達は大事。でも、全てではないってことなんでしょうね。

帰り道。いつもいる詐欺浮浪者が、「今日オレ誕生日なんだよ。でも、誕生日だけが特別じゃない。毎日必死に生きてるんだから、毎日が特別なんだ」と名言を吐く。その言葉にレンタルさんは本を買うが、誕生日は嘘だった。やはり悪徳だが、生きる強さを感じる。

帰宅したレンタルさんは、家に帰り今日の依頼を報告する。その子が21歳になったと言うと時、奥さんは、レンタルさんの姉が亡くなったのが21歳だったね、と話す。
そこに、「兄弟はいますか?」とDMが来て、返信を打つ。

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赤ちゃんを見て、「いるだけで可愛い。みんな、赤ちゃんみたいでいいのにな」と呟く。「君も、そう生きてればいいんじゃない?」と奥さんは優しく語りかける。


SNSに依存する現代病

特に若い世代にとって、グループラインは誰もが利用していると思いますし、私も所属している道楽舎のグループラインも毎日稼働して、意見の交流をし、「アイデア温泉」が湧き出しております(笑)

SNSは、現実の世界では得られない承認欲求を満たすことができます。厳しい現実や社会では、自分を認めてもらうことは簡単ではないし、承認欲求は誰にでもあり、勝手に四大欲求の一つに数え上げていますが、量子力学的にも他者から承認されることで、人間は生きているとも言えます。

だからこそ、承認欲求は人間にとって重要なものだし、実社会で認められないなら、SNSに求めるのも仕方ないのかもしれません。FacebookやTwitter、LINEが爆発的に流行ったのも、承認欲求を持った人間の本能によるものなのでしょう。

学校でも、グループ内での無視など、いじめに発展することもあるそうだし、ドラマの依頼者も、自分の意思ではなく、周りに合わせて自分をごまかしていた。誤差が大きいほど、一緒にいるのは辛いでしょう。友達がいることが大事なのではなく、自分に合う友達がいることが大事なんだと、つくづく思います。

SNSで、安易に承認欲求を満たすのではなく、自分を誤魔化さず、本音を晒せる人と出会い、友達になりたいですね。周りに合わせるのを第一にするのではなく、本当の自分を曝け出して、それでも離れない人が、本当の友達になり、本物の人間関係になっていくのでしょうね。


人は、生きているだけで価値がある

人は、何かをしたり、能力があるから価値があると思われますが、本来は、生きているだけで価値があるものだと思います。しかし、社会においては、何かしら生み出したり貢献しないと、価値がないとされてしまいます。

生きているだけで価値がある、というのは、理想論ですが、きっと本来はそうだと思います。赤ちゃんは無条件に可愛くて、いるだけで嬉しい。でも一方で、夜泣きはするしかんしゃくを起こしたり手がかかります。それが元で虐待したりネグレクトになる親もいます。

子供は可愛いです。私も大好きです。が、手が掛かって大変なのも事実です。でも、ただ可愛いだけだったら、都合のいいおもちゃと一緒です。

実は、手が掛かるという大変さやマイナス要素が、価値になっているのではないでしょうか?

人間には素晴らしい所もあるし、同じくらい非道な所もあります。
重要なのは、そのどちらかだけに傾倒するのではなく、両方を持ち。バランスを取ることだと思います。

「生きているだけで価値がある」のは事実だと思いますが、それだけでだと、人間は甘えてしまう生き物なので、根底にはそう認めながら、その上に価値を重ねていきたいものです。


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