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人生の後半戦は、いつでも「起業」できる心構えで

「だれでも起業」というと、少しおおげさに聞こえるでしょうか。しかし、起業の形は多様化していて、いろいろなやり方があり得ます。ソフトな起業も含めて。

「冒険としての起業」ではなく、「自分の人生を守るための起業」、そういう観点で考えていきたいと思います。


日本の多くの会社の人事・給与制度では、若い頃は給与水準が抑えられ、その後少しづつ上がっていって、40代〜50代でピークを迎えるというパターンが多いと思います。

そして、ある一定の年齢を超えると給与水準がガクッと下がります。定年の前に、役職定年を設定している会社も少なくありません。また最近は、早期退職を促すケースも増えてます。再雇用、もしくは再就職となった場合、多くの場合で給与水準はかなり下がります。

リストラ対象も、「40代以上」というような指定も増えてきました。人生100年時代、これはあまりに早いと言わざるを得ません。人生のまだ半分という早い時点で給与のピークを迎えてしまうのです。

しかも、若い頃に我慢して40代、50代で帳尻を合わせるはずだったのが、今では、多くの会社で給与が上がりにくくなっています。現代のミドル世代は、受難の世代ということなのでしょうか。


そしてこれらはすべて、「会社都合」の話です。しかしながら、多くの人はそれを当たり前のこととして、しぶしぶながらも受け入れざるを得ないわけです。

本来、ある年齢を境に、ガクッと給与が下がるというのはおかしくないでしょうか。シンプルに「年齢」という理由だけです。これは、人間の尊厳にも関わる問題だといえます。

多くの人がこれを受け入れざるを得ないのは、「他のオプションを持っていない」からです。再就職しようと思っても、良い条件を勝ち取るのは難しいことが多い。なぜなら、企業はどこも同じ横並びの発想を持っているからです。「シニア人材」を積極的に雇用しようとしないし、雇用したとしても給与は低水準。どこを見渡しても、基本は同じです。


だから、他のオプションを持とうと思えば、それは「起業」ということになります。しかしながら、あまり大げさに身構える必要はないと思います。人生の選択肢として、「起業」というオプションを持つことは普通に可能です。そういう時代です。

起業といっても、会社を起こす、法人を設立するということがマストではありません。もちろん、法人を設立しても良いでしょう。事業内容や規模によって、有利なのであれば法人を設立すればよい、それだけの話です。

大切なのは「箱」ではなく、「自分で事業を全部回す」という意識です。それは、売上や利益に責任を持つということ。金額の大小は関係ありません。規模は小さくとも、ビジネス全体を自分自身でマネジメントする、これが「起業」の本質であると考えています。

そういう意味では、フリーランスも起業の一種です。法人という箱を持たないだけです。「一人会社」はたくさん存在しますが、実質的にはフリーランスとほとんど違いはありません。

副業も、ある意味では「起業」に近いでしょう。専門事業者を介した「人材派遣」のような副業もありますが、それでも、いわゆる「安定した正社員」よりは起業という概念に近いと思います。自分がサービス提供の主体になるという意味では。


起業する、事業主になるということは、自分で自分を売り込んで、最後まで結果に責任を持つということ。投資の配分やリソース配分をマネジメントし、売上や利益を最大化するということです。

要は、所属する組織に任せっきりにせず、何らかの形で「自分自身で稼ぐこと」だといえるでしょう。


ここでもっとも大切なのは、「営業」という要素です。言ってしまえば、営業さえちゃんとできれば、誰でも起業は可能です。

組織で働いてきた多くの皆さんは、それぞれの分野において、すばらしい知見や実績を持っていると感じます。しかしながら、その価値を自分自身で「売る」ことができないがゆえに、組織に属するという選択肢しか選べないと考えてしまうのです。これは、非常にもったいないことだと思っています。


しかしながら、今や「売る」ための方法はたくさんあります。いわゆる「営業マン」という感じでなくともよいのです。要は、自分の力を多くの人に認識してもらい、信頼してもらうこと。この土壌を作ることが最も重要です。

しっかりしたサービスが提供でき、人物的にも信頼されていれば、いくらでも仕事は取れます。60歳以上の、僕の人生の諸先輩方で、そういう方々はたくさんいらっしゃいます。クチコミや紹介で仕事が途切れない、まさに理想形だと思います。


副業ができる環境にある人は、副業はやっておいたほうがいいと思ってます。一部に、「本業に集中すべき」という今の副業ブームを批判する声もありますが、僕はそう思いません。実際、まわりでは副業をやっている人ほど優秀で、本業でもすばらしい価値を発揮している人が多いからです。

特に40歳を超えたら、可能な環境があれば副業は一度はやっておいた方が良いと思っています。本業と比べていくら稼げるかとか、コスパが、などという観点は関係ありません。そうではなく、いま手掛ける副業は、将来のための自己投資です。起業の訓練、さらにはバーチャル起業という意味での絶好の機会なのです。


あとは、SNSの運用も大切です。何度も言ってますが、僕は新人の頃に電話営業で苦労しましたが、SNSのおかげで多くの人に会えるようになりました。要はアポイントが取れて話さえできれば、いろいろな展開があり得るのです。

仕事を依頼される場合もありますし、逆に依頼することになる場合もあります。第三者の紹介につながる、というケースもとても多いです。SNS運用は、自分の将来の基盤を作るためにも大切です。ぜひ力を入れることをお勧めします。


「いつでも起業できる」というオプションがあるだけで、ずっと会社に従わねばならないという呪縛は軽くなるはずです。会社と、より対等な関係にも近づくことができるでしょう。

「自分には起業など無縁だから」などと思わず、将来のための重要なオプションとして、その心構えだけでも持っておくことが大切だと思っています。

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