ブルーレイではエクステンドカットが収録されるようです。一般にディテクターズカットには蛇足感のある作品が多いと言われますが、本作に関しては少し事情が異なるようです。コリン・トレヴォロウ監督がインタビューで語っていました。
海外のネット記事より引用します。
監督の発言部分を抜粋します。コミックブック・ドットコムではインタビュー映像を前後の文脈と合わせて視聴できます。(英語のみ)
『ジュラシックワールド新たなる支配』劇場版の上映時間は147分です。以前別の記事でもまとめたのですが、ごく少数の例外を除き、150分を超えるヒーロー映画はありません。おそらくスタジオが劇場公開で許容できるギリギリの上映時間が150分であり、本作もそこにフィットさせるために【後から無理して削除した】ということなのでしょう。この点に関してはNetflixなどの配信映画の方が利点がありますね。アイリッシュマンとかAOTDとかも。
一般に、ディテクターズカットには蛇足感のある作品が多いと言われます。有名どころではリドリー・スコット監督が『キングダム・オブ・ヘブン』や『ブレードランナー』などでディレクターズカットを発表しましたが、例えばブレードランナーではオリジナル劇場版とファイナルカット版で主人公デッカードが人間であるかレプリカントであるかの解釈が180度異なって見えるなど賛否両論となっています。
他にも【あえて語るほどでもないけど監督が描きたかった小話】とか【世界観を詳しく紹介するためだけの描写】とか【ファンが見る分には楽しい逸話】などが追加されるケースが多いです。今秋に公開されるスパイダーマンNWHの『もっと楽しいバージョン』もおそらくその類でしょう。短くまとまった物を好む人達から、ディレクターズカットは蛇足であると指摘されることは当然とも言えます。
しかし一方で、スタジオの事情で必要なストーリーが削除されたバージョンも私はたくさん観てきました。言うまでもありませんね、ザック・スナイダー監督作品です。BVSなんて劇場版とアルティメットエディションで批評家も一般客もスコアがひっくり返る衝撃作でした。『JW新たなる支配者』もそちらのパターンに入る映画だと推測されます。
今回の『JW新たなる支配者』でも、インタビュアーはエクステンドカットしか観ておらず、世間の酷評が理解できないとも発言しています。まあ多少のリップサービスはあるかもですが(*)、劇場版では既に公開済みだったプロローグが削除されていたり、終盤の展開や位置関係が分かりづらかったりと、それなりにストレスが解消できそうなポテンシャルは十分あると私も思います。ただし、そもそもシリアスな映画を期待して好きになれなかった方々の評価をひっくり返すほどの物では流石にないでしょうけど。(苦笑)
(*インタビュアーは劇場版を観てないので、つまり実は彼は劇場版でも満足できるタイプかもしれません:笑)
じゃあこの映画はスタジオにメチャクチャにされちゃったんですね。と同情するインタビュアーに対してトレヴォロウ監督はすぐにフォローを入れます。
なんとも現実的なご意見。ごもっとも、と言う他ないです。
ザックのように監督作品の大半で時間短縮を喰らっているのを見ると、映画スタジオに対して憤りさえ覚えますが、映画もビジネスである以上、トレヴォロウの達観した考え方もまた必要です。だからこそザックは次の作品発表の舞台に尺に寛容なNetflixを選んだのでしょう。
先日米国Amazonで『JW新たなる支配者』の4Kブルーレイ(限定スチールブック仕様)をゲットしました。注文ボタンをポチった段階では在庫がなくなる可能性があると書かれていたのですが、無事に確保できたようで到着日のアナウンスがありました。あまり期待しすぎないようにはしますが、到着を楽しみに待ちたいと思います。
米国盤の方が安価だし。発売日が早いし。
戸田奈津子のクソ字幕なんて要らんし。(笑)
ただ、日本盤の方がスチールブックケースの品質は高いような気はします。
とにかく。
私が2021年11月に憧れたDominionがもうすぐ観れるぞ!
了。