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路地裏で揺らぐ -内在性解離の当事者研究-

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精神的虐待サバイバーであり、内在性解離を持って生きる僕たちを記録するエッセイを集めたマガジン。10人のパーツたちがそのときどきで思ったこと、考えたことをまとめている。
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#最近の学び

「自分を大切にする」のは、髪をていねいにとかすところから。

「自分を大切にする」のは、髪をていねいにとかすところから。

ども。翔です。

ちょっと前に、お風呂に入るの、実は割と好きだったわっていう話を書きました。

https://note.com/noel_story/n/n960d41c39020

おかげさまで、今でもそこそこの入浴頻度を維持してます。自分にとってはめちゃくちゃすごいこと!

……けど、もうひとつ問題があったんです。

髪をとかす時、頭いたい。

俺だって皮膚はそこそこ敏感だし、「パニック少年

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育児本を読める時/読めない時【僕とパーツの人生紀行】

育児本を読める時/読めない時【僕とパーツの人生紀行】

僕は育児・医療支援系の本を読むのが好きだ。

パーツたちの中に5歳の子たちがいるので、彼らと接する時の参考になればと思って知識を増やしている。

少し前まではパーツの概念がなかったので、主自身がそれらの本が好きだと思っていた。(その見方も間違いではない)

……が、主ひとりが育児本が好きだという認識では説明できない問題も起きていた。

読める時と読めない時があるのだ。

主が本を読める時読める時と

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「主」を何と呼ぶか問題【僕とパーツの人生紀行】

「主」を何と呼ぶか問題【僕とパーツの人生紀行】

「パーツ」たちの存在に気づいたきっかけとなった本の中では、いわゆる「主人格」のことが「日常を送る自己」と訳出されている。

トラウマがあっても仕事に行き、家事をこなし、家族の世話をする――日常生活を送る自分のことだ。

トラウマケアとは「日常を送る自己」でいられる時間を増やし、パーツたちの感情に圧倒されず、それを客観的に見つめて対処すること――と表すこともできるかもしれない。

自己の一部に過ぎな

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家に犬がいる!【僕とパーツの人生紀行】

家に犬がいる!【僕とパーツの人生紀行】

主は犬を飼っている。ちょっと人間くさいトイ・プードルだ。

実は僕は少し前まで、家に犬がいることを知らなかった。

トラウマによって断片化された「パーツ」たちは、トラウマを受けた時のまま、意識内での時間が止まっているという。

だからこそトラウマの記憶が体と心に残り続け、鮮烈なフラッシュバックが起きるのだ。(本の中ではもっと脳神経科学的なアプローチからも、フラッシュバックの理由について解説されてい

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