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我が家のベビーシッターの話

我が家のベビーシッターが海外に行く事になった。

そんなにたくさん頼んでたわけじゃない。
コロナになってよりそれが加速したし
赤ちゃんの頃は人に頼る思想もなくて
2歳になってやむ終えずシッターさんをお願いした。

数人お願いして
彼女は夫婦で気に入った若者だった。

いつも我が子や私たちに寄り添ってくれた。
はにかみながら、穏やかに、
私にも我が子にも同じ一定のトーンで接してくれた。

ここ一年はお願いしたことはなかったけれど
彼女は海外に行くと連絡をくれた。
直接お話したいと連絡をくれた。

彼女は、
早々に相談した母親と、
近々に相談した父親と口論になった話をしてくれた。

海外にエージェントを挟まず、1人で行く娘。
父親は激怒し、もっと早く相談しろ、
お母さんに話しても
お父さんには伝わらないと言ったらしい。

羨ましい話だ。

きっと彼女はこれから先、
就職しても、婚約しても、
激しく父親の反対にあうだろう。

その度に周りの人からの彼女の評価は上がる。

門限もなく、いつ泊まりにきて帰っても
誰もとがめず引き留めもしない人。
そんな人より、父親が死に物狂いで
囲いこもうとする娘は
価値高く扱われるのではないだろうか。

我が子はそのシッターさんが大好きだ。

先日イベント会場で
警察官の格好をして、手錠をはめたらしい。
親の前ではコスプレは嫌がる。
彼女の前ではノリノリでコスプレしたらしい。

我が子の本音や、無邪気さを
引き出してくれるシッターさんは
最強ではなかろうか。

2年、彼女は海外に行く。

それでもきっと私たちは彼女とつながっていく。
幼い我が子を通しての関係だったけれど
そう思えてしまう。

トモダチを作る関係は様々だ。
まともな親育ちと毒親育ち。
彼女に毒親話を話すつもりはないが、
彼女の幸せだけは目に浮かぶ。

そして万が一彼女がへこたれたら、
イギリスでもどこでもいって
私が彼女を鼓舞するだろう。

新米で困り果てた母親としての私に
彼女が温かく支えの言葉を
話してくれていたように。


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