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「せや、サンライズ乗ったろ。」或いは阿呆の鉄道旅 その1

皆様こんにちは、ジョーエツクアッカと申します。
前回の投稿で「もう書くことないな」とかのたまいましたが、あれは嘘だ。
ということで、なんとなく書くネタを思い出したので、書けるうちに書いておこうと思い、筆を執るに至りました。
内容は「サンライズに乗る」というのがメインです。

 実は去る2月某日、私、所要につき新潟から関東へ移動しなければならなくなりました。ということで、列車の時刻を調べていた時、私、気づいてしまったわけです。
これ、途中でサンライズ乗れるな。」
 な、なにを言っているのかわからねーと思うが、俺も(ry

 というわけで、新潟~東京を高松経由で移動してきましたので、その一部始終を面白おかしく(?)文章にして投稿したいと思います。
 なお、新型コロナウイルス感染防止のために細心の注意を払い、感染予防を行ったうえで移動しております。あらかじめご了承ください。

計画

 さて、そもそも新潟~東京を高松経由ってなんだ?と思われる方もごく少数いらっしゃるかと思います。ということで、今回私が辿った道筋がこちらです。

新潟⇒大阪 深夜高速バス「おけさ号」

大阪⇒姫路 東海道・山陽線 新快速 姫路行き
姫路⇒相生 山陽線赤穂線直通 播州赤穂行き
相生⇒岡山 山陽線 岡山行き
岡山⇒倉敷 山陽線 福山行き
倉敷⇒岡山 山陽線 岡山行き
岡山⇒高松 瀬戸大橋線 快速「マリンライナー45号」

高松⇒東京 寝台特急「サンライズ瀬戸」

 あぁ、仰らないで。皆様のお気持ちはわかります。「倉敷ってなんだ」と。実は私、姫路と倉敷に行ったことがなかったので、これを機に行ってしまおうと思ったのです。
 というわけで、このプランで決行したプチ・トリップ。はてさて、どうなることやら。

新潟⇒大阪 おけさ号

 さて、旅のスタートです。スタート地点は、日本海側唯一の政令指定都市、柳都新潟の中心駅、新潟駅です。

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 現在絶賛改装中の新潟駅。「新潟を新型に」というのは、高架化開始時のキャッチフレーズでしたか。その言葉に違わず、随分と新しく綺麗になっています。国鉄時代から続く、どこか懐かしい駅舎が無くなってしまうことは寂しいですが、それも時代の流れというもの。これからも生き続ける駅ならば、むしろ進化は必要なことというものです。むしろ、この進化の瞬間に立ち会えたのは喜ばしいことなのかもしれませんね。
 と、そんなことを思っていたらやってきました「おけさ号」。実は私、深夜バスに乗るのはこの時が初めてでして、気持ち的には遠足前のワクワク感と受験前の不安感を足して2で割ったような心持でした。3列独立シートのバスに揺られて、さっさと就寝……といきたかったのですが、初の深夜バスによる心の昂ぶりと揺れのおかげかあんまり寝れず……。良質とは呼べない微睡を経て、気づいた時には善通寺、そして大阪でした。
 えぇ、そうです。ほぼ寝てました。

大阪⇒姫路

 バスを降り、数年ぶりの関西の空気に感極まること数分。西国仕様の心に切り替えて向かった先はJR大阪駅……ではなく、阪急梅田駅。ラッシュが始まる前に、今まで見たことなかった阪急電車をこの目に焼き付けておこうという魂胆です。20分くらいしか居ませんでしたが、阪急マルーンの車両たちをこの目で見ることができたというのは嬉しかったですね。
 というわけで、今度こそJR大阪駅へ。お土産用のICOCAを買ってホームに上がります。しかし現在時刻は8時ちょっと前、乗る予定の新快速の発車時間は9:05、まだ1時間近くあります。とはいえ、人ごみのホームで待つのは少し怖い……。どうしたものか……。そうだ、特急用ホームの端っこで時間を潰そう!かくして、大阪駅11番ホームで特急見物と洒落込む阿呆の青二才が一人。数年後には見られなくなる「金沢行き 特急サンダーバード」を見送り、北陸へ思いをはせていました。

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 9:05、特急見物を終えて新快速姫路行きに乗り込みます。いざ行かん、白鷺城下の街、姫路へ。
 実はJR西日本の新快速に乗るのも初めての私、転換クロスの快適さと223系の速さに恍惚とした表情を浮かべていました。これだけ早くて快適な列車に追加料金無しで乗れるとは……、JR西日本様様です。三宮・神戸の街並み、明石の天文科学館・明石城跡、煌めく海原を眺めつつ、10:08、姫路に到着です。
 さて、姫路に来てやることは2つ。ちょっと早めのお昼ご飯と姫路城見物です。次の列車は姫路12:05発の播州赤穂行き、のったりしている時間はありません。
 まずはお昼。姫路で食べるものといえばコレです。「えきそば

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 一部界隈で有名ですが、姫路駅の駅そばはちょっと変わっていて、いわゆる蕎麦粉を使ったそばではなく、中華麺を使ったそばなのです。
 中華麺に和風だし?美味しいのかしら?
 気になったのなら、食すしかありません。いざ実食です。

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「おぉ、マジで麺がが黄色い。」
 そんな謎の感動を胸に麺をすすります。
「これはウマい。」
 ラーメンともそばとも言えぬ不思議な麺が、ちょっと濃いめの和風だしと絡んで絶妙なハーモニーを奏でています。そばの風味を感じるではなく、しかしながらラーメンとも違う。うどんが近いかもしれませんが、同じかと言われれば、それはNo。ここでしか食べられない味かもしれません。ウマいウマいと無心で麺をすすっているうちに、あっという間に完食。自分の食レポ能力の低さに愕然としつつ、素晴らしい料理に出会えた感動で心は満たされました。
 さて、お昼を終えた今、残るは姫路城見物です。急いで駅を出て、城を目指します。とはいえ、さすがは天下の名城白鷺城。駅からもその姿がハッキリと見えるので迷うことはありません。駅からの道をまっすぐに進んで、割と直ぐに到着です。

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 さすがは、日本最初の世界遺産の1つ。白鷺城の名に相応しい美しくも荘厳な城です。
 これは見ごたえがある……と思ったのですが、無情にも時間は11時半を回っています。今から姫路城見学なんてしていたら、予定の列車に間に合わないのは火を見るよりも明らかです。泣く泣く姫路城見学を諦めます。ここまで来て見学をしないような奴なんているのでしょうか……。間違いなく間違った時間の使い方です。皆様はこのような旅をしてはいけません。(苦笑)

姫路⇒倉敷

 というわけで、急ぎ姫路駅に戻り、12:05発の播州赤穂行きに乗り込みます。本当ならば、現代遺跡……じゃなかった、姫路モノレールの遺構も見に行きたかったのですが残念です。再度姫路には行かねばなりません。
 20分の乗車の後に相生で乗り換え、12:26、岡山行きに乗り込みます。末期色……じゃない、まっ黄色の115のお出迎えに、思わず岡山を感じました。ところで、岡山の115は転換クロスなんですね。長距離乗車にはありがたいかぎりです。
 山陽・吉備の田舎風景にどこか懐かしさを感じつつ、突如としてやってきた睡魔に身を委ねているうちに気づけば岡山近郊区間。西川原・就実という不思議な駅名に気をひかれているうちに、晴れの国・大都会岡山の中心駅、岡山に到着です。
 初の岡山に感動しつつ、爆音で響く「線路は続くよどこまでも」を聞きながら14:09発の福山行きに乗り換え倉敷を目指します。
 倉敷の到着は14:26、そして倉敷出発は15:14。倉敷の滞在時間は48分です。

「 倉 敷 の 滞 在 時 間 は 4 8 分 で す

 まかり間違っても日本随一の観光地、倉敷にかけていい時間ではありません。控えめに言って阿呆ですね。どうしてこんな時間設定をしたのでしょう。当時の私はどうかしていたのでしょうか……。
 とはいえ来た以上、ただでは帰れません。急いで倉敷美観地区を目指します。Google先生のお力を借りて倉敷美観地区に着いたのは14:50。急いで写真を撮って駅に戻ります。倉敷美観地区の滞在時間は5分です。

「 倉 敷 美 観 地 区 の 滞 在 時 間 は 5 分 

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 もう……アレです……観光地にかけていい時間ではありません。せっかくの倉敷美観地区。素晴らしい撮影スポット、心惹かれる風景、心踊る絶品の数々、その他諸々、そういった出会いがあったはずなのに……。もっとじっくりと見たかったのですが……。やむをえません、己が計画の杜撰さを呪います。なんとしても再来するからな、倉敷美観地区、待ってろよ。 

倉敷⇒高松

 再来を誓った倉敷美観地区を後に倉敷駅に到着、15:14発の岡山行きに乗り込みます。15:32岡山到着、いよいよ四国を目指します。
 と、その前に、ある列車を見に行きます。それが381系特急「やくも」です。

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 381系特急「やくも」といえば、2024年春以降、新型車両273系への置き換えが決まっている陰陽連絡特急、今や数少なくなった国鉄型車両が使われている特急です。もはや40年近く前になろうという国鉄の時代。その時代を今に伝えるこの車両がいなくなるのも、もうすぐの話。撮れるうちに撮っておこうというものです。それに、この機を逃しては、もう二度と出会えないかもしれませんからね。
 「やくも」との出会いを終え、16:12、瀬戸大橋線快速「マリンライナー45号」で高松へ向かいます。岡山の街中を快調に飛ばし、児島を越えて、いざ瀬戸大橋へ。さらば本州。

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 倉敷の滞在時間を削った甲斐がありました。ちょうど瀬戸大橋を渡る時間に、夕日が美しい時間を被せることができました。美しい夕日が瀬戸内の海と島々を染め上げる風景は、まさに値千金。絶景かな絶景かな。
 瀬戸の花嫁が嫁いだ先は、いったいどこの島なんだろう。そんなことを思っているうちに列車の走行音が橋特有のものから高架を走る音に変わります。四国上陸です。Hello、四国。四国最初の駅、坂出を越えて、マリンライナーは讃岐路を急ぎます。穏やかな四国の景色に心奪われているうちに、17:05、無事に高松に到着しました。あとは東に戻るだけです。

高松散策

 私、高松に来るのはこれで2度目でした。もうずいぶんと前のことのはずなのに、高松駅に着くと、前に来た時の思い出がよみがえってきました。変わっていないような、いや、どこか変わっているような。不思議な懐かしさを感じました。
 高松と言えば琴電こと高松琴平電気鉄道。Irucaを買ってさぁ乗車、と洒落こもうと思いましたが、そこでふと思いました。
宿よりメシ
 某番組では「メシより宿」という教訓が生まれていましたが、当時の僕が思ったのはその逆です。なにせ、今夜の宿、サンライズ瀬戸の切符は既に購入済み、宿には困りません。しかしながら、晩御飯は別です。もしかしたらお店がやっていない可能性もあります。コロナの影響で時短営業が多い情勢とあってはなおのことです。ここまで来て、晩御飯にありつけないなど、悲しくて涙も流れません。
 というわけで晩御飯を食べに行きます。せっかくの讃岐高松、食すは本場の讃岐うどんです。向かったのは「めりけんや」、空腹に任せて特を注文します。
 ……思ったより多いな。写真は撮り忘れたのですが、意外と量が多かったです。危うく残すところでしたが、何とか食べきりました。当然ながらすこぶる美味でした。
 食事を終えて、いよいよ琴電に乗りに行きます。とはいえ、あまり遠方まで行っている時間はありません。高松築港から瓦町まで、軽く1往復します。
 かつては東京でブイブイ言わせていたであろう車両に揺られ、あっという間に瓦町へ。琴電の一大ターミナルとだけあって、なかなか大きな駅です。
 さっさと戻っても良かったのですが、せっかくなので少し離れた志度線のホームへ。高松築港では見れない志度線の車両たちを見に行きます。

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 元々は名古屋で活躍していた車両が、今では遠い讃岐の地で穏やかに余生を過ごしている。
 こういうのがあるから地方の鉄道は面白いですね。
 地方鉄道の面白さを再実感しつつ、高松築港・高松駅へ戻ります。さぁ、いよいよメインディッシュ、サンライズ瀬戸です。

……と、いきたいところですが、さすがにそろそろ長くなってきましたので、一旦ここで区切りたいと思います。(あと、これを書いているのが深夜で眠くなってきました……)
 続きは、その2でお送りします。次こそはサンライズに乗ります。というか、サンライズ乗車部分しかありません。

 長々と読んでいただきありがとうございました。そして半分題名詐欺みたいになってしまいすいません……。次こそはサンライズが出てきますので、もしよろしければ、よろしくお願いします。

 それでは、その2でまたお会いしましょう。なるべくすぐに書き上げます。

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