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「クリエイティブの力でお客様の課題を解決する」とは? コンサルライターの仕事を紹介!

こんにちは。JBAでコンサルライターをしている小林弥那美と申します。「コンサルライター」とは、クリエイティブの力でお客様の課題を解決する仕事です。担当範囲は幅広く、執筆を中心に、企画、編集、取材、制作のディレクションとクリエイティブ全般に携わります。

しかし、「ライターが企画や編集をするって、実際どんなことするの?」「お客様の課題解決に繋がるものを創るって、普通の執筆と何が違うの?」と疑問を抱く方がほとんどではないでしょうか。

そこで今回は、JBAの事業の大部分を占める「社内広報支援」において、コンサルライターが普段どんな仕事をしているかをご紹介します!

小林弥那美(こばやしみなみ)/ コンサルライター
2019年、大学院博士後期課程在学中に、JBAの長期インターン生として入社。社内広報紙のライティングを中心に、取材、編集、漫画制作などに携わる。「クリエイティブでお客様の経営課題を解決する」ことに魅力を感じ、入社を決意。博士号取得後、2023年に新卒入社した。入社後は社内広報事業のほか、インターン生のマネジメントなどを行っている。趣味は漫画制作と哲学研究。

「社内広報」は企業の成長・発展の原動力

そもそも、皆さんは「社内報」にどんなイメージを持っていますか?
「企業内のニュースや制度の紹介などが載っているおしらせパンフレット」と考えている人も多いのではないでしょうか?実際私も入社当時はそんなイメージを持っていました。
しかし実のところ、社内報は従業員と経営層を繋ぐ大事なコミュニケーションツールなのです!

例えば、企業の経営方針や組織体制が大きく変わる時、その目的や背景が分からなければ「忙しいのに、なんで余計ないことをするんだ!」と社員は不満に思いますよね。ですがもし社内報で、「経営方針の変更は企業の成長のために必要なことだ」「組織体制の変更は社員が働きやすい職場づくりのために行われているものだ」といった目的をしっかり伝えることができれば、社員は「そういうことなら、自分も組織の一員としてがんばろう!」と前向きに捉え、一致団結して変革を推進することができます。そうして社員のモチベーションが上がれば、より良い成果が出て、売上が上がり、企業はどんどん成長していくことでしょう。社内報とは、企業の成長・発展の原動力なのです。

とはいえ、社内報を活用するのは難しく、実際社内のニュースやお知らせを発信するだけのパンフレットになっていることも多々あります。そこでJBAでは、既存の社内報を、社員の行動変容や企業価値向上につながる「経営情報誌」へと進化させるために、社内報の企画提案と制作代行を行っているのです。

具体的にどんな仕事をしているのか、大手アパレルチェーン店のA社の事例をもとにご紹介します!


お客様の課題解決つながる特集テーマを考える「企画」

社内報でどのような情報発信を行えば、社員の行動変容や企業の成長に繋がるのか。それは企業の置かれている状況によってさまざまです。企画を立てるためにはまず、A社の経営課題を把握しなければなりません。

当時私はA社を担当し始めたばかりだったので、まずはA社のビジネスモデルを理解するところから始めました。調べていくうちに、A社のビジネスモデルが業界で高く評価されていることや、DX化が進みコロナ禍でも業績を伸ばしていることを知り、「子供のころから知っている身近な企業にこんな魅力があったのか!」と驚きました。地元のA社の店舗を訪れる時も店内の様子や商品のラインナップを注意深く観察したり、通販サイトのラインナップを見ながら「背景にはこういう意図があるのではないか」と考えるようになりました。

そうして基礎理解を深めた後、A社のプロジェクトチームで、A社の経営状況が分かるIR資料、社内報のバックナンバー、これまでの商談や取材で聞いた内容などを集約し、「お客様はこのような課題を抱えているのでは」という仮説を立てました。

商談時のヒアリングによると、A社は現在、さらなる売り上げ拡大に向けて、来年度から店舗数を大幅に増やす計画を立てていました。しかし、新店の運営を担う店長の数が足りず困っているようでした。A社には、パート社員から店長へキャリアアップができる制度が整っています。しかし、パート社員の8割が女性のため、「家庭と仕事が両立できるだろうか」「自分に店長が務まるだろうか」という不安から店長になろうという人がなかなか増えないのです。しかし、過去に取材した店長さんの中には、パート社員から店長にキャリアアップした後もやりがいをもっていきいきと働いている方が多く居ることを、私たちはよく知っていました。

そこで私たちは、さまざまな不安から店長へのキャリアアップを躊躇しているパート社員に向けて、店長職のやりがいや手厚い教育制度などを伝える特集を組むことにしました。

私は、かつて小売店でバイトをしていた時のことを思い出しながら、A社の店舗で働いているパート社員はどんな気持ちでいるだろうかと考えました。次々と入荷する新商品を覚えたり、アプリの新しい機能を覚えたりと忙しい毎日の中、必死で働いて、家に帰れば家事や育児…。「キャリアアップしたい」「もっと仕事に深く関わりたい」と思いながらも、目の前のことに精いっぱいで、自分にはとても無理だと半ば諦めてしまっている人もいるはずです。そんな人が前向きに自分の将来について考えられるような、「がんばってみよう!」と勇気づけられるような記事にしたいと思いました。


伝えたいことが伝わる構成を考える「編集」

しかし、「こういう特集を組もう!」と言うは安し…。具体的にどのような情報を載せ、どのような構成にすれば伝えたいことが伝わるのかを考える「編集」の工程は、なかなかに骨が折れます。「店長さんへのインタビューを載せるとしても、どんなことを話してもらえばいい?」「店長さんのプロフィールはどれくらい詳しく書く?」「教育制度の紹介はどこに載せる?」と必要な要素と優先度を検討していくと、何が正解かわからなくなり頭を抱えてしまうこともしばしばあります…。

しかしただ悩んでいても、良いものは創れません。行き詰った時は自分一人で考えず、周囲の社員に意見を求めるようにしています。頭の中のイメージを(ぐちゃぐちゃでもいいので)全部書き出したうえで、「これ、どうしたらいいですか!?」とぶつけてみると、ベテランの社員が具体的な解決策を示してくれます。すぐに答えが出ないものも多いですが、一人で悩むより、いろいろな社員に話を聞いた方が学びが多くて楽しいです。

A社の場合は、編集方針をプロジェクトメンバーで議論する中で「店長に限らず、広く女性のキャリアアップを促進する企画と目的が近いぞ!」と気づき、他社や外部の女性活躍に関する記事を分析しながら構成案を固めていきました。最終的に、キャリアアップに対する意識調査の結果や、店長になるまでのキャリアパス、店長を目指すパート社員に向けての応援メッセージなどを入れる構成に決まりました。

タイトルを決める際には、この特集で一番伝えたいことは何か、それを一文のメッセージとして表現するならどうなるかを徹底的に考えました。読者の年齢層向けの雑誌を熟読し、「ポジティブな呼びかけが多い」「端的に何ができるようになるかがわかるようになっている」など見出しの方向性を分析しながら、いくつもの案を書いては消し、書いては消し…。最終的にたどり着いたタイトルは「私も店長になれる!」でした。「どんなに不安でも、能力に自信が無くても、大丈夫。あなたも店長になれる!それだけの環境が揃っているよ!」――それが私たちが届けるべきメッセージなのだと、方向性が明確になりました。


お客様の想いを形にする「執筆」

店長さんへの取材を終えたら、ついに執筆です。「企画・編集で骨組みをきちんと創ったのだから、後は取材内容を文字に起こすだけ」と思うかもしれませんが、実はここが一番大切なパート。どれだけ良い企画でも、原稿の内容が企画主旨に沿っていなければ台無しです。例えば、店長へのキャリアアップを促進する企画なのに、店長職の苦労ばかりが語られていてやりがいがまったく伝わらなかったり、教育制度の具体的な活用方法が載っていなかったりしなかったら、企画の目的を達成できません。企画の成否を分ける執筆は、お客様からの評価に直結するパートでもあるので、緊張感があります。一方で、「いい原稿を書けばお客様に喜んでもらえるぞ!」と気合も入ります。

A社の場合は、パート社員から店長にキャリアアップした方への取材を通して、昇進試験にむけて必死に勉強していた時の気持ちや、初めて店を任された時の不安など、リアルな心情をお聞きできました。ここでしか聞けない貴重な話の数々に「あれもこれも載せたい!」とはやる気持ちを抑えつつ、「読者が一番知りたいことは何か」「この人のお話で一番魅力的なのはどこか」と情報の取捨選択を行います。迷った時は、一緒に執筆を担当している社員に相談し、内容をブラッシュアップ。その後、取材対象者さんが本当に言いたかったことが伝わるように、慎重に表現を選びながら文章にしていきます。企業が店長キャリアアップ促進に取り組んでいる背景、読者の不安や関心、取材対象者さんの想い――それぞれの想いに応える文章にしなければと、力が入りました。

原稿が出来上がったら、構成案をもとにデザイナーさんに紙面を作ってもらい、完成です!とはいえ、ここで終わりではありません。社内報を通してA社の課題(店長の人手不足)を解消できるまで、特集の反響や店長候補者の増減など定期的にヒアリングを行い、新たな企画や施策を考えていくのがJBAの仕事。企業が持続的に成長できるようどこまでも伴走するのが、JBA独自のビジネスモデルである「親身な長期関係性」なのです。


戦略から実行まで、全てに関わることができる

人手不足、DX化や脱炭素化の推進、エンゲージメントの向上など、企業はさまざまな課題を抱えています。広報部は「社内報でこんなことができたらいいな」と漠然としたイメージを持っているものの、企画・編集・執筆全てを行えるほどのリソースはなく、実際どうすればいいのかわからず困っている状況です。

例えるなら、「運動不足に悩んでいるけれど、具体的にどう生活習慣を変えればよいかわからない状態」のようなものです。お医者さんから「あなたは運動不足なので、もっと運動してください」と言われても、「忙しい毎日の中でいつどれくらい運動すべきか」「継続させるためにはどんな工夫が必要か」と考え出すと何をすればいいのかわからなくなり、結局手つかずに課題解決に至らない…。そんな状況にいるお客様のかわりに、毎日の運動メニューを考え、バランスの取れた食事の献立を考え、実際に作ってさしあげるのが、私達JBAの仕事であり、コンサルライターの仕事です。

一言で言えば、コンサルライターとは、お客様の課題解決に向けた「戦略」を形にするために、企画・編集・執筆まで、クリエイティブの全てに責任を持つ人です。戦略、つまりコンサルティングだけでは、お客様の課題解決には至りません。クリエイティブの力で実行支援まで行い、徹底的にお客様に伴走するのがコンサルライターなのだと私は考えています。

自分の創り出したもので誰かを幸せにしたい。それが、私がJBAに入社した理由でした。昔、デザイン事務所でインターンしていた時、お客様のお困りごとや想いを推測しながら作ったデザインがお客様にとても喜ばれたのがとても嬉しく、「こういう仕事をもっとやりたい!」と思いました。とはいえ、芸大に通っているわけでもなく、趣味でマンガやブログを書いている程度で特別なスキルを持っていない私には、クリエイティブな仕事に就くのは無理だろうと長らく諦めていました。そんな私でもお客様の役に立てると、挑戦する場を与えてくれたJBAにはとても感謝しています。

社員がいきいきと誇りをもって働けるように。
世の中にとってはなくてはならない素晴らしい企業が、この先も成長し続けられるように。
そうして、社会全体、日本全体がより良くなっていくように――私たちはクリエイティブの力で、企業の「伝える」を支援しています。「書くこと」「創ること」で社会を変えたいと思っている人は、是非JBAに来てください!


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