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ルフィ名言特別編(Vol.31)「オーナーゼフ!!!・・・長い間!!!くそお世話になりました!!!(サンジ)」

いよいよ海上レストラン・バラティエ編の最終回となりました。最後を飾る名言は、またまたルフィではなく、サンジのワンピース屈指の名セリフとなりました。


物語と名言

サンジの本心と夢を語る嬉しそうな姿を見たゼフは、コック皆で一芝居打ち、その種明かしが丸聞こえで、サンジの夢をルフィに託したゼフの気持ちを知り、サンジは旅立つことを決意する。

サンジは一人、海上レストランができたことを思い出す。ゼフの念願だった海上レストラン。どんなクソ野郎でも、腹を空かした奴がこの店に辿り着いたら、この店で戦い続ける意味がある、と語っていたこと。
いつまでたってもチビナスと呼ばれ、早く大人になりたくてタバコを吸い始めたこと。荒ぶれもののクソコックが集まってきたこと。ゼフをバカにする奴がいたらサンジがブチ切れたこと。海賊が襲ってきては、戦って追い返した日々。

サンジは、ゼフに助けられてから約10年、過ごした船を後にする。

積年の恨みを晴らそうと、パティとカルネがサンジに襲いかかるも、一瞬で返り討ち。挨拶もなしに立ち去ろうとするサンジに、ゼフはボソッという。

「カゼひくなよ」

涙を流しながら、答えるサンジの名セリフが今回の名言。

「オーナーゼフ!!!・・・・・・長い間!!!くそお世話になりました!!!」
「このご恩は一生・・・!!!忘れません!!!」
出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

ゼフは涙を流し、コック皆、「寂しいぞ!!!」と号泣する。

「・・・バカ野郎どもが・・・!!男は黙って別れるモンだぜ」

と涙を拭きながらゼフも寂しさをこらえる。

「また逢おうぜ!!!!クソ野郎ども!!!!」                  出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

「いくぞ!!!出航!!!」というルフィの合図と共に、サンジは夢への航路へと旅立った。


名言の意味「神話の法則」

いやぁ、このシーンは、人によってはONE PIECEでのNo.1に挙げる人もいるのではないでしょうか。私も今半泣きです(笑)

このシーンには、とても重要なものが描かれています。それは、「神話の法則」という、ヒットする映画や作品に共通して描かれている法則があるのですが、その第1章に当たる「旅立ち」が描かれます。
「旅立つ」前には、「ゲートキーパー」と呼ばれる、旅立ちを邪魔する存在があるのですが、まさにサンジにとってはゼフがそうでした。夢がありつつも、命を助けられた恩があり、その恩人の夢を支えたいと思っていたわけです。再三ルフィの申し出を断りながらも、当のゼフが、サンジの背中を押した訳です。

ルフィが来なければ、サンジが旅立つことはなかったでしょう。クリーク海賊団が来ても、鷹の目のミホークが来たので、バラティエが奪われることもなく、きっと同じように営業を続け、サンジはコックとして働いていたのだと思います。しかし、「ルフィ」という一人の存在によって、サンジの日常は崩れ去りました。
つまり、ルフィがサンジにとっての「神話の法則」発動のきっかけになったのです。

そして、旅立つには、多くのものを置いていくことになります。サンジにとっては恩人との思い出や夢、「バラティエのコック」としての日々や共に戦った仲間。旅立つには、今あるものを捨てなければなりません。しかし、捨てなければ、夢に向かって旅立つことはできません。現状維持は、安定的ではありますが、それは日常です。今ある安定を捨て、ゲートキーパーをブチ倒してこそ扉は開かれ、物語が始まるのです。何のきっかけもなければ何もしませんが、あなたの日常を覆すようなことが起こったら、それは物語が始まるきっかけになるかもしれません。

この名言が収録されている『ONE PIECE』第8巻はこちらから!


ー追記

この度、「道楽舎」を設立しました!

ルフィのように自由に生き、道中の至る所で、今回のサンジのような出会いと別れ、命がけの戦いで感動したようなものを発見して、面白い人生にしていきたいと思います!

興味がある方はぜひのぞいてみてくださいね!



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