アライ(Ally)は脇役『何かあったとき』味方になる存在#pride_week (続き)

5月の連休中、LGBTQ+を含むセクシャルマイノリティの尊厳を考えるプライドウィークがありました。今年は緊急事態宣言下ということもあり、多くのイベントがオンライン開催となり、より多くの人が参加しやすかったのではないでしょうか。

一方で、プライドウィークの裏で『自称アライ(Ally)』という言葉が、一部で冷ややかに扱われました。


アライ(Ally)とは『味方・同胞』の意

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アライ(Ally)は、LGBTQ+などジェンダーやセクシャルにおいてマイノリティとされている人に、味方や同胞であると意思表明する人たちのことです。
非合理な差別や理不尽な取り扱いに対して、マイノリティの人たちの味方として意見したり、社会の一員として受け入れている姿勢を見せたりすることで問題解決の一助となる存在です。

『自称:アライ(Ally)』がシニカルに見られる理由

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LGBTQ+の問題はマイノリティが主体であり、アライ(Ally)はあくまでも当事者の声に、同調や同意を示す役割にとどまります。

アライ(Ally)の声だけが必要以上に大きくなってしまったり、プライドパレードのようなマイノリティが主役であるべきイベントに大々的に進出してしまうと、コミュニティに悪影響を及ぼす可能性があります。

また、アライ(Ally)は非当事者であるため、当事者にしかわからない差別の苦しみや日常の困りごとを完全に理解することはできません。当事者に寄り添うことは大切ですが、その一方で『知ったふうな顔』をされると腹立たしいと感じたり、距離感を覚えたりすることもあるでしょう。

そのため、『問題の主体は当事者であること』『本人にしかわからない痛みに言及しないこと』を心に留め置く必要があります。


それでもアライ(Ally)は必要

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学校や職場で、トラブルやミスの原因を「あなたのせいだ」と理不尽に疑われたとします。

そのとき、周りの人みんなに「疑われるような行動をしたから悪い」「あなたにも悪い部分はある」と責め立てられたら、どんな気持ちになるでしょう?

ひとりでも『私はあなたが正しいと思う。味方になるよ』と言ってくれたら救われると思いませんか?

アライ(Ally)はそんな存在になれたらと思います。同調や味方でいてくれる姿勢を示すことは勇気につながります。

それは大袈裟でなく、人の生き死にを決定することもあるのです。


『何かあった時に味方になるよ』を常に示し、伝えたい

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アライ(Ally)は、それだけで問題解決ができるヒーローではありません。

一方で、何かあった時には味方でありたいと思っている人たちでもあります。マジョリティ/マイノリティといった対立の前に当事者/非当事者として、マイノリティとアライ(Ally)の間にへだたりができないようにしたいですね。



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