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山々が紡ぐ、台湾の静かな語り部たち

台湾の山々には、不思議な魅力がある。島の全体の70%を占める山地は、世界でも高山の密度が最も高い。例えば、標高3000メートルを超える山が268もあり、その数は日本の26倍、ニュージーランドの13倍にも及ぶ。そのなかでも、最も特筆すべきは標高3952メートルの玉山と、標高3886メートルの雪山である。二つの高山は、それぞれ国立公園としての地位を得ているが、その役割は大いに異なる。

れ国立公園

まず、私たちの旅は玉山国家公園へ。ここでは、台湾固有の森林や動物たちが息づいている。タイワンクロクマやタイワンサルといった生き物たちが、秘かに暮らしている。登頂すれば、息をのむような絶景が広がる。私も何度か挑戦したが、そのたびに心から感動する。

しかし、その美しさを保ち続けるためには、大変な努力が必要だ。そこで活躍するのが、高山保護巡視員たち。彼らは国家公園内を巡り、ゴミ拾いや施設点検などを行う。さらに、登山客や動物たちの救助活動も担う。
私は以前、巡視員とともに排雲山荘へ登ったことがある。彼らは重い荷物を背負っても、笑顔で歩く。途中で出会った登山客とも挨拶を交わす。「玉山を愛していますか?」と尋ねると、「もちろんです」と答え、「だからこそ守りたいんです」と付け加える。

国家公園

彼らは玉山国家公園設置時から働き続けている。「最初は仕事だったけど、今では趣味だ」と言う。そして、「自分たちだけじゃなく、子供や孫にもこの自然を見せたいんです」と言葉に力を込める。私は彼らの話を聞いて感動しました。彼らはただ仕事をしているだけではなくて、自分たちの故郷や文化を守っているんですね。

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