2月に観た新作映画
令和6年2月に観た新作映画は 6(+5)本。
フェイバリットTOP3は…
🥇:落下の解剖学
🥈:ニモーナ
🥉:ナイアド
4:チキンラン2
5:カラーパープル
6:マダム・ウェブ
哀れなるものたちとボーはおそれているは昨年鑑賞済みだったのでランキングから外しましたが、それでも落下の解剖学が1位ですかね。
旧作扱いになるので矢張りランキングから除外しましたが、一番良かったのはデューンPART1のIMAX再上映でした。こちらは座席にもこだわりグランドシネマサンシャイン池袋のチケット争奪戦に勝利して一番のベストポジションで観たこともあり、満足度が高めでした。
以下、観賞後のツイートを引用しながら、一言添えていきます。(*ブラウザのリーダー機能によってはツイートが表示されない場合があります)
▼●フォー・オール・マンカインド
ソ連が米国より先に月面着陸していたら宇宙開発競争は終わらなかっただろう、という思考実験をそのまま映像化した作品。今更ですけど2019年のシーズン1から視聴開始しました。
▼●カラーパープル
物語の構造はNHK朝ドラと同じ。苦しむ女性が頑張って生きる姿を幼少期から老年期にかけて、その時代ごとのトピックを交えながら語られる。
本作のように2時間程度にまとめるとダイジェスト版っぽくもなるので、ドラマシリーズでリメイクしても良いと思う。
※でも新作ミュージカル映画も観るぞ。
本作はスピルバーグ作品では異例の、音楽がクインシージョーンズなのだけど、、、なんか1993年のジュラシックパークと旋律が似ているような気がした。
ジョンウィリアムズまさかパクってないよね?笑
※ますます新作ミュージカル映画への興味がわいたぞ。
▼カラーパープル
原作小説は未読だが、手紙を読む形式になっているそうで、そういう本作ならではの特色(手紙の印象)は最新作では薄れてるかな。
本当の意味での映画化はスピルバーグ版で、本作はそれを音楽劇に変換しました!という印象が強かったけど、調べたら実際に脚本は舞台演劇を基にしていた。
これはミュージカルにすることで不可避でもあるんだが、もう少し主人公の悲壮感を演出してほしかったかな。虐待されてる人が何度も楽しそうに歌い踊るので情緒がわかりにくい。
妄想の中でなら笑顔なのに、みたいなセリフがあれば満足だったなあ…それはそれで記号的だと批判されればそうなんだけど。
▼●リバー・ランズ・スルー・イット
とにかくブラピとモンタナの自然が美しい映画でした。
戸田奈津子の日本語字幕だけがゴミでした。
▼●DUNE PART ONE
2回も観ちゃいました。
主人公が見る予知夢でゼンデイヤの全身が映るシーンや、ゼンデイヤの顔がクローズアップになるシーンは、圧倒的に1.43が優りますね。あと砂漠を画面いっぱいに映したシーンでも同じことが言えます。
▼●スパイダーマン:アクロスザスパイダーバース
ちょっとこれもルール範囲外(新作でも、旧作劇場初でもない)なんですけど、強く感動したので書いておきたいです。やっぱ字幕は害悪が大きすぎますよ。日本の英語教育の失敗が招いた思わぬ不利益ですね!(笑)
▼ボーはおそれている
私は昨年観て年間フェイバリット5位にしたくらい好きです!(笑)
映像美とキリスト教モチーフと予想できぬ脚本に身を任せるのが楽しくて。舞台演劇にボーが自己投影するシーンも最高にエンターテインしてました。本作に関しては「これはボーが見ている夢である」と論理的に考察して結論づけるのもなんか野暮な気がします。夢だと決めつける、つまり夢オチにすることで作品の価値を下げてしまうような。本作は、具象的な映像で表現された抽象画と言ったところでしょうか。こんなマニアックでプライベートな作品を、リッチな予算と俳優で創作してくれて感謝しかありません。今回の日本公開で日本語字幕版を初めて観ましたが、日本語で読んでると理屈で解釈したくなる気持ちが強まった気はしました。
▼マダムウェブ
盗んだタクシーをナンバープレート外して何日も乗り回し続けるなんて、できるわけないやろ!警察なめんなw
↑こういう雑なポイントは笑いながら観ても良いのか迷います。
フィフティシェイズ〜のダコタジョンソンなのに全然脱がないのはまあ良いとして。その代わりなのか判りませんけど、エゼキエルが全世界監視カメラハッキング装置をゲットするためにNSA職員の熟女とベッドインする件だけはマジで酷い脚本だと思いました。(苦笑)
しかしこのシーンもよく考えると「女が色仕掛けで敵から情報を盗む描写が昔からスパイ映画にはよくあったけど、それってこのくらい気持ち悪いもの見せられてたんだからね!立場を逆にしてオトコにも見せてやんよ」という女性監督だからこその主張を込めた演出なのかもしれなくて、実はフェミニズム映画としても侮れないのかもしれません。
▼落下の解剖学
余韻が強くてもう一度観たいけど、精神的にしんどいから躊躇するのと、できれば英語字幕で観たいのでまずは配信待ちですかね…
英語とフランス語が混じり合う部分を英語字幕で読みたいです。日本語字幕は字数を削るから信用できなくて。(苦笑)
日本という異なる文化圏に住んでると色々面白いですね。
▼全米視覚効果協会賞どうする?
2023年後半に発表された作品で見逃していたものに気づきましてん。
ネトフリ加入していてこれらを観ないのは勿体無い!
▼チキンラン:ナゲット大作戦
原題はDawn of the Nuggetで、これはもちろん1978年の名作映画ゾンビ(Dawn of the Dead)へのオマージュですが、実際に劇中にはマインドコントロールされてナゲット工場に歩いて向かうチキンの集団がまるでゾンビのように見るシーンもあって面白かったです。
クレイアニメじゃないと不可能なグロシーンもあって驚きました。まさか人間が●●●に飲み込まれる絵を描いてしまうとは!(笑)
時代が進んで技術進歩がめざましかったですが、個人的には綺麗すぎてあまり好みではないと思ってしまいました。
第1作は『大脱走』をほぼそのままトレースするような雰囲気(脚本など全然違うのに何故か同じに見える)で、そこが何とも言えない味があり魅力的な映画でした。
新作ではクラシック映画をクレイアニメに置き換えた面白みは控えめでしたね。せいぜいミッションインポッシブルの音楽や往年の007のような背景を局所的に引用していた印象が強いです。私が元ネタを知らないだけかもしれませんが。
▼ナイアド:その決意は海を越える
視聴した直接のきっかけは、先日に全米視覚効果協会で2023年度の最優秀補助VFX作品を受賞したことですが、そうは言っても一番白眉なのは主演アネット・ベニングの体を張った演技でした。ジョディ・フォスターも主人公の親友を大熱演。ストーリーよりも女優の迫力を味わう映画かもしれません。
▼ニモーナ
服飾も建築も全て中世ヨーロッパのような意匠でありながら、科学技術は近来レベルまで進んでいて独特の趣きがあります。例えば自動車は馬車の形状ですが空を飛びますし、主人公の男は右腕をなくしますがロボットアームの義手をつけます。そこに非常に優れた最新のVFXが加わって斬新な味わいがありました。
さらに主人公が同性愛者の設定なのも、目新しかったです。ただ個人的にはちょっとその要素は必要だったのか疑問でしたけどね。ただ制作者が同性愛者で、この映画は同性愛者を勇気づけるために作ったものなのだそうです。まあ別に良いんですけど。ただオッサンが愛撫する様子なんて、見ていて抵抗があるのも事実なので、あまりこれ見よがしにキスしたり体を密着させなくても良いんじゃないかとは思いました。映画の序盤は社会にバレないようにこっそり想いを確認しているのですが、終盤では社会が変わってすごくオープンになっていて。それが描きたかったなら仕方ないのですが。(苦笑)
▼さ〜て、来月の映画館は?
3月公開作品で気になるのは…
瞳をとじて(2月キャリーオーバー)
コヴェナント 約束の救出(2月キャリーオーバー)
アメリカン・フィクション(2月キャリーオーバー)
DOGMAN ドッグマン(8日)
ダムゼル 運命を拓きし者(8日:Netflix)
●π パイ(14日)
デューン 砂の惑星 PART2(15日)
●海の上のピアニスト(15日:午前十時の映画祭)
MONTEREY POP モンタレー・ポップ(15日)
●ピアノ・レッスン(22日)
●荒野の用心棒(22日)
オッペンハイマー(29日)
恐怖の報酬(29日:Netflix)
2024年はIMAXが豊作で。
1月:NOPE
2月:DUNE PART ONE
3月:DUNE PART TWO
4月:OPPENHEIMER
来月(以降)も楽しみです。
(了)
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!