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オリパラを『あとの祭り』にしない | 声を上げるべき4つの問題【前編】

スポーツの可能性や、スポーツで競うことができる平和を楽しむ祭典『オリンピック・パラリンピック』。

さまざまな想いを抱えて競技に臨む選手たちに、これ以上の負担をかけないよう、できる限りのエールを送りたいですね。

その一方で、今回の『東京2020 オリンピック・パラリンピック』は、多くの人にとって複雑な心境の中での開催となりました。

今回は、開催に至るまでに浮き彫りにされた社会問題の一部を振り返りながらご紹介します。

※問題ひとつひとつか根深いものだったので前編・後編に分けてお伝えします。


男尊女卑をあらわにした『森発言』

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2021年2月当時、組織委員会会長であった森喜朗氏が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの発言を行い、女性蔑視との指摘によって辞任しました。

『森発言』は日本の女性蔑視や男尊女卑の文化を露呈させました。この発言から、各国の大使館からはSNSを通じて、「#dontbesilent」「#genderequality」というメッセージが発せられ女性をエンパワーメントする動きもありました。


トランスジェンダーの選手の出場は「ばかげたこと」

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本大会ではトランスジェンダーの選手の出場が予定されてます。そのなかで国内では衝撃的な発言もありました。

LGBTQ+などの性的少数者への理解を増進し、差別の解消に繋げていく『LGBT理解増進法案』の保安審査において、一部の国会議員から

「(LGBTQ+の当事者は)種の保存に反している」
「道徳的に認められない」
といった発言に続き、
女子陸上競技に(トランスジェンダーの選手が)参加してしまってダーッとメダルを取るとか、ばかげたことはいろいろ起きている
という発言もありました。


ジェンダー意識の二極化が進んでいる 

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日本のジェンダーギャップは先進国の中でも最下位です。また世界が多様性共生社会に進むなか、日本では差別の禁止を求める法案すら成立しません。

その一方、Z世代をはじめとする若い世代においては多様性が『ままあること』として浸透しているのも事実。ジェンダーに対する意識が世代で二極化し、分断が起こっています。

この分断が、若者が政治に興味を持てなくなった要因にもなっています。価値観が大きくこと食い違いすぎて、お互いに「何をいっても話が通じない」状態になっているのかもしれません。


問題と競技は別だけども

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オリンピック・パラリンピックの開催を通じて起こったさまざまな問題と、選手たちの活躍は別問題です。

複雑な心境の中で、最大限のパフォーマンスを発揮しようと努力を重ねている選手や、現場で大会の安全な運営に尽力している方々には、心からのエールを送りたいですよね。

ただし、浮き彫りになった社会問題は大会とは別に、私たちが声を上げていかなければならないもの。ひとつの契機として『考え続ける』べきでしょう。


▼後編記事はこちら



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