Jey

Artist of Life. 暮らしにアートを/ 野菜を育て卵を採り、生ごみや鶏のふ…

Jey

Artist of Life. 暮らしにアートを/ 野菜を育て卵を採り、生ごみや鶏のふんはコンポストに。翌年それを庭に還す。吹けば飛ぶような小規模の循環型生活の合間にオリジナルテキスタイルを製作中。https://www.instagram.com/jeys_atelier/

マガジン

  • 双極記録

  • 読書メモ

    読んだ本の内容をすぐ忘れてしまうので、メモを取ることにします。

  • 400字の独りごと

    過去に自身のWebサイトで発表していた、およそ原稿用紙1枚分のエッセイをここに再録していきます。

  • 個人的なもの

    This poetry is dedicated to Lady K who passed away.

  • 丁寧に作る美味しいもの

    ゆっくり時間をかけて料理をすると心が穏やかになります。

記事一覧

固定された記事

「400字の独りごと」のまえに自己紹介を

 はじめまして、Jeyです。 鳥取の小さな集落で夫と2人、古い家をセルフリフォーム(現在7年目!まだ終わらない…)しながら、猫2匹烏骨鶏4羽と共に暮らしています。  野菜…

Jey
1年前
80

【双極記録02】 +80地点(下り)

 前回の記事はこちら↓  躁のスイッチが入った直後の不眠が続いて身体の疲れが溜まってくると、精神状態がどうであれ、22時ごろ眠りについたあとは朝方まで続けて眠れる…

Jey
1日前
5

読みたい本が溜まっていく…

 読みたい!と思って購入した書籍が溜まってしまいました…  普段は図書館で借りる読みたい本たち。なぜなら、すでに本棚から本が溢れているから。  にも関わらず、躁状…

Jey
2週間前
16

【双極記録01】+100地点と−100地点

 いま現在、これを書いている時点は+80地点あたりだろうか。躁状態のピーク、もしくは鬱の沼底にいるときは原稿を書くことができない。脳内でアイデアがあれやこれやと浮…

Jey
3週間前
16

ピクルス🥒の記事を書こうと思っていたのに、料理しながらバタバタと作ってしまいました…😅また次回、手順を撮影するために、覚え書きをつぶやいておきます。苦笑

Jey
1か月前
8

【双極記録00】 マンホールの蓋

*この記事には自死についての記述があります。ご自身の体調をまず第一に。読み進められそうな方はどうぞお読みください。  人が自ら死を選ぶという過程は、抑うつ状態に…

Jey
1か月前
17

【400字の独りごと】氷柱と蜜柑

 氷柱と蜜柑  2011年、豪雪と共に迎えた新年は近年記憶にないほど厳しい寒さで、軒先に連なる見事な氷柱が冬の弱々しい夕日に照らされている。  キンと冷えた空気の中…

Jey
1か月前
8

フォローありがとうございます😊
もう少し落ち着いたら皆さんのところへ訪問できると思います😅

Jey
1か月前
8

Shane, now I really understand why you are always so restless.

Jey
1か月前
6

【400字の独りごと】 恋文

 恋文  いま、なにしてる?  あなたに話したいことがたくさんあるんだ。幸せなんだ、ものすごく。このあいだ、生まれて初めて 「生きるのって楽しい」 と声に出して呟…

Jey
1か月前
11

【400字の独りごと】 夢

 夢  ひどく長い夢を見た。  ずいぶん前に出ていったはずの家の中で、私は追い立てられるように荷物をまとめていた。  ここを立ち退くのは明日だから、と暗い顔で男が…

Jey
2か月前
12

【400字の独りごと】記憶

 記憶  2011年3月12日、わたしは日本海に面した浜辺で海をぼんやりと眺めていた。東日本大震災の翌日のことである。  約束していたデートの行き先を海と決めていたのは…

Jey
2か月前
13

リコッタチーズ

前回のパニールの投稿から随分経ってしまいました。すみません。 リコッタチーズはイタリア発祥のフレッシュチーズ。再び(ri)煮る(cotta)という意味で、チーズを製造し…

Jey
2か月前
14

年末の皆さまの温かいスキ、ありがとうございます。メイさん、コメントありがとうございました😊
これから少しずつ、日常に戻っていきます。

Jey
3か月前
4

【400字の独りごと】 記憶をもたない女

 記憶を持たない女  女は、メモをとる。  昨日したこと、さっきやったこと、今すること、これからすべきことを、ひたすら紙に書き記す。  「今」以前と「今」以降は、…

Jey
3か月前
9

体調を崩して療養中です…どうぞ皆様よいお年を。

Jey
4か月前
11
「400字の独りごと」のまえに自己紹介を

「400字の独りごと」のまえに自己紹介を

 はじめまして、Jeyです。
鳥取の小さな集落で夫と2人、古い家をセルフリフォーム(現在7年目!まだ終わらない…)しながら、猫2匹烏骨鶏4羽と共に暮らしています。
 野菜を育て、卵を採り、料理で出た生ごみや鶏のふんはコンポストに。そして翌年それを庭に還す。吹けば飛ぶような小さな規模ではありますが、循環型の生活をしています。
 そうした日々の生活の合間にテキスタイルを制作中。布を染めたり、直接筆で描

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【双極記録02】 +80地点(下り)

【双極記録02】 +80地点(下り)

 前回の記事はこちら↓

 躁のスイッチが入った直後の不眠が続いて身体の疲れが溜まってくると、精神状態がどうであれ、22時ごろ眠りについたあとは朝方まで続けて眠れるようになる。今回の躁(2024.04)は睡眠時間2〜3時間という命の危険を感じる不眠状態が10日も続き、主治医が薬の処方を一気に増やしたため、現在は疲れが溜まってというよりは薬によって強制的に眠らされている。
 そもそも私はロングスリー

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読みたい本が溜まっていく…

読みたい本が溜まっていく…

 読みたい!と思って購入した書籍が溜まってしまいました…
 普段は図書館で借りる読みたい本たち。なぜなら、すでに本棚から本が溢れているから。
 にも関わらず、躁状態も手伝ってかリストに書いた書籍を買うモードに走っている現在。恐ろしいのは、買ったものをまだ開いてもいないのに、図書館へ通うのが止められず、借りてきた別の本を読んでしまうこと。いや、買った本を先に読もうよ…
 というわけで、自分への戒めの

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【双極記録01】+100地点と−100地点

【双極記録01】+100地点と−100地点

 いま現在、これを書いている時点は+80地点あたりだろうか。躁状態のピーク、もしくは鬱の沼底にいるときは原稿を書くことができない。脳内でアイデアがあれやこれやと浮かび、腰を据えて文章を構成することができなかったり、絶望の只中にいてペンを持つことさえできなかったりするからだ。
 それゆえ+100と−100の精神状態を正確には描写できないかもしれないし、何かが抜け落ちているかもしれない。それでもいくつ

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ピクルス🥒の記事を書こうと思っていたのに、料理しながらバタバタと作ってしまいました…😅また次回、手順を撮影するために、覚え書きをつぶやいておきます。苦笑

【双極記録00】 マンホールの蓋

*この記事には自死についての記述があります。ご自身の体調をまず第一に。読み進められそうな方はどうぞお読みください。

 人が自ら死を選ぶという過程は、抑うつ状態に陥り徐々に徐々に死へと向かって落ちていくものではなく、ある日ある瞬間、足元にあるマンホールの蓋が外れ、その穴にすとんと真っ逆さまに落ちてしまうものだと私は思っている。
 これは私が実際に目撃した光景であり、双極性障害を患う自分自身が、もが

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【400字の独りごと】氷柱と蜜柑

【400字の独りごと】氷柱と蜜柑

 氷柱と蜜柑

 2011年、豪雪と共に迎えた新年は近年記憶にないほど厳しい寒さで、軒先に連なる見事な氷柱が冬の弱々しい夕日に照らされている。
 キンと冷えた空気の中、ほんのりオレンジ色に染まった氷柱を部屋の窓から何することもなく眺めていると、ふいに蜜柑の香りが鼻先を掠めた気がした。
 幼い頃過ごした生家は昭和の典型的な日本家屋で、冬になると家じゅう底冷えがしていた。毎年冬になると祖母は蜜柑を段ボ

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フォローありがとうございます😊
もう少し落ち着いたら皆さんのところへ訪問できると思います😅

Shane, now I really understand why you are always so restless.

【400字の独りごと】 恋文

【400字の独りごと】 恋文

 恋文

 いま、なにしてる?
 あなたに話したいことがたくさんあるんだ。幸せなんだ、ものすごく。このあいだ、生まれて初めて
「生きるのって楽しい」
と声に出して呟いて、たったいま自分が何を口走ったのか、理解するのにたっぷり十秒ほどかかったあとに、ものすごい勢いで「後悔」の津波が押し寄せてきたんだ。
 どんな後悔かって?あの頃、ふたりのあいだに溜まっていた澱のことだよ。
 後悔なんてしたことなかっ

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【400字の独りごと】 夢

【400字の独りごと】 夢

 夢

 ひどく長い夢を見た。
 ずいぶん前に出ていったはずの家の中で、私は追い立てられるように荷物をまとめていた。
 ここを立ち退くのは明日だから、と暗い顔で男が言う。部屋にはそこらじゅうにまだ大切なものが残っていて、それらを手当たり次第に袋に入れていく。ガラスのペンギン、古びた写真立て、昔集めていた四つ葉のクローバーの押し花。どれもうっすらと埃をかぶっていて、けれどひとつひとつを拭いている暇は

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【400字の独りごと】記憶

【400字の独りごと】記憶

 記憶

 2011年3月12日、わたしは日本海に面した浜辺で海をぼんやりと眺めていた。東日本大震災の翌日のことである。
 約束していたデートの行き先を海と決めていたのは地震が起こる前日だった。なぜ海に行きたかったのか、震災直後どうしてデートを中止しなかったのか、今となっては覚えていない。被災地の衝撃的な映像を目の当たりにし、どこか感情のスイッチが壊れていたのかもしれない。
 津波が起きたあの海と

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リコッタチーズ

リコッタチーズ

前回のパニールの投稿から随分経ってしまいました。すみません。
リコッタチーズはイタリア発祥のフレッシュチーズ。再び(ri)煮る(cotta)という意味で、チーズを製造したときに出るホエイを再び加熱して作ります。
我が家ではパニールを作るときに出るホエイを使います。

それでは作っていきましょう〜

牛乳を大きめの鍋に入れます。
パニールを作ったあと引き続き同じ鍋でリコッタを作る場合は、面倒でも底に

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年末の皆さまの温かいスキ、ありがとうございます。メイさん、コメントありがとうございました😊
これから少しずつ、日常に戻っていきます。

【400字の独りごと】 記憶をもたない女

【400字の独りごと】 記憶をもたない女

 記憶を持たない女

 女は、メモをとる。
 昨日したこと、さっきやったこと、今すること、これからすべきことを、ひたすら紙に書き記す。
 「今」以前と「今」以降は、いつもうまく繋がってくれず、記憶は常にさらさらと流されていく。
 あるのは「今」の感情だけで、信じられるのは「今」立っている場所だけで、かつて栄えた遺跡のように、幸福も安定も希望も、残像が閉じたまぶたの裏におぼろげに映る。
 ちいさな文

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体調を崩して療養中です…どうぞ皆様よいお年を。