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(ポピュラーサイエンス本のご案内)量子力学・量子情報・宇宙論・マルチバース・情報物理学など

今まで読んだポピュラーサイエンス本(※専門書ではない)の中から、特におすすめしたいものをセレクションして、ご紹介いたします( *ˊᵕˋ* )


〇宇宙論

・宇宙とは何か (SB新書 640) 新書 松原隆彦

量子力学・多世界解釈・マルチバースを含めた宇宙論について、
【どこまで分かっていて、どこから分かっていないのか】
について分かりやすく書かれた本です。

幅広い論点を拾ってあるので、
概観・おさらいするのにとても便利です(ง'̀-'́)ง

第1講 宇宙像の広がり
・地球平面説から球体説へ
・現代に残る地球平面説
・宇宙の形を知るには?
・天動説から地動説へ
・地動説が有利になった理由
・無限の宇宙を考えたブルーノ
・地動説の証拠を見つける
・地球に似た惑星もあるのか?
・恒星が無数にあるのになぜ夜空は暗いのか?
・宇宙には始まりがある
・アインシュタイン登場
・相対性理論が本当だとわかる例
・重力の正体
・時空がゆがんでいる
・無重力状態とは何か?
第2講 宇宙の地平
・そこから先は見えない「ホライズン」
・宇宙の膨張の不思議
・宇宙の「晴れ上がり」
・宇宙マイクロ波背景放射
・星はどのようにできたのか?
・銀河、銀河団、超銀河団
・銀河の未来とダークエネルギー
・星の欠片でできている
・宇宙の大規模構造
・宇宙は有限か無限か?
第3講 ミクロの世界へ
・量子力学の登場
・光は粒子か波か?
・プランク定数
・電子はどこにあるのか?
・シュレーディンガーの猫
・不思議な量子もつれ
・量子コンピュータとは?
・量子論なしでは語れない「宇宙の始まり」
・量子トンネル効果で宇宙が生まれた?
・エクピロティック宇宙論
第4講 マルチバース
・宇宙が一様であるという謎
・インフレーション理論はまだ確立していない
・カオス的インフレーション
・無限に広がる宇宙には、自分も無限にいる?
・ストリング理論がブームに
・10次元
・ランドスケープ宇宙
・ブレーン宇宙
・結局は誰が正しいのか?
・ゲーデルの不完全性定理
・物理学者と数学者
・量子論の解釈問題
・エヴェレットの多世界解釈

・ホィーラーの参加型人間原理
・この世界は真実か?
第5講 微調整問題と人間原理
・奇跡的な宇宙
・測定してはじめて決まる「パラメータ」

・弱い重力
・もしも光速度が遅かったら
・ミクロの世界にあらわれる「プランク定数」
・基本定数から得られるプランク尺度
・ちょうどよい電子・陽子・中性子の質量
・2重水素
・生命に都合のいい水の特殊な性質
・トリプル・アルファ反応
・人間原理の成功例
・単宇宙か多宇宙かで説得力が変わる「強い人間原理」

・次元の数にも微調整が働いている?
・タキオン粒子
・とてつもない精度で調整されている宇宙定数
・何がパラメータの値を決めているのか?
・パラメータは偶然でしかないのか?
第6講 時間と空間
・再び、宇宙とは何か?
・ロケットで未来へ
・時空を超える方法
・タイムパラドックスの解決方法
・分岐する宇宙
・相対性理論と量子論は相性が悪い?
・時空とは何か?
・観測的宇宙論
・宇宙を追うために数学は必要か?


・僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない この世で一番おもしろい宇宙入門

質量・重力・空間・時間について、数式を使わず、身近な例を例えとして、気さくな文体で、分かりやすく説明している、入門に最適な本です(˶ˊᵕˋ˵)

・Chapter1 宇宙は何でできているの? ── 君はすごく珍しくて特別だ

・Chapter2 ダークマターって何? ── みんなその中を泳いでいる
どうしてダークマターがあるってわかるんだろう?
  1.銀河の回転
  2.重力レンズ
  3.銀河の衝突
ダークマターについてわかっていること
物質はどうやって作用しあうのだろう?
  重力
  電磁気力
  弱い核力
  強い核力
ダークマターはどうやって作用しあうんだろう?
どうやったらダークマターを調べられるんだろう?
どうしてダークマターが大事なの?

・Chapter3 ダークエネルギーって何? ── 膨張する宇宙で頭も爆発
膨張する宇宙
宇宙が膨張しているってどうしてわかるの?
宇宙のパイチャート
ダークエネルギーとは何なのだろう?
未来はどうなるの?

・Chapter4 物質のいちばん基本的な部品は何? ── いちばん小さいかけらのことは
ほとんどわかっていない
素粒子の周期表
何のためにあるの?
素粒子の質量のパターンは?
電荷が分数ってどういうこと?
ほかにも素粒子はあるんだろうか?
物質のいちばん基本的な部品は何だろう?

・Chapter5 質量の謎 ── 重い疑問に軽く触れてみよう
中身の中身
とりわけわけのわからないわけられぬ素粒子の質量
ヒッグスボソン
重力質量
2種類の質量は同じ?
重い疑問

・Chapter6 どうして重力はほかの力とこんなに違うの? ── 小さな重力の大きな問題
重力は弱い
量子の謎
重力子 ── 素粒子? それともマンガの悪役?
ブラックホールコライダー
現実的になって、ブラックホールに行ってみよう
それはあきらめよう
重力は特別かもしれない
何がわかるんだろう?

・Chapter7 空間って何? ── どうしてこんなに場所を取るの?
空間、それはものである
そんなものが存在するんだろうか?
どっちが正しいの?
空間のネバネバの中を泳ぐ
うさんくさいなあ。本当なの?
曲がった空間のことをまっすぐ考える
空間の形
量子的な空間
空間の謎

・Chapter8 時間って何? ── 時間は(正体がわからないけれど)欠かせないものだ
時間の定義
そろそろ教えてよ。時間って何?
まだちょっとわからないよ!
時間は4つめの次元である(本当に?)
疑問1:時間は空間とどこが(どうして)違うのだろう?
疑問2:時間をさかのぼることはできる?
疑問3:どうして時間は前にしか進まないの?
エントロピーを手掛かりに時間を理解できるのか?
時間と素粒子
疑問4:誰でも同じふうに時間を感じるの?
疑問5:時間はいつか止まるんだろうか?
話を終わらせる時間だ

・Chapter9 次元はいくつあるの? ── 新しい方向に無知を広げる
次元って何だろう?
次元は4つ以上ありえるんだろうか?
どうやって4次元で考えるか
どこにあるの?
ほかの謎も解けてしまうんだろうか?
新しい次元を探す
ぶつけてしまおう
余計な次元があるとほかにどんなことが起こるの?
弦理論
新しい次元を丸める

・Chapter 10 光より速く進むことはできる?
宇宙の制限速度
だからどうしたの?
もっと不思議になっていく
歴史は過去のもの
因果律が崩れる
局所性と因果性
でもどうしてこの速さなの?
過去と未来
でもほかの星に行くことはできるかも
ワームホールは?
夢をあきらめるな
ミューオンはいつもやってる!
まとめ

・Chapter 11 地球に超高速粒子を撃ち込んでるのは誰? —— 宇宙には小さい弾丸が飛び交っている
宇宙線って何?
どこからやって来ているの?
どうやって見つける?
考えられる正体は何だろう?
  超重ブラックホール
  エイリアンの科学者
  マトリックス
  新しい力
  昔ながらのふつうの物理
宇宙のメッセンジャー

・Chapter 12 どうして僕らは反物質じゃなくて物質でできているの? ── その答えは、尻すぼみの反クライマックスな展開にはならない
反物質の発見から、鏡粒子まで
反粒子の消滅
反人間
反物質の謎
どうしてこの宇宙は反宇宙じゃなくて宇宙なの?
  考えられる理由その1
  考えられる理由その2
でも反物質はどこかにあるかもしれない。
中性物質
どうしたら反物質を調べられるの?
奇妙な物質

・Chapter 14 ビッグバンのとき何が起こったの? ── で、それより前は?
ビッグバンのことがどうしてわかるの?
ビッグバンについて何がわかっているの?
大きな謎その1:量子重力
大きな謎その2:宇宙が大きすぎる
大きな謎その3:宇宙がなめらかすぎる!
ご大層な解決法
これで一件落着?
注意:ここから先は哲学みたいな話
何がインフレーションを引き起こしたの?
ビッグバンの前には何が起こったの?
  1.「答えがない」っていうのが答え?
  2.ブラックホールがずっと連なっているのかもしれない
  3.繰り返しのサイクルがあるのかもしれない
  4.宇宙はたくさんあるのかもしれない
ビッグフィニッシュ

・Chapter 15 宇宙はどのくらい大きいの? ── そしてどうしてこんなに空っぽなの?
宇宙での僕らの住所
どうしてこういう構造になったの?
重力 vs. 圧力
宇宙の大きさ
推測してみよう
  無限の空間の中に有限の宇宙がある場合
  有限の空間の中に有限の宇宙がある場合
  無限の宇宙

どうして宇宙はこんなに空っぽなの?
サイズアップ

・Chapter 16 万物理論はあるの? ── 宇宙をいちばん単純に説明するには?
万物理論って何?
ずっとヒヒばっか
いちばん短い長さ
いちばん小さい粒子
いちばん基本的な力
万物理論にたどり着くまであとどのくらい?
重力理論と量子力学を結びつける
万物理論ができたかどうかどうしたらわかるの?
万物理論に近づく
  弦理論
  ループ、ループ
役に立つの?
何が何でもToE?

・Chapter 17 宇宙で僕らはひとりぼっちなの? ── どうしてまだ誰も来てくれないの?
どこかにいるのかな?
恒星の数(n恒星)
生命に適した惑星の数(n惑星 ×f生存可能)
生命が棲んでいる惑星の数(f生命)
知的生命が棲んでいる惑星の数(f知的生命)
高度な通信技術を持った文明の数(f文明)
僕らと同じ時代に生きている確率(L)
じゃあエイリアンはどこにいるの?
みんなどこにいるの?
彼らから物理を教われるだろうか?
僕らはひとりぼっちなんだろうか?

・「まとめ」みたいなもの ── 究極の謎
検証可能な宇宙


・この世で一番わかりやすい 宇宙Q&A 人類が知りたくて知りたくてたまらない疑問ベスト20

ブラックホールや、宇宙に関する様々な疑問を、最新の知見をもとに、分かりやすく、かつ、詳しく説明してある。 とても分かりやすい本。

Chapter 1 どうして過去にタイムトラベルできないの?
現実的なこと、可能なこと、不可能なこと
バック・トゥ・ザ・フューチャーは無理
物理学者がいるところ、道は開ける
  果てしなく長くて回転している塵の柱
  ワームホール
やり直しはきかないの?
時の流れに身を任せ

Chapter 2 どうして宇宙人はまだ地球にやって来ていないの? それとももう来ているの?
シナリオその1:もう僕たちの声を聞いて、僕たちを探しにやって来ている
シナリオその2:たまたま僕たちを見つける
シナリオその3:宇宙人は超賢い
シナリオその4:もうやって来ている?

Chapter 3 もう一人の君がいるの?
君が君である確率
起こりそうもないけどありえなくはない?
多宇宙
  ちょっとずつ違う宇宙からなる多宇宙
  量子多宇宙
多宇宙仮説は本当なの?

この宇宙の中にもう一人の君がいる
無限の宇宙

おしまい

Chapter 4 人類はいつまで生き延びられるの?
目の前の脅威
  核戦争
  気候変動
  テクノロジーの暴走(「しまった」)
もう少し未来の脅威
数百万年単位の脅威
数十億年単位の脅威
さらにその先
  ヒッグス場の崩壊
  無限
じゃあ僕たちはおしまいなの?

Chapter 5 ブラックホールに吸い込まれたらどうなるの?
ブラックホールに近づくと
もっと近づくと
ブラックホールのそばまで来ると
  ブラックホールの影
  光の無限サークル
  ベッカムみたいにシュートを曲げたい
友達にはどんなふうに見える?
ブラックホールに突入
中はどうなってるの?
  別の宇宙
  ワームホール

Chapter 6 どうしてテレポーテーションできないの?
テレポーテーションの方法
光の速さで向かう
君は情報だ
君の量子的コピー
  君はそんなに量子的じゃなかったとしたら?
  君は完全に量子的だったとしたら?

量子のコピーを作る
君がたくさん
転送完了

Chapter 7 どこかにもう一つの地球があるの?
宇宙のご近所
太陽系以外の惑星
いいお家
  近さ
  岩石でできている
  ゴルディロックスゾーン
  忘れてた、あと大気だ
バッグを詰めて(替えのズボンも入れて)

Chapter 8 どうしてほかの星に旅できないの?
宇宙はでっかい
つまようじ問題
もっと効率のいい燃料
  核爆発
  イオンドライブ
  反物質
  ブラックホールのパワー
帆を張って飛んでいく
じゃあ行った先には何があるんだろう?

Chapter 9 いつか小惑星が地球にぶつかってみんな死んじゃうの?
宇宙に浮かぶ石ころ
  小惑星帯
  カイパーベルト
  オールトの雲
どんなに大変なことになるんだろう
どのくらい起こりそうなの?
死の雪玉
何ができるんだろう?
  解決法その1:逸らす
  解決法その2:破壊する
心配しなきゃいけないの?

Chapter 10 人間の行動は予測できるの?
脳の物理
カオスな脳
君の量子的な脳
えっ、なんだって?
  量子的粒子のランダムさはすごく小さい
  量子的なランダムさは均されてしまう

わかった?

Chapter 11 宇宙はどこから生まれたの?
始まり
  量子力学の宇宙
  相対性理論の宇宙
どっちが正しいの?
どんな理論がありえるんだろう?
  量子力学はほとんど正しい
  相対性理論はほとんど正しい
  どっちも正しくない
何もないところから何かが生まれるなんてありえるの?

Chapter 12 時間はいつか止まるの?
時間が終わるなんてありえるの?
  「それ以上は法則が成り立たない」っていう意味?
  「それ以上変化しない」っていう意味?
  「一巻の終わり」っていう意味?
時間についてわかっていること
  時間には(何かしらの)始まりがあった
  時間は相対的である
  時間なんてないのかもしれない

時間はどうやって終わるの?
  ビッグクランチ
  熱的死
  誰にわかるっていうの?
話も終わり

Chapter 13 あの世はあるの?
天国の物理
君を超えた君
  別の場所に転生する
  別の場所で永遠に存在しつづける
地上の天国
時間のさざ波

Chapter 14 僕たちはコンピュータシミュレーションの中で生きているの?
だいたいどうしてそんなこと考えるの?
でもそんなことできるの?
  容器に入れた脳
  容器に入れた宇宙人の脳
  君はソフトウエアプログラムだ
  手抜きテクニックその1
  手抜きテクニックその2
  手抜きテクニックその3
見分けられるの?
どうして作ったの?

Chapter 15 どうしてE=mc2なの?
質量とエネルギー
君の質量のほとんどは中身の量じゃない
残り1%
重々しい結論
ジャスト・ドゥー・イット

Chapter 16 宇宙の中心ってどこなの?
僕たちにはどこまで見えるの?
宇宙の構造から探る
銀河の動きから探る
宇宙のパン皮を見つける
  宇宙は丸っこい
  宇宙は無限に広がっている
  宇宙は変な形をしている
中心ポイント

Chapter 17 火星を地球に変えることはできるの?
火星で暮らす
  水だ、水
  火星をポカポカにする
  そうそう、酸素だ
  磁場
ほかの物件は?
引っ越したほうがいいの?

Chapter 18 ワープドライブは作れるの?
フィクションを実現する
 ハイパースペース(サブスペース、スーパースペース)ワープドライブ
ームホールを使ったワープドライブ
空間をゆがめるワープドライブ
ゆがんだ答え

Chapter 19 太陽はいつ燃え尽きるの?
誕生(いまから50億年前 太陽は0歳)
核融合が押し返す(49億年前 太陽は1億歳)
長くゆっくり燃える(49億年前から50億年後まで 太陽は1億歳から100億歳)
年取って大きくなる(50億年後から64億年後 太陽は100億歳から114億歳)
最後のあがき(64億年後から65億年後 太陽は114億歳から115億歳)
木星がいかれる(65億年後 太陽は115億歳)
最期(いまから数兆年後)

Chapter 20 どうして僕たちは疑問を持つの?


〇【量子力学の解釈問題】

・量子力学の多世界解釈 なぜあなたは無数に存在するのか (ブルーバックス) 和田和夫 

ポピュラーサイエンス本でおなじみの、和田和夫先生のご著書。
さらに、安全安心のブルーバックスシリーズなので、
特にオススメです(ง'̀-'́)ง


多世界解釈の物理的・外部観測者的・確率的な説明
などがわかりやすく記載されています(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)

第1章 原子の世界
第2章 量子力学の誕生
第3章 光は波か粒子か
第4章 波の収縮と確率――コペンハーゲン解釈
第5章 状態の共存から多世界解釈へ
第6章 同時進行する複数の状態
第7章 ボーア=アインシュタイン論争からエンタングルメントへ
第8章 光子の干渉実験
第9章 デコヒーレンス─ 干渉性の喪失
第10章 世界の分岐
第11章 確率則
第12章 多世界解釈の世界像


・量子力学の諸解釈 白井 仁人

さまざまな解釈についての分かりやすい解説と、
星取表によって見やすくなっていますので、
総覧・比較には特にオススメの一冊です(ง'̀-'́)ง
ちょっとだけ内容が専門的なので、深入りしたい方向けです。

白井 仁人先生のアンサンブル解釈も詳しくのっています。

実在とは何か
量子力学と哲学
COLUMN 「心の哲学」と「量子力学の哲学」


第 1 章 量子力学のパラドクス
1.1 第 1 のパラドクス —粒子波動二重性—
1.2 第 2 のパラドクス —波動関数の収縮—
1.3 第 3 のパラドクス —NOGO 定理—
COLUMN 日本の科学者たちの考え方

第 2 章 実在主義的な解釈
2.1 ド・ブロイの先導波解釈,ボームの軌跡解釈
2.2 確率過程解釈
2.3 統計解釈,アンサンブル解釈

2.4 交流解釈

第 3 章 観測の理論
3.1 観測理論,デコヒーレンス理論
3.2 多世界解釈
3.3 無矛盾歴史アプローチ
3.4 GRW 理論

第 4 章 経験主義的な解釈
4.1 量子論理,様相解釈
4.2 コペンハーゲン解釈,量子ベイズ主義

エピローグ
諸解釈の特徴
あなたはどの道を選ぶか
量子力学と実在


COLUMN 量子力学と哲学と就職

付録 A NOGO 定理
A.1 不確定性関係
A.2 ベルの定理
A.3 フォン・ノイマンの NOGO 定理
A.4 コッヘン – シュペッカーの定理

付録 B 全体論的なアンサンブル解釈
B.1 シュレーディンガー方程式のアンサンブル解釈
B.2 理論形式のアンサンブル解釈

B.3 パラドクスの解消
B.4 決定論,非決定論,超決定論


・量子力学の奥深くに隠されているもの コペンハーゲン解釈から多世界理論へ ショーン・キャロル

科学史について、わかりやすくて読みやすい著作を執筆されている、ショーン・キャロル先生の、量子力学本です(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)

量子力学と多世界解釈について非常にわかりやすく解説しているので、
最初の導入としても、かなりオススメです( *ˊᵕˋ* )

第1部 幽霊のように不気味な
何が起こっているのか―量子の世界をのぞく;
勇気がある定式化―緊縮量子力学;
誰がどうしてこんなことを考える?
―量子力学はいかにして生まれたか ほか

第2部 分裂
宇宙を分裂させる―デコヒーレンスとパラレルワールド;
秩序とランダム性―確率はどこから来るか;

この存在論的コミットメントは私を太っ腹に見せるか?
 ―量子の謎についてのソクラテス式問答法 ほか

第3部 時空
なぜ空間があるのか―創発と局所性;
振動の世界―場の量子論;
空っぽの空間で息をする
 ―量子力学の枠内に重力を見つける ほか

すべては量子


・量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在 コリン・ブルース:和田 純夫 (ブルーバックスシリーズ)

波動関数や状態ベクトルを実体として、数学に基づいた多世界解釈を展開しているタイプの本です(*'▽')

量子力学の解釈に関する様々な実験についてもわかりやすく解説しているのでオススメです(ただ、数式が難し目です)(>_<)

不思議な世界
従来の描像に固執すると
推論による収縮
拡大されたホラー物語
先人の証言
ヒルベルト空間に移動せよ
望まれる局所性
多世界への導入
多世界を利用する1―信じがたい観測

多世界を利用する2―量子コンピュータ
多世界解釈の推進者たち
多世界の恐怖
古典戦士―ロジャー・ペンローズ
新時代の戦士―アントン・ツァイリンガー
多世界解釈の証明と改良


・量子力学の反常識と 素粒子の自由意志 (岩波科学ライブラリー)

量子力学の様々な性質について完結でわかりやすく説明されており、また様々な実験についてもわかりやすく説明されており、理解がより深まるので、実験側からの理解を深めたい方にオススメです(ง'̀-'́)ง

1 量子力学とは──スピンの世界
2 EPRパラドックス──量子力学は完全か?
3 ベルの定理──局所性・実在性との矛盾
4 コッヘン‐スペッカーの定理──状況に依存する実在
5 自由意志定理──素粒子は自由意志を持つか?


・量子論が試されるとき 画期的な実験で基本原理の未解決問題に挑む ジョージ・グリーンスタイン (著), アーサー・G・ザイアンツ (著)

様々な実験を元に量子力学の説明がなされていて、実験側からの理解が深まるので、こちらも実験側を知りたい方に、特にオススメです( *ˊᵕˋ* )

第一章 物質波
1-1 実験
1-2 第二の実験
1-3 局所性
1-4 電子以外の粒子
   中性子/原子/ボーズ・アインシュタイン凝縮/実験
1-5 二重スリット干渉の量子論
1-6 量子力学的説明への批判

第二章 光子
2-1 光子は存在するか
検出と光の量子/光電効果/非同時性/ハンブリー=ブラウンとトゥイスの実験/ついに光子/本節の終わりに
2-2 光子一つの波と粒子の二重性
波と粒子の二重性の謎/遅延選択/コメント

第三章 不確定性原理
3-1 フリーガーとマンデルの実験
二つのレーザー、一つの光子/ハイゼンベルクの不確定性原理/フリーガーとマンデルの実験における不確定性
3-2 不確定性原理の反省#
量子論的不確定性と古典論的無知/不確定性原理の解釈/不確定性原理と因果関係/不確定性原理と自然現象の記述
3-3 不確定性原理の影響
原子/原子核/軌跡
3-4 エネルギー‐時間の不確定性関係
系の平均的性質/寿命と線幅/時間と周波数の基準/因果関係についてもう一考──不確定性原理と時間のあいまいさ/エネルギー‐時間の不確定性関係の起源/コメント
3-5 スクイズド光と重力放射の検出
重力放射/簡単な調和振動子のスクイズド状態/光のスクイズド状態
3-6 量子非破壊測定
反動と重力放射の検出/光子一つの非破壊観測

第四章 相補性
4-1 ボーアの相補性の発見 1927年コモにて
4-2 相補性へのアインシュタインの攻撃
ソルベイ会議──経路情報と干渉の相補性/エネルギー‐時間の不確定性関係における相補性
4-3 新たなパラダイム──情報
量子ビート/量子ビートの理論──相補性/量子ビートにおける直交性と情報の役割/部分的情報
4-4 相補性は不確定性関係によって課されるのか
実験/アハロノフ-ボーム効果/干渉実験における運動量キック/量子力学的運動量移動
4-5 最後に

第五章 EPRパラドクスとベルの定理
5-1 EPRのパラドクス
EPRの議論/局所性/実在性と隠れた変数
5-2 BKS定理とコンテクスチュアリティ BKSの証明の概略
5-3 隠れた変数理論 隠れた変数理論の初歩的な例
5-4 ベルの定理
ベルの定理の証明/マーミンの「局所実在性マシン」/考察

第六章 ベルの不等式をテストする──からみあい状態
6-1 ベルの不等式のテスト
初期の研究/二つの光子のからみあい状態/直線偏光/アスペの実験/コメント
6-2 ボームの非局所的隠れた変数理論
6-3 EPR相関のミステリー
6-4 量子的非局所性は相対性原理を破るか
6-5 量子的非局所性──新しい発生源と新しい実験
6-6 グリーンバーガー-ホーン-ツァイリンガーの定理
量子力学的解析/局所的実在の仮定に基づく解析/実験的検証/コメント
6-7 量子的非局所性に関して

第七章 シュレーディンガーの猫
7-1 猫のパラドクスとは何か
7-2 重ね合わせと混合──猫のパラドクスのより専門的な表現
7-3 重ね合わせと混合の違いをさらに議論する──スピン
7-4 大きなスケールの世界ではなぜ量子的ふるまいが観測されないか
干渉/不確定性原理/量子トンネリング
7-5 デコヒーレンス
7-6 デコヒーレンスを観察する
7-7 マクロな量子的ふるまいを実験室で実現する
マクロな量子的ふるまいの存在条件/マクロ量子トンネル──SQUID/マクロ量子コヒーレンス/ミクロな類似物

第八章 測定
8-1 観測問題
波動関数の収縮/波動関数の収縮はシュレーディンガー方程式で記述できるか/測定の量子論──無限後退/無限後退の終わり──射影仮説
8-2 量子力学における測定の能動性
混合と重ね合わせ/遷移する原子が放出する光子はどのような状態にあるか/量子ゼノン効果
8-3 観測問題を解く試み
ミクロな検出器とマクロな検出器──デコヒーレンス/デコヒーレンスは観測問題を解決するか/デコヒーレンスは取り消すことができる/コヒーレンスは移動させることができる──量子消しゴム/コメント


第九章 量子情報と量子計算
9-1 ビットと量子ビット
9-2 量子暗号
一粒子の重ね合わせ状態を用いた量子鍵配送/からみあいを使った量子鍵配送
9-3 量子テレポーテーション
量子情報は読めない/量子テレポーテーション/量子テレポーテーションの実験による実現/コメント
9-4 量子計算──ドイチュ‐ジョサ・アルゴリズム
たとえ話/ドイチュ‐ジョサ問題/量子レジスタ上の論理演算/ドイチュ‐ジョサ・アルゴリズム/論理演算とUf/量子コンピュータの簡単なモデル/NOT演算/現実の量子コンピュータ
9-5 量子マシンについて


〇【量子情報】

・宇宙をプログラムする宇宙 いかにして「計算する宇宙」は複雑な世界を創ったか? セス・ロイド

情報が全て。 It from Qubit。
素粒子は全てキュービットとして、相互作用という計算を行っています( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )

宇宙全体のビット量の試算などもあり、エントロピーの相互作用を通じた拡散などの概念の説明もあって、量子情報的な世界観への導入に、特にオススメです(ง'̀-'́)ง

第1部 全体像(序論;計算;計算する宇宙

第2部 より詳しく(情報と物理系;量子力学;働く原子;宇宙というコンピュータ;単純な複雑性)


・宇宙を「復号(デコード)」する 量子情報理論が解読する、宇宙という驚くべき暗号 チャールズ・サイフェ

情報が環境に漏れ出したり、情報が相互作用することで、デコヒーレンスが発生して、量子状態から古典状態へ遷移していく、という流れがわかりやすく説明されています(˶ˊᵕˋ˵)

第1章 冗長性
第2章 悪魔
第3章 情報
第4章 生命

第5章 光より速く
第6章 パラドクス
第7章 量子情報
第8章 衝突
第9章 コスモス
付録A 対数
付録B エントロピーと情報


・すごい物理学講義 カルロ・ロヴェッリ/著

物理全般をわかりやすくひも解いてあって読みやすいです( *ˊᵕˋ* )
情報関係の記述も非常に分かりやすく、次の本の前準備
としてもオススメです(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)

第1部起源
第1章粒——古代ギリシアの偉大な発見
物はどこまでも分けられるのか?
事物の本質——世界は原子からできている
第2章古典——ニュートンとファラデー
アイザックと小さな月——宇宙を支配する重力
マイケル——場と光——電磁気力の発見

第2部革命の始まり
第3章アルベルト——曲がる時空間
拡張された現在
もっとも美しい理論——一般相対性理論の魔法
アインシュタインと数学の厄介な関係
詩と科学の宇宙像
第4章量子——複雑怪奇な現実の幕開け
ふたたびアルベルト
ニールス、ヴェルナー、ポール——量子力学の養父たち
場と粒子は同じもの
量子1情報は有限である
量子2不確定性
量子3現実とは関係である
本当に、納得しましたか?

第3部量子的な空間と相対的な時間
第5章時空間は量子的である
マトヴェイ——最小の長さの発見
ジョン——確率の雲
ループの最初の歩み
第6章空間の量子
体積と面積のスペクトル
空間の原子
スピンの網——空間の量子の状態
第7章時間は存在しない
時間はわたしたちが考えているようには流れない
脈拍と燭台——ガリレオの時間
時空間の握り鮨
スピンの泡——量子の時空間構造
素粒子の標準模型
世界は何からできているのか?

第4部時間と空間を越えて
第8章ビッグバンの先にあるもの
「先生」——アインシュタインとローマ教皇の過ち
量子宇宙論
第9章実験による裏づけとは?
自然が語りかけていること
量子重力理論につながる窓
第10章ブラックホールの熱
第11章無限の終わり
第12章情報——熱、時間、関係の網
熱の時間
現実と情報

第13章神秘——不確かだが最良の答え


・世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論 カルロ・ロヴェッリ/著

世界には「関係/相関」しか存在しない
ということを科学的に説明した本です(ง'̀-'́)ง

量子相関、古典相関、(時間)相関関数、共分散行列・相関行列、
計量テンソル(時空計量テンソル、量子計量、情報計量)、
などなど、結局は相関・関係性だよね、というシンプルなお話です(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)

リーマン幾何でも、統計多様体でも、強い等価原理などのように、
原点選択の自由性があるので、どこを原点にとるかによって変わってくる、
相関・関係性に強く依存する、という話にも通じています(∩ˊᵕˋ∩)

第1部(奇妙に美しい内側を垣間見る)
第2部(極端な思いつきを集めた奇妙な動物画集;
みなさんにとっては現実、でもわたしにとっては現実でない事柄とは?;
現実を織りなす関係の網)

第3部(立ち現れる相手なくして、明瞭な記述はない;
「自然にとっては、すでに解決済みの問いだ」;
でも、それはほんとうに可能なのか)


・別冊日経サイエンス 量子宇宙

ホログラフィック原理に基づく宇宙や、
多世界解釈の確率空間的解説、
時空がなぜ互いに変換可能なのか、
重力の根源的な非局所性とは何か、

などが分かりやすく記述してあります(˶ˊᵕˋ˵)

ちょっと専門的ですが、
量子力学・量子論と、時空・重力・一般相対論
がなぜ関連しているのか

エンタングルメント・量子相関・計量テンソル(量子計量・時空計量)
などについての理解が深まる一冊で、特におすすめです( *ˊᵕˋ* )

第1章 ホーキングが拓いた量子宇宙の世界
物理学の本質を突く問題を提起 語り:村山 斉
ホーキングの遺産 大栗博司
ブラックホールの量子力学 S. W. ホーキング
ホーキングが語る究極理論の見果てぬ夢 S. W. ホーキング/L. ムロディナウ

第2章 時空とは何か
ワームホールと量子もつれ 量子時空の謎 J. マルダセナ
ホログラフィー原理を解く エンタングルメント・エントロピーと笠・高柳公式 中島林彦 協力:大栗博司/高柳 匡
量子ビットから生まれる時空 C. モスコウィッツ
「ここ」とはいったいどこなのか? 非局在性の不思議 G. マッサー
連続な量子 D. トン

第3章 マルチバースと多世界
マルチバースと多世界 インフレーション理論と量子力学のつながり 野村泰紀
唱者野村泰紀博士に聞く 今なぜマルチバースか 語り:野村泰紀


第4章 インフレーション理論の現在
小松英一郎が語る 絞られてきたモデル 中島林彦 協力:小松英一郎
インフレーション理論は盤石か? A. アイジャス/P. J. スタインハート/A. ローブ
「インフレーション理論に異議」に物理学者33人が大反論 SCIENTIFIC AMERICAN編集部

第5章 インフレーション理論検証に挑む
宇宙背景放射に刻まれた痕跡 中島林彦 協力:小松英一郎


・別冊ホログラフィック宇宙

AdS/CFTやホログラフィック原理、創発する時空について、
プロの監修に基づいた記事や、プロの考察が記載されていて
非常に役に立ちます(ง'̀-'́)ง
(こちらも少々専門的なので、詳しく知りたい方向けです)

第1章 ホログラフィー原理の提唱
ホーキングの遺産  大栗博司
ブラックホールの量子力学  S. ホーキング
ホログラフィック宇宙  J. ベッケンシュタイン
重力は幻なのか? ホログラフィック理論が語る宇宙  J. マルダセナ
反逆児サスキンドに聞く 物理で実在は語れるか?
  語り:L. サスキンド 聞き手:P. バーン


第2章 量子もつれが生む時空
ワームホールと量子もつれ 量子時空の謎  J. マルダセナ
ホログラフィー原理を解く エンタングルメント・エントロピーと笠-高柳公式
  中島林彦 協力:大栗博司/高柳 匡
量子ビットから生まれる時空  C. モスコウィッツ
創発する時空 量子情報がもたらしたパラダイム  A.ベッカー
「時空の創発」ってどういうこと? 細谷曉夫氏に聞く
  語り :細谷曉夫 聞き手 :古田 彩


第3章 ブラックホールの情報問題に進展
情報パラドックス解決にブレークスルー  G. マッサー
事象地平をまたぐ「アイランド仮説」  A. アルムヘイリ
量子情報で解き明かす重力理論  中島林彦 協力 :大栗博司/高柳 匡

第4章 宇宙研究のこれから
ホログラフィック宇宙 時空の本質に迫った四半世紀  A. アナンサスワーミー
天の川銀河の中心 いて座Aスターの肖像  S. フレッチャー
ブラックホールと我々の宇宙 2つの地平の物語  E. シャグーリアン


・インフォメーション 情報技術の人類史

科学的には「情報 ≒ (自己)情報量」で明確に定義されている一方で、日常的には非常に多彩な定義が用いられていて、ミスコミュニケーションが発生しがちな単語である「情報」について、歴史を踏まえてわかりやすく解説した良書です(ง'̀-'́)ง

「情報」というものを理解するために、
コンピューターの歴史や、
言語の歴史など身近なテーマを語ることで、
間接的に理解を深めていくような流れです。
特に、非情報系の人たちにはオススメです!

分子生物学や情報熱力学、量子情報的なトピックにも触れているので、その意味でもオススメです(*'▽')

第1章 太鼓は語る(符号が符号ではない場合)
第2章 言葉の永続性(頭の中に辞書はない)
第3章 ふたつの単語集(書くことの不確実、文字の不整合)
第4章 歯車仕掛けに思考力を投じる(見よ、恍惚たる算術家を)
第5章 地球の神経系統(貧弱なる針金数本に何が期待できようか?)
第6章 新しい電線、新しい論理(「これほど未知数であるものは、ほかにない」)
第7章 情報理論(「わたしが追求しているのは、ただの平凡な脳だ」)
第8章 情報的転回(心を築く基礎材料)
第9章 エントロピーと悪魔たち(「ものごとをふるい分けることはできません」)
第10章 生命を表わす暗号(有機体は卵の中に記されている)

第11章 ミーム・プールへ(あなたはわたしの脳に寄生する)
第12章 乱雑性(ランダムネス)とは何か(罪にまみれて)
第13章 情報は物理的である(それ(イット)はビットより生ず)

第14章 洪水のあとに(バベルの壮大な写真帳)
第15章 日々の新しき報せ(などなど)
エピローグ(意味の復帰)


・99.996%はスルー 進化と脳の情報学 (ブルーバックス):

情報量というものの基礎的な説明から、
生物の情報処理の概算やその特徴などについて解説
してあって
とてもわかりやすいです( *ˊᵕˋ* )

第1章 インターネットが全てを喰った――4大メディアの凋落
第2章 情報が爆発している
第3章 情報量とは何か?
第4章 スルーは当たり前のこと
第5章 脳と情報量とスルー
第6章 進化は情報量とともに
第7章 情報量とスルーを克服するために


・情報の物理学 (物理のたねあかし)

AIC(赤池情報量基準)・相関関数(グリーン関数・プロパゲーター)・フィッシャー情報行列、シュウィンガー汎関数、相対エントロピー、ブラウン運動、マルコフ過程、ランダムウォークなどの基礎が分かりやすいです(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)

少々専門的な内容ですので、詳しく知りたい方向けです。

1章 情報量と情報エントロピー
2章 ボルツマンのH定理と相対エントロピー
3章 相互情報量

4章 スピン系のモデル
5章 確率過程とブラウン運動
6章 ホワイトノイズ

7章 時系列と自己回帰モデル
8章 最尤推定法と赤池情報量規準


・マスターアルゴリズム master algorithm

機械学習の「予測」アルゴリズムについての幅広い説明と、
それを通じた人間の学習や予測のメカニズムについての説明がわかりやすいです(˶ˊᵕˋ˵)

また、量子多体系的な繋がりや、統計力学的機械学習への流れ※も感じるので興味深いです(ง'̀-'́)ง
※汎確率分布、汎確率密度関数、ギブス測度、自由エネルギー原理、最大エントロピー原理、マルコフネットワーク、ベイジアンネットワーク、テンソルネットワーク

「学習」という概念も、情報物理学や情報幾何学的には、情報量・エントロピーの変化速度と結びついているので、その観点からも興味深いです(∩ˊᵕˋ∩)

第1章 機械学習革命
機械学習の目的を述べ、実世界に機械学習が与える影響を紹介。
まず、計算機科学のアルゴリズム、プログラム、複雑性などの概念を説明し、「機械学習とはアルゴリズム自体を創るアルゴリズムである」ことを解説。
ビジネス、科学、政治、安全保障の各分野で機械学習がどのように使われているか、その重要性にも言及する。

第2章 マスターアルゴリズム
現状の機械学習の問題点を克服した「マスターアルゴリズム」を開発するという本書の道筋を提示。
マスターアルゴリズムが存在する根拠を、神経科学、進化生物学、物理学、統計学、および計算機科学の観点から展開。
マスターアルゴリズムが満たすべき条件とは何か? 現状の機械学習を「記号主義者、コネクショニスト、進化主義者、ベイズ主義者、類推主義者」の5つの学派に分け、これらの長所を備えたものがマスターアルゴリズムであるとの道筋を示す。


第3章 ヒュームの「帰納の問題」
あらゆる知的活動は記号の操作に還元できる、と考える「記号主義者」を扱う章。

第4章 脳はどうやって学習しているのか
神経科学の知見に基づく「コネクショニスト」のニューラルネットを扱う章。

第5章 進化生物学自然の学習アルゴリズム
生物の進化を模擬的に実行する「進化主義者」の手法を扱う章。

第6章 ベイズ師の聖堂にて
不確実性に焦点を当てた「ベイズ主義者」
の手法を扱う章。

第7章 あなたはあなたのそっくりさん
似たものはその振る舞いも似ている
という着想に基づく「類推主義者」の手法を扱う章。

第8章 先生に教わらずに学ぶ
教示情報を使わない、クラスタリング、次元削減、チャンキングの教師なし学習、自ら調べて学ぶ強化学習、繋がりのあるものごとを学ぶ関係学習を紹介。


第9章 パズルのピースがはまるとき
著者の考えるマスターアルゴリズム候補
を、軽妙な寓話を通じて、
その中核となるマルコフ論理ネットを軸に語っていく。
そしてこの候補がマスターアルゴリズムに至るために必要なものは何かを模索。

第10章 機械学習時代の世界へ
高度な機械学習技術が社会にもたらす影響を論じる。
機械学習モデルと人間との関わり合い、自身の代理人モデルがある社会、データの共有の必要性と手段、雇用・安全保障・技術的特異点の行く先。そして最後に人類の行く先について、踏み込んだ意見を述べる。




〇その他関連書籍

・99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 竹内 薫

ブルーバックスシリーズなどの、わかりやすいポピュラーサイエンス本の著者として有名な竹内先生のご著作。

現代科学というのは「ほとんど仮説(”正しい” とは限らない)」ということ。
科学に限らず、様々な「考え方」というのも仮説。  
人それぞれ持っている「仮説」が異なるので、
話が合わない時は「仮説」のすり合わせが大切、というお話です( *ˊᵕˋ* )

プロローグ 飛行機はなぜ飛ぶのか? 実はよくわかっていない
第1章 世界は仮説でできている
 (あたまを柔らかくする仮説1)「麻酔はよく効く仮説」
第2章 自分の頭のなかの仮説に気づく
 (あたまを柔らかくする仮説2)
 「日本の海岸線は二四〇〇キロメートル仮説」
第3章 仮説は一八〇度くつがえる
 (あたまを柔らかくする仮説3)「意識は続いている仮説」
第4章 仮説と真理は切ない関係
 (あたまを柔らかくする仮説4)「マイナスイオンはからだにいい仮説」
第5章 「大仮説」はありえる世界
 (あたまを柔らかくする仮説5)「世界誕生数秒前仮説」
第6章 仮説をはずして考える
 (あたまを柔らかくする仮説6)「百人一首カルタ仮説」
第7章 相対的にものごとをみる
 (あたまを柔らかくする仮説7)「殺人はこの座標で起きた仮説」
エピローグ すべては仮説にはじまり、仮説におわる
「あたまを柔らかくする仮説」の答え


・さらにその他

そのほかの書籍についても、quoraで回答した履歴がありますので、ご参考までにリンクいたします( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )


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