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アメリカ黒人音楽入門③偉大なる『スティーヴィー・ワンダー』❸ 1988~

『スティーヴィー・ワンダー』に関する記事の第3弾です。

ここで前回の❷の中で紹介から漏れてしまった曲を。

1984年

I Feel For You.Chaka Khan.

『I Feel For You』チャカ・カーン

チャカ・カーンの1984年のヒット曲にハーモニカで参加。

この曲はプリンスの1979年のアルバムの中の1曲をカバーしたもの。

I Feel For You.Prince.

『Prince』

プリンスの2ndアルバム。

個人的にはオリジナルの方が好みです。またこのアルバム自体も名作だと思います。

今回は1991年からです。

1991年

『ジャングル・フィーヴァー』サウンドトラッククアルバム

またしても映画のサントラです。

Jungle Fever HQ Official Trailer.(1991)

映画『ジャングル・フィーヴァー』1991年公開 監督・脚本 スパイク・リー 出演 ウェズリー・スナイプス、アナベラ・シオラ他 

スパイク・リー監督の映画のサントラを担当。

Gotta Have You.

この曲がシングルカットの中で唯一のチャートイン。アルバム自体もアメリカで最高位24位。

余談ですがスパイク・リーの映画は高評価で、俳優サミュエル・L・ジャクソンは、この映画で『カンヌ国際映画祭助演男優賞』受賞。

カンヌ国際映画祭にはそれまで助演男優賞は存在しなかったが、サミュエル・L・ジャクソンを評価するために創設。以後もジャクソン以外に受賞者はいない。

そして3年後ジャクソンは、

Pulp Fiction Official Trailer(1994)

映画『パルプ・フィクション』1994年公開 監督・脚本 クエンティン・タランティーノ 出演 ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン他

3年後の1994年タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』にジュールズ・ウィンフィールド役で出演。

1994年

Deuce.Lenny Kravitz.

『Kiss My Ass』Lenny Kravitz.

レニー・クラヴィッツの1994年のアルバムの中の1曲。

1995年

『カンバセーション・ピース』22thアルバム

For Your Love.

幻で終わった世界都市博覧会のテーマ曲。

1985年から構想が始まっていた東京での博覧会開催計画は、1996年『世界都市博覧会』として東京臨海副都心で開催が決定されていた。
1995年の東京都知事選に当選した青島幸男は立候補時の公約が『世界都市博の中止』だったため、青島の予想以上に準備が進んでいた、世界都市博を公約のため強引に中止した。※もちろん開催していた場合、成功していたかどうかもわかりませんが。

For Your Love.横山輝一

横山輝一による日本語バージョン。

『ナチュラル・ワンダー』ライブ・アルバム

1995年発表のスティーヴィーの2枚組ライブ・アルバム。

ライブアルバムながら未発表曲が3曲収録。

Dancing to The Rhyrthm.

Stevie Ray Blues.

Ms. & Mr. Little Ones.

3曲とも未発表曲でありながら、ライブバージョン。

Let The Good Times Roll.Quincy Jones.

『Q's Jook Joint』Quincy Jones.

クインシー・ジョーンズの1995年のアルバムの中の1曲。

この曲ではスティーヴィーとレイ・チャールズ、U2のボノ3人のボーカル共演が実現。

1996年

Kiss Lonely Good-Bye.

1996年公開の映画『アドヴェンチャー・オブ・ピノキオ』の挿入歌。

The Adventures of Pinocchio Trailer.1996.

ディズニー映画『アドヴェンチャー・オブ・ピノキオ』1996年公開 監督 スティーヴ・バロン

1997年

How Come,How Long.Babyface feat.Stevie Wonder.

『ザ・デイ』ベイビーフェイス

ベイビーフェイスのアルバム『ザ・デイ』収録の9曲目、『How Come,How Long』でスティーヴィーが参加。
曲もベイビーフェイスとスティーヴィーの共作。

Simply Say I Love U.Johnny Gill.

『Let's Get The Mood Right』ジョニー・ギル

ジョニー・ギルの1996年のアルバムの1曲目にボーカル・バックコーラスで参加。

1997年

Brand New Day.Sting.

Stingの1997年のシングルにハーモニカで参加。

『Brand New Day』Sting.

2003年

Signed,Sealed,Delivered I'm Yours.Blue feat Stevie Wonder and Angie Stone.

ブルーと言うイギリス出身の男性4人組R&Bグループのシングルに参加。

元々この曲はスティーヴィーのオリジナル曲のカバーとなります。

Signed,Sealed,Delivered I'm Yours.(涙をとどけて)1970

スティーヴィーの1970年発表の同名タイトルのアルバム収録。

『涙をとどけて』11thアルバム

このアルバムからは、この曲もおすすめです。

We Can Work It Out.(恋を抱きしめよう)

ザ・ビートルズのシングル曲のカバーです。

We Can Work It Out.(恋を抱きしめよう)The Beatles.

Past Masters Vol.1 The Beatles.

また同じ年(1970年)には、スピナーズに楽曲提供。

It's A Shame.The Spinners.

他にも多くのミュージシャンがカバーしている名曲。

『2nd Time Around by Spinners』

2005年

『タイム・トゥ・ラブ』23thアルバム

今のところスティーヴィー・ワンダーのオリジナルスタジオアルバムの最新作。

How Will I Know.

愛娘『アイシャ・モリス』が参加。

So What The Fuss.

バッキングボーカルとしてアン・ヴォーグ、ギターでプリンスが参加。

A Time To Love.

コーラスでインディア・アリー、ギターでポール・マッカートニーが参加。

Positivity.

アイシャ・モリスが参加したもう一つの曲。シングルにもなった。

2009年

All About The Love Again.

この曲は2008年のアメリカ大統領選挙のために書かれた曲を2009年にシングルリリース。

2012年

Only Our Hearts.Paul McCartney.

『キス・オン・ザ・ボトム』ポール・マッカートニー

ポールの50thソロアルバムのラストを締め括る曲。

2013年

Overjoyed.Celine Dion.

『ラブド・ミー・バック・トゥ・ライフ』セリーヌ・ディオン

セリーヌ・ディオンのアルバムでのスティーヴィーの"Overjoyed"のカバーに、ゲストボーカルで参加。

2014年

People.Barbra Streisand.

『パートナーズ』バーブラ・ストライサンド

バーブラのデュエットアルバムで、バーブラとデュエット。

2016年

Faith.Stevie Wonder ft.Ariana Grande.

アリアナ・グランデとの共演。

このサントラの挿入曲の一つ。作詞・作曲はライアン・テダーとベンジャミン・レヴィン、フランシス・フェアウェル・スターライト。

Sing.Official Trailer.2016

映画『シング』2016年公開 監督・脚本 ガース・ジェニングス 出演 マシュー・マコノヒー、リース・ウィザースプーン、スカーレット・ヨハンソンほか

『イルミネーション』制作の3Dアニメーション・ミュージカル・コメディー映画。

曲はこの映画のサントラエンディング曲。

2018年

What Christmas Means to Me.John Legend.

『思い出のクリスマス』をジョン・レジェンドとデュエット。

またこの曲は1967年にスティーヴィー自身がカバー。

What Christmas Means To Me.Stevie Wonder.

『思い出のクリスマス』スティーヴィー・ワンダー

モータウンのクリスマス企画第3弾として、スティーヴィー・ワンダーにクリスマススタンダードをカバーさせたアルバム。

1990年代以降は明らかに作品のリリースペースは落ちていて、最新アルバムは2005年の『タイム・トゥ・ラブ』と、16年前になります。

2000年代は他のミュージシャンとのコラボやゲスト参加が目立ちます。

2019年 腎臓移植を受けるため、音楽活動を一時停止するとの発表がありました。

そんな中、

2020年

ベーシスト、バイロン・ミラーと配信限定でシングル発表。

さらに同年、

Where is Our Love Song.feat,Gary Clark Jr.

Can't Put It in The Hands of Fate.feat.Rapsody,Cordae,Chika & Busta Rhymes.

去年の2020年にいきなり発表された新曲で、"Where is Our Love Song"と"Can't Put It In The Hands of Fate."は同時にライブストリーミングリリース。

この2曲はスティーヴィーのキャリア上、モータウンを通さずに発表された初のシングル。

このシングルリリースに合わせてスティーヴィー自身が設立した『So What The Fuss Music』 レーベルからのリリースなので、事実上モータウンとの契約更新はなかったようです。

正直いうと1990年代以降は活躍が少ないので記事を書く必要もないかと思ったのですが、最新のこれらのシングルをぜひ聴いて欲しかったので、書いてみました。

また、これらのシングルに合わせたアルバムリリースも期待したのですが、今のところリリースはなし。制作の噂も聞きません。

またPVも制作されていません。

Until You Come Back To Me(That's What I'm Gonna Do).Aretha Franklin.1973

『Let Me In Your Life』(輝く愛の世界)アレサ・フランクリン1974

最後はスティーヴィーが他のミュージシャンに楽曲提供した中で一番好きな曲です。

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