【極私的メディア論】書物の「つまみ読み」について


◎導入

商売敵がなにやら不穏な動きをしてると聞いたので、探偵に奴のメールボックスを漁らせた。

そしてこのメールを見つけた日の晩、ワイフとシャンペンを開けた。
「シャンパン」じゃない。「シャンペン」だ。

「シャンパン」と言ってる奴らは正直終わってると思う。

それにつけても、「つまみ読み」って「ななめ読み」のことじゃないのか?

いや違うか。

いや同じだ。

いや違うか。

まぁどっちでもいいか。


◎メイン


【調査報告】案件ID:S000712

橋本様

株式会社HOBOTOWN 調査部の川島です。
いつもお世話になっております。

ご依頼いただいておりました調査案件ですが、結果を下記報告させていただきます。
かなりの長文とはなりますが、ご査収のほど何卒宜しくお願い致します。

■頂戴したサンプルについて
ヒアリングの結果、下記のご体験&当時のご感想をサンプルとして頂戴しました。


・小学生のころ、父親の知人から『名探偵コナン』の1~42巻を譲り受けた。

・本来なら1巻目から読むべきだが、無作為にセレクトし読んでいった。(例:最初に5巻を読み、次に17巻、その次が3巻という読み方をした)

・もし父親の知人から譲り受けた漫画が『ONE PIECE』や『NARUTO -ナルト-』だったら上記の読み方はできなかったと思う。

・逆に『ゴルゴ13』や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を譲り受けていたら『名探偵コナン』と同様の読み方をしていたと思う。

・『名探偵コナン』は事件発生→解決という流れを繰り返しているので、上記の読み方をしても(読み始めた際は)問題ないと思っていた。

・しかし、上記の読み方をしていった結果、見知らぬ登場人物が主人公と仲良くしていたり、逆に関係が良好であるはずの登場人物達が仲たがいをしている、といった事象が発生した。

・この事象に出くわした際、若干の気持ち悪さ&「これまでに何が起こったのだろう」と想像を膨らませる面白さを味わった。

以上がいただいたサンプルでございます。エビデンスとしてヒアリング時の録音データを添付させていただきます。

■サンプルの分析
頂戴したサンプルを弊社としてまとめさせていただくと下記となります。

・漫画は二種類に大別される。
 ①1回ないしは数回でエピソードとして区切りがつくもの(例:『名探偵コナン』や『ゴルゴ13』)
 ②①のように区切りがつかないもの(例: 『ONE PIECE』や『NARUTO -ナルト-』 )

・①は無作為にエピソードをセレクトし読む、という方法がとりやすい。

こちらの鑑賞方法ですが、弊社は「つまみ読み」と命名させていただきました。以下の記述で「つまみ読み」という言葉が出ましたら、こちらの鑑賞法を指すとご承知おきください。

・「つまみ読み」をした結果、経緯不明な事柄が出現する。(例:「見知らぬ登場人物が主人公と仲良くしていたり、逆に関係が良好であるはずの登場人物達が仲たがいをしている」)

・「つまみ読み」をした結果、先の展開を知ってしまう。
こちら、ヒアリング時に橋本様は仰られていませんでしたが、「主要登場人物が殺されてしまう」など、先の展開を知ったうえでその登場人物が殺される前のエピソードを鑑賞された場合もあったと推察されます。そのため、サンプルの分析として加えさせていただきました。

■「つまみ読み」の類似事象:「途中参加」
橋本様は、まとまった巻数の『名探偵コナン』を入手した結果「つまみ読み」が実施可能となりました。
他に「つまみ読み」が発生する事例はないか、部内で調査させていただきました。

その結果

・『週刊少年ジャンプ』のような、連載作品が複数掲載されている雑誌を生まれて初めて購入し読んだ時

が該当するのではないかと、調査部内で意見が出ました。

創刊号を買わない限り、掲載作品がすべて第一回であることはない。そのため、「つまみ読み」が発生するのだ、という論理です。
しかし、この意見は間違っておりました。読者は購入した号に掲載されている回しか読めないからです。
橋本様のように好きな巻もしくは回をセレクトして読むことはできません。

ただし、上記の事象は「つまみ読み」ではありませんが、調査を進める上で有用な類似事象であると判断いたしました。
そのため、弊社は上記事象を「途中参加」と命名させていただきました。下記、「途中参加」という言葉が出ましたら、この事象を指すとご承知おきください。

■「途中参加」の発生事例とバリエーション
「つまみ読み」からは逸脱しますが、漫画以外の領域で「途中参加」が発生していると判明しましたので、ご報告させていただきます。

・TVをつけたらたまたまドラマの第5回が放送されていて、それを鑑賞した

・TVをつけたら映画が放送されていて、その時点で映画の開始から30分経過していた

・店に入ったらBGMが流れていた

以上の事例が挙がりました。

また、「途中参加」したコンテンツを最後まで鑑賞するかしないかという違いがあることも判明しました。

上記事例を使って説明させていただくと、

・TVドラマの第5回を鑑賞した後、第6回~最終回までを鑑賞するのかしないのか

・映画を途中から鑑賞し始め、最後までチャンネルを変えないのか、それとも変えるのか

・入店時に流れていた曲が終わるまでに退店するのかしないのか

となります。

こちらも調査を進める上で有用な分類であると判断し、
最初から最後まで鑑賞した場合は「完走」
最初から鑑賞し始め、最後まで鑑賞しなかった場合は「棄権」
途中から鑑賞し始め、最後まで鑑賞した場合は「途中参加:完走」
途中から鑑賞し始め、最後まで鑑賞しなかった場合は「途中参加:棄権」

と弊社で命名させていただきました。下記に「完走」、「棄権」、「途中参加:完走」、「途中参加:棄権」の言葉が出ましたら、この分類を指すとご承知おきください。

■「つまみ読み」の発生事例
話を「つまみ読み」に戻させていただきます。

「つまみ読み」の発生事例として下記が挙がりました。

・雑誌・新聞を読む

雑誌・新聞を最初から最後まで読む方もいらっしゃいますが(こちらは「完走」に該当します)、
目当ての記事を好きな順番で読む方もいらっしゃいます。この場合、「つまみ読み」が発生しております。

また、調査の結果、「つまみ読み」の発生事例はインターネット上のサービスに多数認められました。

・『Amazon Prime Video』、『Netflix』等の動画配信サービス
 
こちら、橋本様が『名探偵コナン』をお楽しみになられたのと同様に、ドラマ作品やアニメ作品の好きな回を選択して鑑賞できます。
 
コンテンツは動画ですので厳密には「読み」ではありませんが、弊社としては「つまみ読み」と判断させていただきました。
 
また、『Netflix』は当初オンラインDVDレンタルサービスであった、という事実から『TSUTAYA』や『GEO』といったレンタルビデオサービスでも「つまみ読み」は発生可能と判明しました。
 
さらに、レンタルというくくりで捉えた場合、

 ・図書館で本を借りる
 ・知人から本やビデオを借りる

といった場面でも「つまみ読み」は発生しうることが判明しました。


・『Apple Music』、『Spotify』等のオーディオストリーミングサービス
 
こちらもアーティストが発表したアルバムを曲順通りに鑑賞するのではなく、5曲目を聴いてから3曲目を聴くといった鑑賞法を実施できます。
 
こちらもコンテンツはオーディオですので厳密には「読み」ではありませんが、弊社としては「つまみ読み」と判断させていただきました。
 
さらに、アーティストのディスコグラフィーをひとつの作品として捉えれば、デビューアルバムを聴いた後に最新アルバムを聴くといった鑑賞法も可能です。

この際も「つまみ読み」は発生していると弊社は判断いたします。


・『YouTube』等の動画投稿・視聴サービス

こちらも各チャンネルの動画から好きなものをセレクトして視聴できます。

動画は
①単発で完結する動画
例:

ミュージックビデオ
『Isaiah Rashad - Runnin' ft. ScHoolboy Q』  Top Dawg Entertainment

YouTuberのとある動画
『コーラでシャンパンタワーやってみたw』 HikakinTV

②シリーズ系の動画
例:

解説系動画
『【麻雀】初心者向け麻雀ルール解説動画~役を覚え~中編』 はぶらしチャンネル

ゲーム実況動画(ゲームスタートからクリアまでを複数の動画にして投稿している)
『#28【TPS】弟者の「メタルギアソリッドV:TPP」』【2BRO.】 兄者弟者

の二種類に大別できます。

『YouTube』のコンテンツは動画ですし、
①単発で完結する動画を映画作品
②シリーズ系の動画をドラマ・アニメ作品

と捉えれば『Amazon Prime Video』、『Netflix』等の動画配信サービスと分類は同じなのではないかと当初は思われました。

しかし、差異を認めましたので項目を分けさせていただきました。

『Amazon Prime Video』、『Netflix』等の動画配信サービスと違い、『YouTube』ではユーザーが「再生リスト」を作成できます。
つまり、視聴中の動画が終了した際、次に「自動再生」する動画をユーザーがセレクトできるのです。

『Amazon Prime Video』、『Netflix』等の動画配信サービスでは、次に再生する動画のセレクトはできます。
しかし、次に「自動再生」する動画のセレクトはできません。

ドラマを例にします。『Amazon Prime Video』、『Netflix』では視聴中の回が終了した後、次の回を「自動再生」する機能があります。
しかし、視聴中の回が終了した後、別ドラマ作品の第3回や最終回を「自動再生」するような機能はありません。

『YouTube』ではそれが可能です。

小さな違いではありますが、橋本様のご要望を考慮した結果、分けるべきと判断させていただきました。

■「再生リスト」について:音楽
結論から申し上げますと、弊社は、「再生リスト」は作品であると判断いたします。

具体的な例として、『Spotify』の「プレイリスト」(=「再生リスト」)を挙げます。
『Spotify』では「有名アーティスト」が「プレイリスト」を作成し、公開しています。

『あの人の好きな音楽は? 有名アーティストのプレイリスト【Music Journey―Spotifyの歩き方― vol.8】』 野島 光平(Spincoaster)

「有名アーティスト」の視点に立つと、自身の名を冠したプレイリストを公開するわけですから
自身の好み・感性・センスをプレゼンテーションする機会なのだと認識されているのではないでしょうか。
※申し訳ありません。予算の都合上「有名アーティスト」へのヒアリングは不可能でした。そのため現段落でのご報告は推察の域を出ません。

また、Gerbera Music Agency合同会社様は「プレイリスト制作代行サービス」として『Pluto』を展開されています。
Pluto公式サイト
こちらも弊社が「再生リスト」を作品と捉える根拠となります。

さらには、
・クラブのDJ
・(ピーター・バラカン様に代表される)ラジオ番組のDJ
・音楽フェスにおける出演順の決定者

といった役職も「再生リスト」を作成しているのだと捉えることができます。

■「再生リスト」について:映像
弊社としましては、映像も「再生リスト」であると認識しております。

『Spotify』の「プレイリスト」と比較してご説明します。
映像編集者の立場から見れば、「プレイリスト」の1曲=1カットとなります。
カットをセレクトし、繋げる(=「自動再生」する)のが映像編集なのであれば、
弊社として、映像は「再生リスト」であると認識いたします。

■サンプルの再分析
上記を踏まえ、橋本様から頂戴したサンプルを再度分析させていただきます。
小学生時代の橋本様は『名探偵コナン』を「つまみ読み」されました。
その結果、第1巻から順に読んでいく鑑賞法では体験できない感情を味わわれました。
弊社としましては、当時の橋本様は『名探偵コナン』の「再生リスト」を脳内で作成されたのだと判断させていただきます。
別バージョンの『名探偵コナン』を脳内で作成されたとも言い換えられます。

もし当時の読み順をご記憶されていて、『名探偵コナン』の1~42巻をお持ちであれば、
コミックスをページ単位でバラバラにし、ご記憶の読み順通りに並べ替えていただければと思います。
結果として脳内の「再生リスト」は具現化されます。
ただし、その「再生リスト」を読者が「完走」するのか「棄権」するのか、それとも「途中参加:完走」するのか「途中参加:棄権」するのか、
もしくは「つまみ読み」するのかは、ケースバイケースとなります。

また、それが不可能でしたらこちらのサイトに掲載されている作品から気に入った文もしくは段落をコピーしていただき、
お好きな順番でペーストされてはいかがでしょうか。コピー&ペーストする作品はひとつだけでも複数でも構いません。
青空文庫
結果として引用だけで成り立った文章が出来上がりますが、こちらも「再生リスト」であると弊社は判断いたします。

■「再生リスト」の「つまみ読み」もしくは再作成
調査を通じて『YouTube』と『Spotify』、『Apple Music』には「再生リスト」を「つまみ読み」する機能があると判明しました。
それが「シャッフル再生」機能です。この機能を使えば「再生リスト」内のコンテンツ並び順が無作為に変更されます。

ただし、この「シャッフル再生」機能について、「再生リスト」を「つまみ読み」する機能ではなく、
「再生リスト」をプログラムに作成させる機能であると捉えることも可能です。

「シャッフル再生」機能をどう捉えるのかについては、弊社内でも意見が割れました。最終的な判断は橋本様にお任せいたします。

■ 『TikTok』と『YouTube』の「ショート」について
『TikTok』と『YouTube』の「ショート」に関しても、調査結果をご報告させていただきます。

『TikTok』はアプリを開けば、
『YouTube』の「ショート」は『YouTube』アプリ上で「ショート」ボタンをタップすれば
プログラムが作成した「再生リスト」が流れます。

そしてこの「再生リスト」には終わりがありません。これが他の「再生リスト」(例:『Spotify』の「プレイリスト」)との相違点となります。
ユーザーがアプリを閉じない限り、「再生リスト」は流れ続けます。

弊社といたしましては、ここにTVやラジオとの類似を認めました。
番組やCMを「再生リスト」内のコンテンツとして捉えれば、TVとラジオは24時間365日終わりなき「再生リスト」を流し続けていると言えます。

また『Spotify』にも、終わりなき「再生リスト」を作成する機能がございましたのでご報告させていただきます。

対象機能:「Spotify Radio」
参考資料:『Spotifyが「Spotify Radio」を本日より日本で提供開始』 PRTIMES
参考資料から、本報告に関連のある部分を引用させていただきます。

「スポティファイジャパン株式会社 代表取締役社長 玉木一郎は、次のようにコメントしています。「音楽ファンの皆様のために、本日Spotifyでまた一つ新しい音楽の楽しみ方をご紹介できることを大変喜んでいます。Spotify Radioによって、今日からお気に入りの音楽を自動で選曲、エンドレスで楽しんでいただけるようになりました。ご自分だけのラジオステーションで、日々の様々なシチュエーションに音楽で彩りを添えていただけるものと確信しています」」

ここまでお読みになられて、『TikTok』と『YouTube』の「ショート」=TVとラジオなのだと認識されるかもしれません。
実際に弊社内でも当初はそういう認識でした。しかし、下記の相違を認めました。

・TVとラジオは24時間365日終わりなき「再生リスト」を流し続けている。ユーザーはその「再生リスト」に「途中参加」する。
 そしてTVやラジオを消した際「途中参加:棄権」となる

これに対し

・『TikTok』と『YouTube』の「ショート」はユーザーが「再生リスト」をスタートさせる。
 つまり「途中参加」ができない

上記を踏まえ、弊社としては『TikTok』と『YouTube』の「ショート」=TVとラジオという認識は誤りであると判断させていただきます。

『TikTok』と『YouTube』の「ショート」において、ユーザーは「再生リスト」内の各動画を最初から鑑賞することになります。
しかし、各動画を最後まで見ることは強制されません。
鑑賞中の動画が気に入らなければ画面をスワイプして「棄権」することができます。
「棄権」をしたら次の動画が即時に再生されます。その動画も気に入らなければ簡単に「棄権」できます。
そうして「棄権」を繰り返していくうちに、「完走」する動画に出会います。
そして弊社が最も重要だと判断するのは、「完走」したら次の動画に移らず、「完走」した動画の頭から再度再生する点です。これはTVとラジオ、「Spotify Radio」のどれも持ち合わせておりません。

・ユーザーは「完走」する動画と出会うまで「棄権」し続けられる
・「完走」した動画は「ループ再生」される。ユーザーはスワイプをしない限り、「再生リスト」の途中に留まらされる
という点から見ても『TikTok』と『YouTube』の「ショート」=TVとラジオという認識は誤りであると判断いたします。

まとめると、『TikTok』と『YouTube』の「ショート」は
・プログラムが作成した「再生リスト」の各動画に対する「棄権」・「完走」をユーザーに繰り返させる
・プログラムが作成した「再生リスト」には終わりがなく、アプリを閉じない限り「再生リスト」は流れ続ける
・さらには各動画をスワイプしない限りプログラムが作成した「再生リスト」の途中に留まらされる
と言えます。

ただ、『TikTok』と『YouTube』の「ショート」には差異が認められました。下記ご報告させていただきます。

差異:
・『TikTok』→ユーザーが「再生リスト」を作成できる。(「クリエイタープレイリスト」機能)
『クリエイタープレイリスト』 TikTok公式サイト

・『YouTube』→「ショート」動画を「再生リスト」に加える。もしくは「ショート」動画だけの「再生リスト」を作成できない。(2021年8月8日時点)

今後、『YouTube』が「ショート」動画を「再生リスト」に追加する機能、「ショート」動画だけの「再生リスト」を作成する機能を実装するのかは2021年8月8日時点で不明でございます。

■橋本様のご要望とそのご回答
ヒアリング時、橋本様はご要望として
「インディペンデントの映像作家として新しいやり方を模索している。そのヒントが欲しい」
と仰られました。

ここまでのご報告内容を基に、弊社で「新しいやり方」を検討させていただきました。下記ご報告いたします。

①『YouTube』の「再生リスト」もしくは『TikTok』の「クリエイタープレイリスト」を作成する
お好みの動画をお好みの順番で並べることで、その「再生リスト」でしか味わえない何かを生み出すことができたなら、
お作りになられた「再生リスト」は立派な映像作品として発表できるのではないかと思われます。

また『YouTube』には動画を章立てする「チャプター」という機能がございます。
例:『黒沢清が語る “やくしまるえつこ『わたしは人類』”(完全版)』 MIRAI records - 相対性理論 / やくしまるえつこ [Official]
2021年8月8日時点で、特定動画の特定チャプターのみを「再生リスト」に加える機能は実装されておりません。
しかし、もしそのような機能が実装された場合、チャプター単位で「再生リスト」を作成することも可能となります。

②映像を作成し、各シーンもしくは各カットをひとつひとつの動画として『YouTube』にアップロードする
こちらの場合、「再生リスト」の作成、つまり編集をユーザーに任せる形となります。
また、なかには他チャンネルの動画を「再生リスト」に加えるユーザーも現れると予想されます。
その根拠といたしまして、こちらの動画を紹介させていただきます。

参考資料:『MAD ジェイソン・ステイサム×あつまれどうぶつの森 その1 CM』 アイアン。
このように複数の作品から一部を抜き出し組み合わせる、所謂「MAD動画」は『YouTube』に多数アップロードされております。
そのため、他チャンネルの動画を「再生リスト」に加えるユーザーが現れると予想されます。

また参考資料では、ある作品の映像に別作品の音声を流す手法が用いられております。
2021年8月8日時点で、動画の音声のみを抜き出し、別動画に使用する機能は『YouTube』に実装されておりません。
しかし、もし実装されれば、ユーザーの作成する「再生リスト」は多様性を増すと予想されます。(これは①も同様です)

また、「再生リスト」を作成することなく、橋本様のチャンネルにある動画を「つまみ読み」するユーザーも現れると予想されます。
この場合、ユーザーは脳内で「再生リスト」を作成していると、弊社は認識しております。
「つまみ読み」や「再生リスト」の作成を許容する映像作品をお作りになられてはいかがでしょうか。

以上をもちまして、調査報告を終了させていただきます。
追加調査が必要な場合は、別途お支払いが発生しますが、喜んでご対応させていただきます。
今後とも何卒宜しくお願い致します。


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株式会社HOBOTOWN
調査部 川島 優斗
本社住所:〒263-0023 千葉県千葉市稲毛区緑町1-15-16
※2021年7月1日にご連絡させていただきましたが、
株式会社HOBOTOWNは来年度から株式会社ほぼ街へと社名を変更いたします!
お客様には混乱とご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんが、ご容赦くださいませ。
社名変更後も引き続きお付き合いのほど何卒よろしくお願い致します。
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◎補足

株式会社HOBOTOWN本社 喫煙所での会話

登場人物
川島 優斗(株式会社HOBOTOWN 調査部所属)
韮澤 啓一(株式会社HOBOTOWN 調査部所属)

川島「にしても、はやく在宅勤務できんもんかねぇ」
韮澤「それな、社名変更するより先そっちやれよ」
(中略)
川島「そうや、教えてもろた店行ったで」
韮澤「まじか、シャンパンうまかったっしょ?」
川島「シャンパンは出なかったなぁ。赤ワインやった。でもめっちゃうまかったわ。記念日でもなきゃあんな高いとこよう行かんから、新鮮やったなぁ」
(中略)
川島「でな、前菜食ってメインディッシュ食って、デザート食ってってやってるうちに、これ「再生リスト」やんて思ってん」
韮澤「あー、たしかにな。てかお前、プライベートでも仕事のこと考えてんの?」
川島「ちゃうちゃう、たまたまパッと閃いただけや。休みに仕事のことなんか考えとうない」
(中略)
韮澤「だな、フルコースが「再生リスト」ならそれ以外は「つまみ読み」になるかもな。いや「つまみ食い」か」
川島「せやねん。小学校の時、給食のデザートから食い始める奇人がおってな」
韮澤「それは草」
(中略)
川島「で、ピッチャーは球種を選んで放り投げてくわけやろ?これも「再生リスト」ちゃうかなぁって思ってん」
韮澤「そうかもな。でもたまにミスるよな」
川島「たしかに」
(中略)
川島「うわ、もう時間やで」
韮澤「休憩中に仕事の話しちまったな」
川島「俺ら終わってんな 笑」

劇終

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