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「夏負けの妻と食材!」

 妻とわたしの今晩の夕食の話だ。
 
 妻は、質素・倹約・節約で昨日残ったものでよいという。
 
 今日は、日曜日なので食材を持ってくる会社は休みだ。
 
 妻と食材のメニューを見ながら、次の日に来る食材を選んだ。
 ① 神戸牛 140グラム
 ② 豚のロースの肉 1枚
 ③ いくら、二人前
である。
 
 妻にしては、わたしのことを思っていてくれるのか、自分が食べたくで頼むのか豪勢であった。
 
 その時、わたしは祈った。
 わたしが、ブタのロースの肉で、妻が、神戸牛だったら天下の一大事であるからだ。はっきりいうが、妻は、食い意地が張っている。わたしは、なぜか、言われるがままで発言権はないに等しい。
 
 わたしが、妻に、おまえは、神戸牛が食べたいの?と聞くと、いいえ、あなたが好きだと思って、嫌いならわたしが食べる豚ロース肉と交換してもいいのよ、と言われた。

 そういわれて心から嬉しかった。
 
 わたしは、大きな住宅ローンを抱えているとはいえ、一家の大黒柱だからだ。妻に、いくらで買ったんだろう、全部でいくらするんだ、高いのではないか、と聞くと、全部で1200円するという。安い。
 
 我が家では安いことは良いことだ。
 
 しかし、神戸牛は専門店で食べると1人、4000円は」取られる。本当に神戸牛で和牛なのか、心配になった。
 
 余計なことを言い、豚肉と交換させられると悪いので黙っていた。
 
 どういう結果になるのかは、悪い。明日の晩までわからない。

 今日は、妻は昨日の残り物であるサイコロステーキ、野菜サラダ、それに業務用のご飯だけである。わたしは、駅前の大型スーパーへ行き、わたしだけ悪いなあと少し思いまがら、食べるのも人生の楽しみだ、人生は一度切、大いに楽しみ人生を大切にした方が良いと思いながら、食料品売り場へ行った。
 
 天ぷらの盛り合わせ、お鮨のにぎりの上、とうもろこし、そらまめ、大好きなコンビーフ、焼き鳥の盛り合わせ、チーズ、お茶、アイスコーヒー、コーラを購入した。

 妻は、夏負けといいドリンク剤を1本だけ買った。
 
 会計の際に、買い過ぎと怒られるかと思ったが、妻は運の良いことに夏負けになって元気がない。
 
 会計は、文句を一言も言われずパスした。
 「やったー!」という気持ちだった。
 家に帰り、妻は正露丸を飲み、わたしは購入した食品をきれいに冷蔵庫につめた。
 
 夏負けか、そのせいで今日は好きなおいしいものが食べることができる。

「夏負けくん、感謝しているよ」
と、空を見上げて言った。
 


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