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理屈じゃねーんだよ、お前もやってみろ

「理屈じゃねーんだよ、お前もやってみろ」

経験豊富な職人が口にした、この言葉。
長年の経験で培われた「暗黙知」に基づくものだ。 この暗黙知は、言葉で説明するのが難しいが、競争力の源泉となる財産である。

しかし、DXを推進する上で、この暗黙知は大きな壁になる。 デジタル技術は、論理やデータに基づいて処理する。「理屈じゃない」暗黙知を理解することが難しいからだ。

暗黙知の形式知化

DXを成功させるためには、この暗黙知を形式知化する。 形式知とは、マニュアルや手順書のように、言語化・数値化された知識やノウハウを指す。 暗黙知を形式知化することで、属人的なスキルやノウハウを組織全体で共有し、デジタル技術を活用した業務効率化や生産性向上につなげる。

どのように暗黙知を形式知化する?

暗黙知の形式知化は、難易度が高い。 しかし、以下の方法を試すことで、徐々に暗黙知を形式知化していく。

  1. 対話と観察: 経験豊富な上司や職人に、具体的な作業手順や判断基準を説明してもらう。 また、彼らの作業風景を観察し、言葉では表現しにくいノウハウを吸収する。

  2. 記録と分析: 対話や観察を通して得られた情報を、文章や図表、動画などで記録する。 記録したから共通点やパターンを見つけ出し、暗黙知を形式知化できる可能性がある。

  3. デジタルツールの活用: デジタル技術を活用することで、暗黙知の形式知化を効率化できる場合もある。 例えば、音声認識技術を使って対話を記録したり、画像認識技術を使って作業風景を分析する。

DXは「理屈」と「理屈じゃない」の融合

DXは、「理屈」に基づくデジタル技術と「理屈じゃない」職人技の両方を尊重し、融合させること。


中小企業DX事典|Iwakami Sho|note
「DXが浸透しないのは言葉の定義が曖昧だからでは?」という仮説をもとに「デジタル活用=DX」という広い定義を設定しました。具体的なデジタル活用に役立つノウハウをまとめます。スキマ時間でサクッと読める内容を目指しています。

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