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【求人コラム】ゲーム会社が求めるポートフォリオの内容について

デザイナーの求人募集に御応募いただいた場合、審査結果で不採用の判断となっても、感謝の気持ちを込めて、ポートフォリオについてのアドバイスを添えるようにしています。

今後、弊社向けにポートフォリオをご用意いただける方の参考になればと思い、今までお伝えすることの多かったアドバイスを、いくつか書いてみようと思います。
(あくまで、弊社基準でのお話です。他社さんの場合は、求めるポートフォリオの内容も重視する点も変わってきます。)

①作品点数は、できるだけ多く

作品が少ないのは、審査上、良い印象には繋がりにくいです。
逆に、作品点数が多いと、熱意を感じやすく、審査もしやすくなりますので、非常にありがたいです。
作品点数が多いということは、それだけ描くという経験値が多いわけで、描く速度も早いという印象に繋がります。

楽しんで描いていることも自然と伝わってくるので、見る側も自ずと楽しい気持ちになってきます。

応募者様の立場からすると、自信の無い作品はできるだけポートフォリオに含めたくないかもしれませんが、粗いラクガキのようなものも含めて、今までに積み重ねてきた多くの作品が存在すると思いますので、ぜひたくさん拝見させていただきたいです。

②キャラクターイラストには、若い男女以外も含める

キャラクターイラスト中心のポートフォリオをいただくことも多いのですが、若い男女のキャラクターイラストに比重が偏りすぎていることが多いようです。
イラスト作品を一番強くアピールしたいのでしたら、老若男女、様々なキャラクターイラストを含めていただけると効果的だと思います。若い男女しか描いていない(描けない)ように見えてしまいますので。

描きたいor描けるイラストのみをポートフォリオに含めるのではなく、ゲームに必要なイラストという観点から考えていただけると、どのようなキャラクターイラストがポートフォリオに含まれていると良いのか、考えやすくなると思います。

また、人物だけでなく、動物やモンスター、背景イラスト等、幅広く含まれていると、より嬉しいです。

③2Dイラスト以外にも、チャレンジを

ゲームグラフィックは、キャラクターイラストだけでなく、3Dグラフィック、UI、エフェクト、2D・3Dアニメーション、ドット絵、ロゴ、アイコン、フォント等々、様々な種類が存在しています。

いつもよく遊ぶゲームの画面をじっくり見てみてください。ゲーム画面を構成するグラフィック要素をよく観察し、自分でも描けないか、作れないか、ぜひチャレンジしてみてください。
チャレンジの為に踏み出した第一歩は、とても大きな意味を持つと思います。

ポートフォリオの作品が、ゲームグラフィックを意識した作品になっていると、審査する側としても、応募者様が仕事を通して実際にどのようなゲームグラフィックを作ってもらえるのか、働く姿を想像しやすくなります。

④作品は、丁寧な仕上げを

イラスト中心のポートフォリオの場合、線や塗りが少し粗めのカラーラフっぽい作品しか含まれていないことがあります。

仕上げが粗い分、作画速度も速く、作品点数も多かったりするのですが、仕事を通して必要になるゲームグラフィックは、最終的に綺麗に清書として丁寧に仕上げる必要があることのほうが多いです。

その為、ポートフォリオの作品に対しては、「根気よく丁寧に仕上げる力があるかどうか」という点を重視します。
イラストとして重要な見せ場となるポイントのみシッカリ描き込み、それ以外の箇所については意図的に描き込み量(情報量)を減らすという作画テクニックも存在しますので、速度重視の作品も参考になるのですが、丁寧に綺麗に整えて仕上げた作品もできるだけ多く含めていただけると嬉しいです。

⑤ポートフォリオをデザインとして考えてみてください

審査する側は、ポートフォリオを通して、応募者様のことをできるだけたくさん知りたいと思っています。

応募者様のことを可視化してデザインしたものがポートフォリオだと考えていただけると、ポートフォリオ内の作品構成も考えやすくなるのではないかと思います。

デザイナーのお仕事は、情報をわかりやすく可視化して伝えることです。
デザイナー志望である応募者様ご自身のことを、自らデザインし、ぜひ伝わるポートフォリオにしてください。

例えば、応募者様の「強み」や「個性」、「好きなこと」「得意なこと」「仕事として、どういうことがやりたいのか」等、ポートフォリオを通して伝えるということを意識してみてください。


以上です。
何かもし、応募者様にとって、ご参考いただける点が一つでも有るようでしたら幸いです。


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