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【私の仕事】年度更新手続きでの出来事【労働基準監督署】

6月になると、労働保険の年度更新・社会保険の算定基礎届の手続きをしなくてはいけない会社さんがほとんどでして、私も多くの会社さんのお手伝いをしております。

電子申請も少しずつ普及していますが、私のように、控えの書類を貰いたい方などは、今でも官公庁の窓口での手続きをしていると思います。

今回は、少し前に実際に遭遇した、年度更新(労働基準監督署)での、ツッコミどころが多かった出来事について書き、そして会社側として必要な対応をまとめたいと思います。

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私の担当している会社さんを管轄する労働基準監督署では、この時期は年度更新の手続きをする会社さんが多く、普段の業務に支障が出る可能性があるため、「年度更新手続きのための専用室」を設置し対応しています。

私もそこで手続きをしようとしたのですが…というお話です。

私が行ったときは、ある年配の方が担当官をしておりました。

いつものように、書類と簡単な質問に答え、後は受付印と割賦を切り離してもらうだけだったのですが…

まさかの、割賦の二枚目と三枚目に受付印を押して返してきました。

私はあまりの出来事に意表を付かれ、
「去年までは、受付印はこの用紙の右上辺りに押印し、割賦を切り取って渡されていたのですが…」
「でも、今年からやり方が変わっているのなら大丈夫ですけど…」

と、控えめに指摘してみました。

私は数百社の年度更新手続きを担当してきましたので、私の意見が正しいことは間違い無いとは思っていたのですが、ここまで堂々と行われると、むしろ私の常識が間違っていると考えてしまいました笑

そうするとその方は、他の職員さんを呼んで確認していましたが、上記のやり方はやはり間違いで新しい書類に情報を記入した割賦を渡されました。

私は、そこで「時間がかかったな!もっと手早くやれよ!」なんてクレームをつけるキャラではないのでそこで終了しましたが、他の方の4倍程度は時間がかかりました。

人間は、あまりに想像外の出来事に遭遇すると、頭が真っ白になり適切なセリフが浮かばない、というのは本当ですね。

もし、この書類を「新人など何も分からない従業員」が提出してきたのならば、今回の件についても何も気にしないまま、帰社していたことでしょう。

そして、そのまま保険料を納付しようとしてトラブルになっていたと思います。

こういった官公庁の臨時の手続きの担当者は、宮城県の社労士を臨時で雇用して対応していることが普通なのですが、いくら臨時とはいっても最低限の教育は必要だと思います。

そして、会社側としても、窓口には経験のある方を担当者として来所すべきです。

そうすることで、今回の件のような場合にもすぐに対応することが出来ますので、会社側の費用や労力等を発生させる可能性を出来るだけ低くすることが出来ます。


※フォローしておきますと、通常業務において、労働基準監督署職員の方々は頑張っていますのであしからず。

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年度更新は、会社が払う税金について計算し確定するものであり、この結果を踏まえて多くの会社が一年間に数十万円から数百万円を支払います。

その計算にミスがあったり手続きに齟齬があると、金額・労力と時間など、多くの物を無駄に消費してしまいます。

毎年恒例の手続き!と考え惰性で行わず、官公庁も民間企業も両方とも、毎年緊張感をもって取り組んで欲しいと思います。



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今回の画像は【しお】さんからお借りしました。ありがとうございます。

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