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子育てをしながら社会復帰。ライフスタイルとキャリアを叶える「公認会計士」

こんにちは。
「公認会計士」についてわかりやすく伝える活動をしている、通称「ゆる広報部」です。

前回のご挨拶noteはこちらです。
よかったらぜひ、読んでみてください。

さて。
私たち公認会計士が、お仕事のことを伝えるために学生さんのイベントへ伺うと、よくこういうことを聞かれます。

・「公認会計士」ってそもそもなに?
・お堅い人ばっかり?
・おじさんばっかり?
・儲かる?
・モテる?

そうですね・・・モテるかどうかは個人によるところが大きいかなと思います。(まじめ)

いつも率直な質問をぶつけていただいて、とても嬉しい気持ちです!
と同時に、「あれ、そこから説明しないといけないんだな」「全然知られてない・・・」と思うことも多々。「公認会計士」の認知度がいかに低いかを思い知らされる日々です。(良い仕事なのに伝えきれていない・・・!)

第1回目の今回は、女子からよく聞かれる質問
「女性も働きやすいですか?」
「結婚しても続けられますか?」
にお答えします。

これからの時代、「ライフスタイルにあわせて働き方を選びたい」という思いに性別は関係ないので、女子にかぎらず参考にしていただけると思います。


子育てが楽しすぎて専業主婦に。
仕事と家庭半々の軸足で復帰「公認会計士ママ」

ライフスタイルに合わせて働き方を変え、いきいきと働いておられるこの方にお話しをうかがいます。

日本公認会計士協会 近畿会 広報部 副部長の桂さん、よろしくお願いします。


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桂 真理子 / かつら まりこ
上場準備会社 常勤監査役
日本公認会計士協会 近畿会 広報部 副部長


公認会計士の仕事に性差はなく、プロフェッショナルとして扱われる

ーー 簡単に経歴をお願いします。

はい。父が税理士だったこともあり「なにか資格を取ったほうがいい」と考え、公認会計士を目指しました。

大学在学中に公認会計士の専門学校へ通うダブルスクールで勉強に取り組み、3回目の挑戦で合格。監査法人で7年間働いてから、専業主婦になりました。今は社会復帰して、時短勤務で企業の監査役をしています。

ーー さっそくですが、「女性も働きやすいですか?」というご質問。桂さんは経験からどう思われますか?

働きやすいと感じています。

公認会計士の仕事に性差はなく、男女同じようにプロフェッショナルとして扱われます。これは女性公認会計士の先輩方が、男女平等の礎(いしずえ)を築いてくださったからだと感謝しています。

ーー 性差なく仕事で評価されるというのは特徴ですね。「結婚しても続けられますか?」という質問はどうですか?

実際に続けている人がたくさんいますし、環境的にも続けやすくなっていると感じます。最近は「働き方改革」の動きもあり、女性が監査法人に残る率も上がっています。

女性にかぎらず、これからは男性も、人生のさまざまなライフイベント、ライフスタイルに合わせて働き方を選べた方がいいですよね。
大手の監査法人では、出張なし勤務時短勤務在宅勤務などさまざまなニーズに合った働き方が選べるようになってきていたり、一般企業の採用ニーズも増加傾向にあります。

ーー どんどん働きやすくなっていますね。


キャリアを中断してもスムーズだった社会復帰

ーー 一度仕事を辞めて専業主婦になったのはなぜですか?お仕事はお好きだったのですよね。

好きでした!7年バリバリやっていましたしね。仕事がつらくて辞めたのではなく、ただ単純に子育てが楽しすぎたんです(笑)

ーー 辞める時、キャリアを中断する怖さはなかったですか?

まったくない!とは言えないですが「どんな形であれ、望めば必ず社会復帰できる」という確信はありました。公認会計士の資格を持っているというのは、こういう時にとても心強いと実感しましたね。

ーー 楽しすぎる子育てから、なぜまた仕事復帰しようと思ったのでしょう。

子どもが少し大きくなってきたタイミングで、「ハロー!会計」という小中学生向け会計授業のサポートを始めたのですが、そのときに「時短勤務可能な公認会計士」という条件で探している方にお声をかけていただきました。

監査法人にいた頃のような働き方は今の自分のライフスタイルには合わないなと思っていて。企業の監査役という、自分で忙しさをコントロールできる仕事、かつ学校行事などでお休みが取りやすい勤務形態は今の自分にぴったりだと、二つ返事で引き受けました。


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(ハロー!会計で講師をする桂さん)

ーー ブランクがあっても、働き方を自分で選択できたのですね。

そうですね。一旦キャリアを中断してもスムーズに社会復帰し、かつ働き方も選べるというのは社会全体で見るとまだまだめずらしいことだと思います。でも公認会計士の資格があれば、さまざまな選択肢があり、自分の望むワークライフバランスを叶えられることを、もっと伝えていきたいです。

ーー 今は仕事と家庭のバランスはうまく取れていますか?

はい。今は仕事と家庭半々に軸足を置いていて、とてもバランスがいいと感じています。時短勤務といっても、基本的には定時内出勤なのですが、子供の学校行事や家庭の用事があるときは休みを取ったり出勤時間をズラしたり、調整して働いています。

とはいえ、たまにいっぱいいっぱいになってしまうこともありますよ(笑)

ーー そこは他の職業のママと変わらないということですね。

そうですね。公認会計士だから特別大変だということもないし、公認会計士だから楽しているということもない。働きながら子育てをする世の中のお母さんと変わらないと思います。

いっぱいいっぱいになりそうになったら、「まあええか、やれるだけのことはやったし」と気持ちを切り替えるように自分に言い聞かせたり。
できるだけ毎日ニコニコして過ごしたいなと思っています。これもたぶんみんな同じですよね。


学生時代は「彼氏ができて勉強がそっちのけ」


ーー 桂さんは学生時代から優秀だったのですか

地元ではそう思ってたころもあったのですが、大学に入った途端「井の中の蛙やん!普通やん、私!」と気付きました(笑)

そこからちょっとパ~っと。なにかがはじけるように大学生活を満喫しまくりで。本当に楽しかったなぁ。

ーー ずっと勉強ばっかりというわけではないのですね。

普通に友達と遊んで、アルバイトもして、彼氏もできて(笑)

ーー 公認会計士のお勉強は?!

なんとなく大学の3年生ぐらいから始めればいいかなぁ~とのんびりしていたのですが、たまたま身近に公認会計士を目指す友達がいて、その子の影響で大学2年生の時に同じ専門学校に申し込みました。

ーー 友達のおかげで早く始められたのですね。ダブルスクールはどうでしたか?

ダブルスクールの大変さはもちろんなのですが、公認会計士の勉強にすごく苦労しました。

というのも・・・お恥ずかしながら、簿記の基本である貸借から全く理解できずにつまずいてしまって。今では「これほど美しいルールはない」とうっとりするんですけどね。

ーー ずっとスムーズに進んで来られたのではないのですね。意外でした。

全然、勉強はスムーズではなかったですよ。とても大きな声では言えませんが・・・1回目の受験は彼氏ができて勉強がそっちのけになったのが敗因です(笑)

ーー 普通の女の子ですね。

普通の女の子です(笑)

でもそこからは「このままじゃダメだ」と心を入れ替えました。公認会計士になるという思いは強かったので、これは本気出して取り組まないといけないんだと。修行僧のようなストイックさで勉強に取り組みましたね。あの時の頑張りが今に繋がっていると思います。


公認会計士は名探偵!

ーー 公認会計士の仕事は楽しいですか?

公認会計士ほど楽しい仕事はないと思っています!
監査は書類をチェックして不正がないか調べたり、関係者にヒアリングしたり、実際の現場に足を運んでみたり、まるで名探偵のような仕事です。
といっても、デスクワークやPCに向かう作業が大半ですが、それでも、「謎はすべて解けた!」という瞬間があって、とても楽しいです。

現在は監査役として企業に勤めているので、数字を見ること以上に「経営者のビジョンを監査すること」が大事なのだと感じています。企業の中に入ることによって、数字ができるまでの過程を一つひとつ見ることができるようになり、とてもやりがいを感じます。

ーー では桂さん、公認会計士に興味を持って質問をくれた女子、働き方を選択したいと希望する方へメッセージをお願いします。

公認会計士の女性比率は現在20%前後ですが、年々上がってきています。人生のキャリアとライフをバランスよく充実させられる仕事、それが公認会計士です。

資格試験の勉強はむずかしく、多くの時間と費用がかかります。なってからも間違えられないプレッシャーが大きい仕事です。でも、頑張りと責任に見合うだけの対価はいただけます。プロフェッショナルとしてやりがいのある公認会計士に、ぜひチャレンジしてもらいたいです。

ーー 桂さんありがとうございました!

ありがとうございました!


おわりに

桂さんは本当に公認会計士のお仕事を愛していらして、ご家庭も大事にされて、バランスよくいきいきと働いておられます。

「ライフスタイルに合わせて働き方を選びたい」という方にとって、職業を選ぶうえでとても参考になるケースではないでしょうか。


今後も、公認会計士というお仕事についてわかりやすくお伝えしていけたらと思います。(本当に個性豊かでいろんな人がいるんですよ~)

どうぞよろしくお願いいたします。

次回は、「公認会計士ってなに?」というきほんの「き」のお話しをしていきたいと思います。

ではまた。

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