志村いづみ

本漆を用いた金継ぎ、お直しとオンラインレッスンを行なっています。heal the br…

志村いづみ

本漆を用いた金継ぎ、お直しとオンラインレッスンを行なっています。heal the broken ceramic.

最近の記事

10月の金継ぎ受付状況

晩夏から秋へ向かう季節のグラデーションを感じる間もなく、暑かったのが一気に寒くなってしまいましたね。それと共に、ドカンと体調の変化を感じている方も多い模様。一枚一枚ページをめくるように、季節も変わっていって欲しいものですね。 10月の金継ぎのご依頼と金継ぎレッスンの受付状況ですが、 以下の通りです。 【お直しについて】 現在4〜6ヶ月ほどお日にち頂いてます。 接着の必要な割れた器やヒビの入ったものにつきましても、空気の乾燥する前のこの時期にお預け頂くと大変助かります。

    • 暮らしの隙間に手仕事を

      こんにちは。気がつけば前回の投稿からもう3週間近く経ってしまいました。 9月はあっという間に過ぎているようで、でも濃密な時間をじっくり過ごしているような、そんな1ヶ月だったように思います。 さて、今回は、昨日のinstagramで少し書いたオンラインレッスンのことを、もう少し言葉にして残しておきたいなと思い、noteに記事を書くことにしました。 と、これは昨日のinstagramの投稿の一部です。 まず、オンラインレッスンを始めて約半年が経ったこと。ご参加頂いた皆さまに

      • 今ここに集中

        こんばんは。9月に入ってもまだまだ暑い日が続いてますね。思い返せば、今年は7月の頭から待ったなしで最高気温をたたき出し続けるような日が続きましたね。気温37度なんて初めて体験しました。そんな日々も終わりが見えかけているような、夏の疲れが出やすい時期、ご自愛しつつ参りましょう。 今日は前回と同じく、下地のお話です。というのも、レッスンを受けて下さる方で、「金継ぎって、金というよりかは、漆なんですね」と仰る方が結構多くいらっしゃいます。うるしを用いた金継ぎをやったことがある方な

        • 下地づくりは日常そのもの

          こんにちは。外はまだまだ日差しも暑く夏日なのですが暦の上では「処暑」になり、ギラギラ太陽のような獅子座の友人たちのお誕生日シーズンも終わり、少し落ち着いた乙女座の友人たちのお誕生日シーズンに突入した模様。なんだかんだ、一夏って本当に短いですね。歳を重ねる毎に夏の終わりの切なさが増しています。 さて、今日はこちらのお碗修繕中に得た大きな気づきについて書こうと思います。 派手に破損したお碗ですが、欠損したパーツを漆のパテ(錆漆)で埋めていっているところです。金継ぎされた器の金

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        マガジン

        • 水鏡
          6本
        • 月々
          1本
        • うつわの直し方
          2本

        記事

          対面レッスンを経て

          こんにちは。 お盆を過ぎると毎年少しずつ秋の気配が感じられますね。気温だけ見ると、まだまだ暑いのですが、ぶどうやイチヂク、梨がお店に並びはじめ、夜は鈴虫が鳴き始め、毎日の服選びでも、なんとなくショートパンツやノースリーブを手に取らなくなったり。こんなに暑かった今年の夏も終わりが来るものなのですね。 以前の記事でもご案内した、山口市のカピン珈琲さんでの金継ぎ教室は、2日とも無事に終えることが出来ました。 酷暑とお盆の帰省ラッシュの中ご参加頂いた皆さま、何から何までお世話になっ

          対面レッスンを経て

          漆と湿度

          こんにちは。連日35度を超える猛暑日が続いてますね。夏は暑いものと心得てはいましたが、今年の夏はちょっとね、、暑さが違いますね。 日本の夏は湿度があるから余計に暑い、とは言いますが、もはや湿度を感じられないくらい暑さの方が際立ているような気がしています。 こう暑いと、漆を用いた作業にも影響が出てきます。 漆作業は基本的に、気温24~28度くらい、湿度70~85%という環境が適しているのですが、今の時期はエアコンをかけないと室内の温度30度越え、湿度は60%くらいなのです。暑

          新しいスタイルのレッスン

          こんにちは。 私の住む茨城寄りの千葉は連日猛暑日です。35度以上の日が数日続いてます。 午前中はクーラー無しでなんとか作業を行えていますが、正午過ぎるとクーラー無しでは危険です。漆は空気が乾燥すると途端に素材感が変わるので、厳しい季節です。 とは言え、他エリアではもっと気温の高いところもありますし、なんと言っても大雨の被害を受けられているエリアの方々。この暑い中の復興作業。。我が家も以前台風19号の影響を受けましたがそれを上回る被害ですよね、きっと。どうか皆さまご無理のない

          新しいスタイルのレッスン

          はじめての金継ぎ

          どうしても6月中に書きたかったことを今日は書いてみようと思います。そう、6月は私が金継ぎに出会った月なんですね。 当時は山口市に住んでいました。結婚を機に仕事を辞めた直後で、時間を持て余していた私に友人が、「うちで金継ぎやらない?」と声をかけてくれたのがきっかけでした。その時は、金継ぎは聞いたことある程度で特に興味はなく、でも時間もあるし友人とのお喋りも楽しいし、やってみようかな♪みたいな気持ちだったと思います。 どんな工程を行い、どれくらいで直せるか、漆がどんな素材かも

          はじめての金継ぎ

          夏至の日、いろいろと変更

          こんにちは。 今日は、夏至ですね。光が明るくて、晴れていると一年で一番好きな時期です。 光が明るい、そして日が長い。家の前は山と田んぼが広がっているのですが、 青々とした稲や草木がそこら中でキラキラとしており、見ているだけでピュアなエネルギーをもらえています。 さて、そんな夏至の日に、色々とご案内をしたく、ホームページを更新しております。こちらからご覧頂けます○ (このホームページ、wixというホームページ作成サイトを使って自分で作っているのですが、本当に見辛いホームペー

          夏至の日、いろいろと変更

          6月のレッスンを募集します

          2023年6月のレッスンの募集です。 ※募集締め切りました。 2月からご参加されている方々が計3,4回のレッスンを終えられ、感想など聞かせて頂いています。漆が直ぐに乾かない素材であるのと、下地作りの作業が結構時間がかかるので、「思っていたより時間がかかるのですね」とおっしゃられる方が多い印象です。 確かに、私も日頃作業をしていると、なかなか終わりが見えない作業に途方に暮れることもありますが、器を持ってゆっくりと手を動かしていると、不思議と心が落ち着きますし、ゆっくり乾いて

          6月のレッスンを募集します

          錆(サビ)漆の作り方

          こんにちは。今日は、こちらの記事に出てきた、錆(サビ)漆の作り方をお伝えします。 金継ぎされた器を見ると、表面は金なので想像つかないかもしれませんが、 金は全体のほんの一部、表面の膜のようなもので、その下のほとんどがこの黒い漆パテなのです。 金が上手く光るか光らないかは、この錆漆で作っていく下地作りにかかっていると言っても過言ではないくらい金継ぎの行程の中でも要と言っても過言ではない錆漆。使うのは、砥の粉、水、生漆です。(全て金継ぎセットの材料、道具を用いて説明しています

          錆(サビ)漆の作り方

          欠けた箇所は、サビ漆というパテを作って、少しずつ欠けを埋めていきます。どうしたらプクっとした感じに仕上がるのかよく聞かれるのですが、このサビ漆を埋めては研いく下地作りに時間をかけることで、漆特有のプクッとした仕上がりに近づきます。単調な作業なので気長に何度もやってみてほしいです。

          欠けた箇所は、サビ漆というパテを作って、少しずつ欠けを埋めていきます。どうしたらプクっとした感じに仕上がるのかよく聞かれるのですが、このサビ漆を埋めては研いく下地作りに時間をかけることで、漆特有のプクッとした仕上がりに近づきます。単調な作業なので気長に何度もやってみてほしいです。

          オンラインレッスンを3ヶ月やってみて

          今年2月から始めたオンラインレッスンですが、早いもので3ヶ月経過しました。 こんな感じでレッスンをやってますよ、といったような視覚的な情報はほぼゼロの状況で、さらにはマンツーマンという割と緊張する方も多いはずのレッスンに、興味を持って頂き、ご応募下さった方々には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございます。 ご参加くださる皆さまが本当に気の柔らかい方が多く、とても穏やかな時間を過ごさせて頂いています。「Instagramの印象とは全然違うのですね」と、これ

          オンラインレッスンを3ヶ月やってみて

          小さな欠けのお直し

          うつわの破損状態は大きく分けると、「欠け」「割れ」「ひび」の3種類あります。今回は、その中でも一番簡単に出来る「欠け」のお直しについてです。 「はじめての金継ぎA」と「はじめての金継ぎB」でお伝えしている技法です。 (レッスンのコースについて、詳しくはこちらをご覧ください。) 先ずはじめに、欠けた箇所を繕う大まかな作業の流れを簡単にお伝えします。 作業は次の3行程。①欠けを埋める ②漆を塗る ③金を蒔く とてもシンプルな行程なのですが、全ての行程が1度では終わりません。同じ

          小さな欠けのお直し

          5月のレッスンを募集します

          2023年5月のレッスンの募集です。※受付終了しました。次回6月のレッスンは5月中旬以降に募集開始いたします。 レッスンの詳細は、以下の3記事をお読み下さい。 ①レッスンへの私なりの想いやこだわり ②コースの詳細 ③お申し込みの流れについて 漆を固めるのに最適な気温20度が常となってきました。ゴールデンウィークから始まり外に意識は行きがちな時期ですが、少し時間を作って自宅でゆっくり金継ぎを楽しみませんか。 日程は以下の通りです。 ご興味ありタイミングの合われる方、ご参加

          5月のレッスンを募集します

          4月のレッスン募集します

          ※募集は締め切りました。次回5月のレッスンも4月20日前後に応募いたします。 2023年4月のレッスンの募集です。 1年の中でも、気温も湿度も、漆作業にちょうど良い季節が到来です。 何かと変化もあったり忙しい月でもあるかと思いますが、 少し時間を作って、ゆっくり器を直して行きましょう。 日程は以下の通りです。 ご興味ありタイミングの合われる方、ご参加お待ちしております。 ※ 今回は、26日(日)20時まで受付ます。 どうぞ宜しくお願いいたします。 4/11(火)10:0

          4月のレッスン募集します