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22歳から25歳までに考えたこと【更新を終了しました】

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大学を卒業してから社会人3年目までに書いた記事をまとめました。これからどのように生きていけばいいのかをずっと模索していた時代のこと。 【生き方・人生論・若者・青春・新卒】
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2020年5月の記事一覧

青春とはどのように終わっていくのか。青春のリミットの始まり方。

五木寛之さんの『青春の門』は、ぼくにとって特別な本だ。当時の自分を肯定して、力強く後押ししてくれた。自分自身がいま、青春の真っ只中にいるということを自覚させてくれた作品なのだ。 大人にはなった。けれども、成熟したとは言い切れない宙ぶらりんの存在。というのも、これからどう生きていくべきかの結論を見いだせていなかったからだ。 大学4年生で周りは就活を始め、徐々に就職先が決定していく。 当時を振り返って、今ならわかる。 ぼくは物事を納得するのに人一倍時間をかける。だから、こ

【新卒で漁師】社会人1年目の葛藤の記録。

2018.12.20 22歳 【2018年の振り返り】 2018年がもうすぐ終わる。節目ごとに自分の考えや想いをまとめて、現在地点とこれからの道しるべを確認することは大切なことだ。世間で発表された今年の漢字は“災”だったけれど、僕は“変”という字に今年を当てはめてみようと思う。その理由は誰しも聞けば納得することである。 16年間続けた学生が終わり、社会人1年目に入ったということ。つまり僕は今年、学生から社会人へ“変”わった。 学生の頃は常に探し続けていた。これからどう

田舎に暮らしながら情報社会をサバイブする方法。

2018.12.3 22歳 【都会⇛田舎という人間】 東京に3日間行ってきた。三重の漁村でその日暮らしを始めた僕には非常に刺激が強かった。人生の大部分をこんなギラギラした場所で生きてきたことが信じられなくなっていた。 僕のプロフィールをザックリ言うと、神奈川県の住宅街に生まれ育ち、大学生活を東京で過ごし、その後三重県の漁村に引っ越してきた。 都会と田舎の両極端を経験してきた者ならではの視点で、田舎と都会の良いところ・悪いところを述べる。最終的に僕がなぜ「田舎」を選択し

過去をどう受け入れるかで、人生の価値は変わる。

2018.11.11 22歳 【人生の価値とはなにか】 死ぬ間際になって自分の人生を振り返ることがあるとしたら、どんなことに後悔するのでしょう。 幸せだったと、思うことはできるだろうか。走馬灯のように過去の出来事が頭をよぎるのかもしれないけど、僕はこんな風に思う。 どんなことをしてきたかということよりも、やってきたことをどう受け入れていくかが大事だと。 人生の価値は、やってきたことそれ自体で決まらない。幸せかどうかを決められるのは、本人しかいない。 【ブログで過去

「わからない」と言える大人になる。

2018.11.11 22歳 【知らないことはオモシロイ】 僕は大学卒業までの22年間は「町」で過ごし、新卒で漁師になって漁村で暮らし始めました。暮らしの拠点を変えたことについては、正直この記事だけでは説明しきれない。 ただそのなかの一つとして今回は、未知のことにワクワクする生き方を紹介しようと思う。 人間には2種類いて、それは「理解できないものに出会ったときの反応」で大別される。僕が言いたいのは、とても簡単なこと。 わからないことに直面したとき、自分の無知を受け入

人と話すと疲れるという深刻な悩みについて。

2018.10.20 22歳 【人間関係がうまくない人間】 今日のテーマは人間関係。 以前、人間関係で消費する自分のことを書いたことがあります。 「持続可能な人間関係を作ろう」 という言葉で締めくくっているけれど、あれから僕の人間関係はどのような変化を遂げているだろう。 【人と話すと疲れる理由】人と話すと極度に疲れる理由。僕はそのことに関して、単に自分が「苦手」だからだと切り捨てていた。 でも、だ。 そうやって解決することを放棄していたら、死ぬまで苦しい思いをす

海の色は毎日変化する。目に見えない生き物の話。

2018.08.29 22歳 【海で働いて疑問に思ったこと】 漁業現場からのレポート。ここ数日、海が濁っている。周りの漁師さんたちも口を揃えて「潮が悪いね」と言う。 海の中が見通せない。深い緑色をしていて、泳ぐ気もあまりわかない。 僕は疑問に思った。そういえば、季節によって海の色は違う。冬はもっと透き通って、底まで綺麗に写っていた。 漁師たちからの聞き込み調査と知的好奇心に基づく綿密な勉強の結果、海の生き物たちの「活動具合」によって海の色が変わるということが判明した

リアス海岸が漁業に適している理由をまとめる。

2018.08.06 22歳 【リアス海岸は豊かである】 僕は日本三大リアス海岸のひとつに位置する三重県で漁師をしている。 志摩半島〜紀伊半島(三重県・和歌山県) 三陸海岸(岩手県) 豊後水道(大分県) 日本は水産資源に恵まれた島国だけれど、これらの地域にはとくに恵まれた環境がある。この記事では、リアス海岸とは何か、そしてなぜこの地形が漁業に適しているを解説する。 【リアス海岸とはなにか】リアス海岸とは、狭い湾や入り江が複雑に入り組んだ地形のこと。 湾…陸地に

僕が一生ブログを書き続ける理由。

2018.08.05 22歳 ブログを始めて1年少々。最近、このブログそのもののことについてよく考えるのだけれど、考えれば考えるほどブログって最高だと思う。 今回は改めて僕がブログを始めたきっかけ・ブログをやっていてよかったと思うこと・ブログを続ける上で大切なこと・僕がブログに期待することをまとめることにした。 【ブログを始めたきっかけ】ブログという媒体を身近に感じるようになったきっかけは、周りの友達がブログを始めたからだった。 当時早稲田大学に在学していた僕は、同大

短所に悩むことをやめられた理由。

2018.08.04 22歳 自分の長所をみつけるためには、勇気が必要だ。なぜなら長所と短所は紙一重で、人と違うということに気づいたとき、それをポジティブに捉えられるかどうかの違いに過ぎないから。 短所を含めた自分をどのように受け入れていくか。それが今回のテーマ。 【自分の短所を認める】自分の世界に引きこもりがち。そのせいで子どもの頃に書いた恥の、それはそれは多いこと。学校の授業では何度でもやらかしました。 僕がどんな子どもだったかをわかりやすく説明すると、上の空で明

僕が生きる意味と、人生で大切にしている要素。

2018.08.01 22歳 「社会人」になって3ヶ月ほど、本を読む習慣がほぼ途絶えていた。 余談だけど「社会人」という言葉はしっくりこない。学生も社会で生きているから社会人。同じ社会を生きる人間として、やることが「勉強」から「仕事」へシフトするだけ。だからここでは会社員という言葉を選ぶ。 会社員になったはいいものの、僕にはどうしても本を読む時間が必要だ。なぜなら本を読むことは、僕の生活を循環させる要素のひとつだから。このブログもまた、その「要素」のひとつ。 僕の人生

「潮時」は漁師言葉。干満差がある理由を解説。

2018.7.29 22歳 『サピエンス全史』という本が、2016年に出版された。この本は、学問の成り立ちについて語る文章から始まる。 高校生の頃に机の上で聞いた物理学は、浮世離れした学者の子守唄のように思えたけれど「どうして〜は…なのだろう?」という疑問を突き詰めた先に物理学があるということを、海のそばの暮らしが気づかせてくれた。 というのも自然界は学問の力を借りなければ理解できないことが多すぎる。 今回のテーマは潮流と干満差。 物理学を参考にしながら海水はなぜ動

海水魚が真水で生きられない理由を知り、生きることの本質に気づいた。

2018.6.22 22歳 東京から三重の漁村に引っ越してきて1年目。田舎暮らし初心者の僕には、まだまだ驚くことがたくさんある。つい先日、とあることが気になって夜も眠れなかった。 【海の魚が真水で死ぬ理由】大雨が降った翌日は海に層ができる。表面に近い部分には雨水(=真水)が、その下に海水(=塩水)がある。 それらが風や波・潮流で徐々に混ざり合うことで、徐々に濃度が均一に近づいていくのだけれど、大雨が降ってすぐは、海水魚は表面の近くを泳ぐことができなくなる。 海水魚は真

将来への漠然とした不安をなくす方法。

2018.6.19 22歳 今日も誰かに言われた。 「こんな田舎に引っ越してくるの、覚悟はいらなかった?」 新卒で漁師になるというキャリア選択について、僕はまったく不安がなかった。そもそも、どんな選択をしようと僕は不安を抱かない。それは自分自身の選択で生きているからだ。 【社会のレールから早々に脱する】高校を卒業して大学に入る。大学を卒業して企業に入る。企業を退職して、老後は裕福な年金暮らし。この社会には、こんな風に生きることが理想であるというレールがある。 そのレ