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マルチタスクによる疲れ|脳疲労

寝ても寝ても疲れが取れない。
そんなことはありませんか?
身体の疲れは休日ゴロゴロして休んで疲れは取れても心の疲れはそれではなかなか取れないのです。

今日は最近読んだ「精神科医の禅僧」が教える
心と身体の正しい休め方
という本を読んだのでそこから紹介したいと思います。

▽疲れの種類は3つある

疲れは「身体の疲れ」「脳の疲れ」に大きく分けられます。
この本では脳の疲れをさらに二つに分けられ、「ネガティブな感情による疲れ」「マルチタスクによる疲れ」に分けられます。

心と身体の正しい休め方より

①身体の疲れ
これは身体をフルに使うスポーツをしたりした後の疲労です。この疲労は寝たりして身体をゆっくり休ませることで回復ができます。

②脳の疲れ|ネガティブ感情による心の疲れ
これは「つらいこと」「苦しいこと」「ストレスのかかる作業」をしているときの疲労です。
人間関係が良くない職場で働いていたりすると、大した仕事の量ではないのに関わらず疲れがひどくなる時があります。

③脳の疲れ|マルチタスクによるもの
これは脳が複数の事柄について同時に処理を強いられているために起こる疲労です。例えば、会議で話し合いをしながら議事録をパソコンに打ち込んでいる状態はただ会議で話し合いに参加している状態より遥かに脳への負担が大きくなります。

▽情報過多による無意識なマルチタスク

さらに本の中では、マルチタスクによる脳疲労の要因の一つとして人が受け取る”情報量の多さ”があげられています。
インターネット、SNSの普及が大きく関係していて、総務省によると
1996年から2006年の10年間で、選択情報可能量、つまり人々が接することの出来る情報量は530倍に増加していると発表されている。

さらに、2006年から15年以上経っている現在は、人が1日に触れる情報量は江戸時代の一年分、平安時代の一生分とも言われています。

それだけ現代人はかなりの情報量の中で生きているので、脳疲労が起こりやすい環境と言えるのです。

例えば、仕事をしている最中でもスマホにLINEが届いたり、SNSの通知が届いたり、ビジネスでもSNSを活用するのでFacebookの投稿などをチェックしたりしていると思います。個人のSNSに届いた通知に返信しながら業務を行うことが”普通”になってきているような気がします。
それらは全て無意識なマルチタスクです。

休みの日にゴロゴロしながらも、何かをやりながらInstagramに写真を投稿したり、フォローしている人の投稿をチェックしたり、いいねの数を気にしたり、LINEの既読を気にしたり、仕事の話がチャットで流れてきたりしている状態なので、脳は休まっていなく、脳疲労は継続しているのです。


▽「ポジティブな事をする」「シングルタスクにする」で脳疲労を軽減

まずこの本では、脳疲労をおこなさない為に、「楽しいこと」「興味があること」すなわちポジティブな事をすると脳に良いとされています。

私たち人間の脳や体には、「疲労を促進する因子」「疲労を防御する因子」があります。
当然のことながら、どんなに脳を使っても「疲労を防御する因子」が活発に働けば基本的には疲れません。
そして、「楽しいこと」「興味のあること」をしているときには、さまざまな「疲労を防御する因子」が活発的化することが科学的に証明されています。

つらく苦しい作業は脳が疲れやすく、ポジティブなことをしていると脳は疲れない。

心と身体の正しい休め方より

もう一つはいかにマルチタスクをやめ、好奇心をもって「シングルタスク」に取り組むこと。
以前にフローについて記事を書いた事がありますが、極限の集中状態の時は目の前の一つのことだけに集中していて脳は疲れないと言われています。


しかしながら、意識していても現代の人の脳は常に情報の中で生き、SNSなどに注意がいき、脳がアイドリングを続けている状態なので、エネルギーを消費し続けていると言えます。

何かに注意を向ける資源の事を「注意資源」と言い、その注意資源は「一度に発動できる総量は決まっている」と心理学的には考えられているので、私たちが生きている現代社会は、「脳疲労が起こりやすい環境」ということを認識し、脳疲労を起こしているメカニズムとその原因を理解し、少しでも脳が疲労しない日常を送る事を心がけていく必要があると思います。


▽私が脳疲労しないために心がけていること

↓情報社会における「判断疲れ」について書いています。

↓主婦業務はマルチタスクの塊だった話

↓財布を小さくしたら余計な思考が減った話

この本の序章だけの紹介だったので、また続きは記事にしたいと思います。

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