Jey

Artist of Life. 暮らしにアートを/ 野菜を育て卵を採り、生ごみや鶏のふ…

Jey

Artist of Life. 暮らしにアートを/ 野菜を育て卵を採り、生ごみや鶏のふんはコンポストに。翌年それを庭に還す。吹けば飛ぶような小規模の循環型生活の合間にオリジナルテキスタイルを製作中。https://www.instagram.com/jeys_atelier/

マガジン

  • 双極記録

  • 400字の独りごと

    過去に自身のWebサイトで発表していた、およそ原稿用紙1枚分のエッセイをここに再録していきます。

  • 個人的なもの

    This poetry is dedicated to Lady K who passed away.

  • 丁寧に作る美味しいもの

    ゆっくり時間をかけて料理をすると心が穏やかになります。

  • 400字に上手く落とし込めない思考たち

最近の記事

  • 固定された記事

「400字の独りごと」のまえに自己紹介を

 はじめまして、Jeyです。 鳥取の小さな集落で夫と2人、古い家をセルフリフォーム(現在7年目!まだ終わらない…)しながら、猫2匹烏骨鶏4羽と共に暮らしています。  野菜を育て、卵を採り、料理で出た生ごみや鶏のふんはコンポストに。そして翌年それを庭に還す。吹けば飛ぶような小さな規模ではありますが、循環型の生活をしています。  そうした日々の生活の合間にテキスタイルを制作中。布を染めたり、直接筆で描いたり。現在の私のアウトプットの場所はここです。  今年の9月、友人がこのno

    • 【双極記録01】+100地点と−100地点

       いま現在、これを書いている時点は+80地点あたりだろうか。躁状態のピーク、もしくは鬱の沼底にいるときは原稿を書くことができない。脳内でアイデアがあれやこれやと浮かび、腰を据えて文章を構成することができなかったり、絶望の只中にいてペンを持つことさえできなかったりするからだ。  それゆえ+100と−100の精神状態を正確には描写できないかもしれないし、何かが抜け落ちているかもしれない。それでもいくつかの記憶の断片は残っているので、それらを記録しておこうと思う。  そしてこれはあ

      • ピクルス🥒の記事を書こうと思っていたのに、料理しながらバタバタと作ってしまいました…😅また次回、手順を撮影するために、覚え書きをつぶやいておきます。苦笑

        • 【双極記録00】 マンホールの蓋

          *この記事には自死についての記述があります。ご自身の体調をまず第一に。読み進められそうな方はどうぞお読みください。  人が自ら死を選ぶという過程は、抑うつ状態に陥り徐々に徐々に死へと向かって落ちていくものではなく、ある日ある瞬間、足元にあるマンホールの蓋が外れ、その穴にすとんと真っ逆さまに落ちてしまうものだと私は思っている。  これは私が実際に目撃した光景であり、双極性障害を患う自分自身が、もがきながら生きる日々の中で感じる実感でもある。  長い人生の道のりには、そういう

        • 固定された記事

        「400字の独りごと」のまえに自己紹介を

        • 【双極記録01】+100地点と−100地点

        • ピクルス🥒の記事を書こうと思っていたのに、料理しながらバタバタと作ってしまいました…😅また次回、手順を撮影するために、覚え書きをつぶやいておきます。苦笑

        • 【双極記録00】 マンホールの蓋

        マガジン

        • 双極記録
          2本
        • 400字の独りごと
          22本
        • 個人的なもの
          0本
        • 丁寧に作る美味しいもの
          5本
        • 400字に上手く落とし込めない思考たち
          1本
        • 読書メモ
          2本

        記事

          【400字の独りごと】氷柱と蜜柑

           氷柱と蜜柑  2011年、豪雪と共に迎えた新年は近年記憶にないほど厳しい寒さで、軒先に連なる見事な氷柱が冬の弱々しい夕日に照らされている。  キンと冷えた空気の中、ほんのりオレンジ色に染まった氷柱を部屋の窓から何することもなく眺めていると、ふいに蜜柑の香りが鼻先を掠めた気がした。  幼い頃過ごした生家は昭和の典型的な日本家屋で、冬になると家じゅう底冷えがしていた。毎年冬になると祖母は蜜柑を段ボールごと買い込み、天然冷蔵庫と化した廊下の隅に置いていた。  ストーブの効いた暖

          【400字の独りごと】氷柱と蜜柑

          フォローありがとうございます😊 もう少し落ち着いたら皆さんのところへ訪問できると思います😅

          フォローありがとうございます😊 もう少し落ち着いたら皆さんのところへ訪問できると思います😅

          Shane, now I really understand why you are always so restless.

          Shane, now I really understand why you are always so restless.

          【400字の独りごと】 恋文

           恋文  いま、なにしてる?  あなたに話したいことがたくさんあるんだ。幸せなんだ、ものすごく。このあいだ、生まれて初めて 「生きるのって楽しい」 と声に出して呟いて、たったいま自分が何を口走ったのか、理解するのにたっぷり十秒ほどかかったあとに、ものすごい勢いで「後悔」の津波が押し寄せてきたんだ。  どんな後悔かって?あの頃、ふたりのあいだに溜まっていた澱のことだよ。  後悔なんてしたことなかった。自分は後悔を感じるなんてこと無いものだと思ってた。  でもね、幸せだと気づい

          【400字の独りごと】 恋文

          【400字の独りごと】 夢

           夢  ひどく長い夢を見た。  ずいぶん前に出ていったはずの家の中で、私は追い立てられるように荷物をまとめていた。  ここを立ち退くのは明日だから、と暗い顔で男が言う。部屋にはそこらじゅうにまだ大切なものが残っていて、それらを手当たり次第に袋に入れていく。ガラスのペンギン、古びた写真立て、昔集めていた四つ葉のクローバーの押し花。どれもうっすらと埃をかぶっていて、けれどひとつひとつを拭いている暇はなく、次々に袋へ放り込んでいく。  ふと顔を上げると、死んだはずの懐かしい人が横

          【400字の独りごと】 夢

          【400字の独りごと】記憶

           記憶  2011年3月12日、わたしは日本海に面した浜辺で海をぼんやりと眺めていた。東日本大震災の翌日のことである。  約束していたデートの行き先を海と決めていたのは地震が起こる前日だった。なぜ海に行きたかったのか、震災直後どうしてデートを中止しなかったのか、今となっては覚えていない。被災地の衝撃的な映像を目の当たりにし、どこか感情のスイッチが壊れていたのかもしれない。  津波が起きたあの海と確実に繋がっている目の前の海原は、深い碧をたたえ、穏やかで、圧倒的に美しかった。

          【400字の独りごと】記憶

          リコッタチーズ

          前回のパニールの投稿から随分経ってしまいました。すみません。 リコッタチーズはイタリア発祥のフレッシュチーズ。再び(ri)煮る(cotta)という意味で、チーズを製造したときに出るホエイを再び加熱して作ります。 我が家ではパニールを作るときに出るホエイを使います。 それでは作っていきましょう〜 牛乳を大きめの鍋に入れます。 パニールを作ったあと引き続き同じ鍋でリコッタを作る場合は、面倒でも底にこびり付いた牛乳を綺麗にこそげ落としてください。そのまま使うと沸騰する時に爆発し

          リコッタチーズ

          年末の皆さまの温かいスキ、ありがとうございます。メイさん、コメントありがとうございました😊 これから少しずつ、日常に戻っていきます。

          年末の皆さまの温かいスキ、ありがとうございます。メイさん、コメントありがとうございました😊 これから少しずつ、日常に戻っていきます。

          【400字の独りごと】 記憶をもたない女

           記憶を持たない女  女は、メモをとる。  昨日したこと、さっきやったこと、今すること、これからすべきことを、ひたすら紙に書き記す。  「今」以前と「今」以降は、いつもうまく繋がってくれず、記憶は常にさらさらと流されていく。  あるのは「今」の感情だけで、信じられるのは「今」立っている場所だけで、かつて栄えた遺跡のように、幸福も安定も希望も、残像が閉じたまぶたの裏におぼろげに映る。  ちいさな文字で埋め尽くされた紙切れの束を、女は肌身離さず持ち歩く。幾度も紙をめくっては、自

          【400字の独りごと】 記憶をもたない女

          体調を崩して療養中です…どうぞ皆様よいお年を。

          体調を崩して療養中です…どうぞ皆様よいお年を。

          【400字の独りごと】 いのししパパラッチ

           いのししパパラッチ  我が家は山のふもとに位置している。近年いのししが頻繁に出没するようになった。  真夜中、小さなライトを点けて読書をしていると、窓の外から彼ら(あるいは彼女ら)の気配が伝わってくる。パキパキと小枝を踏み締める音、ふんふん鳴らす荒い鼻息。灯りをつけるとすぐに逃げていってしまうので姿を捉えることができない。  そこでカメラ撮影をしようと家族の内で盛り上がった。  彼らが現れたことを耳で確認したあとそっと窓を開ける。気配のする方へレンズを向けてシャッターを押

          【400字の独りごと】 いのししパパラッチ

          Paneer Butter Masala パニールバターマサラ

          パニールバターマサラは北インドのベジタリアンカリー。 パニールは牛乳で作るカッテージチーズです。 たくさんのスパイスとトマトソース、生クリームが濃厚な味を出します。 時間のかかるレシピなので手軽にささっと作ることはできませんが、手間をかけただけ美味しさも格別。定期的に作りたくなる一品です。 参考にしているレシピはSPICE UP THE CURRYのものです。 それでは作っていきましょう〜 マサラの前にまずはパニールを作ります。これが無くては始まりません。 作り方はこちら👇

          Paneer Butter Masala パニールバターマサラ