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中小企業DX事典

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「DXが浸透しないのは言葉の定義が曖昧だからでは?」という仮説をもとに「デジタル活用=DX」という広い定義を設定しました。具体的なデジタル活用に役立つノウハウをまとめます。スキマ… もっと読む
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記事一覧

ChatGPTで「やるべきこと」を効率化し、ストレスフリーな働き方を実現する

はじめに「ストレスは激務からは生まれない。ストレスを生み出す一番の要因は"行動できていない事"にあるのだ。」 Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏のこの言葉は、私たちに働き方の本質を問いかける。中小企業のDXにおいても、この言葉は重要な示唆を与えてくれる。 中小企業のDXにおける課題とストレス中小企業庁の調査によると、中小企業のDX推進において、「IT人材不足」や「費用対効果の不明確さ」が大きな課題となっている。 これらの課題は、経営者や従業員にストレスを与え、「行動できて

ChatGPTの仕組みを理解してDXを加速する

はじめにChatGPTをはじめとする生成AIの活用が注目されている。しかし、ChatGPTがどのように動いているのか、その仕組みを理解している方は少ないのではないだろうか? 今回は、ChatGPTの基盤技術であるTransformerをできるだけ分かりやすく解説する。ChatGPTを活用できるのか、具体的な事例を交えながらご紹介する。 ChatGPTの頭脳「Transformer」とは?ChatGPTは、Transformerと呼ばれる深層学習モデルを基盤としている。Tr

DX成功の鍵は「会計」にあり?数字で経営を可視化し、成長を加速する

はじめにDX推進において、ITツールの導入や業務プロセスの見直しが注目されがちだが、実は「会計」おいても重要な役割を果たす。今回は、会計に着目し、DXを活用するためのヒントをご紹介する。 会計は経営の羅針盤ダイエットをする人が体重計に乗らずに成功できないように、企業も会計数字を把握せずに成長することは難しい。。会計は、企業の現状を客観的に把握し、経営判断を行うための羅針盤となる。 しかし、総務省統計局の「令和4年経済センサス‐活動調査」によると、資本金1億円未満の中小企業

入力フォーム改善で売上アップを図る具体的な例

はじめにWebサイトの改善は重要な要素である。特に、BtoB企業のWebサイトでは、問い合わせや資料請求などのコンバージョン(CV)に繋がる入力フォームの改善が、売上向上に直結する。 しかし、総務省統計局の「令和4年通信利用動向調査」によると、中小企業の約6割が自社Webサイトを保有しているものの、その多くは更新頻度が低く、情報が古いまま放置されているという現状がある。 入力フォーム改善でCVRを劇的に向上入力フォームは、ユーザーが最初に離脱してしまうポイントの一つである

生産性向上と働きがいアップの取り組みで人材不足を解消できるか

はじめに中小企業庁の調査によると、中小企業のDX推進の最大の課題は「IT人材の不足」である。しかし、DXはIT人材がいなくても始めることができる。むしろ、DXを推進することで人材不足を解消し、生産性向上と働きがいアップを同時に実現できる可能性がある。 DXで人材不足を解消する3つのステップ業務の棚卸し: まずは、現状の業務プロセスを洗い出し、非効率な部分や自動化できる部分を明確する。ITツールを導入する前に、業務フローを見直すことで、より効果的なDXを実現できる。 ITツ

経営者の意識改革から始めるDX推進!デジタル化の成功事例と課題解決策

はじめにデジタル化は、もはや避けては通れない時代の流れ。しかし、経営者の意識やITリテラシーの不足、人材や資金の不足など、様々な課題が中小企業のDX推進を阻んでいるのが現状といわれている。 DX成功の鍵は経営者の意識改革DXは、主にITツールの導入だけでなく企業のビジネスモデルや業務プロセス、組織文化などを抜本的に変革するものを指す。まずは小さく導入して試してみるスタンスで良いが、ゆくゆくは経営者自身がDXの必要性を深く理解し、変革をリードしていく強い意志を持つことが重要に

顧客の声を逃さない!DXで「おもてなし」戦略

はじめにDXは、顧客との接点を見直し、顧客満足度を高めるための有効な手段となる。DXを活用することで大企業にも負けない「おもてなし」を実現する。 顧客の声を逃さないDXツール顧客の声は、サービス改善や新商品開発のヒントの宝庫。しかし、紙のアンケートや電話での聞き取りでは、収集や分析に手間がかかり、タイムリーな対応が難しいという課題がある。 そこで、DXを活用する。例えば、 Webアンケートツール: 回答しやすいフォームを作成し、顧客の声を効率的に収集。 チャットボット

会議改革で時間とコストを削減!中小企業が取り組むDXとは?

はじめに会議は、情報共有や意思決定を行うために必要である。一方で、時間やコストを浪費しやすい。そこでITを活用して会議の効率化を図り、時間とコストを削減できる取り組みをご紹介する。 会議の現状把握から始めるDXまずは、現状の会議の課題を洗い出すことから始めるよう。 会議の目的が不明確:何を話し合い、何を決めたいのかが曖昧なまま会議が行われていないか? 参加者が多すぎる:本当に必要なメンバーだけが参加しているか? 資料の準備に時間がかかる:資料作成や印刷に時間を取られて

「顧客」から考えるデジタル化の要点

デジタル化の課題を、中小企業を取り巻く「顧客」の視点から掘り下げる。顧客を企業向け(BtoB)と一般消費者向け(BtoC)に分けて考える。 企業向け(BtoB)企業間のデジタル化 企業同士のビジネスでは「企業間の取引がどれだけデジタル化しているか」がポイント。例えば、取引先がEDI(電子データ交換)や電子契約管理システムを進めているのに対し、自社はFAXや電話で伝票をやりとりしたり紙の契約書を送付している状況であれば、納入先は遅かれ早かれデジタル化への変更を要請してくるは

今あるものでできる「ちょっとしたDX」

今あるものでできる、 「ちょっとしたDX」を一番わかりやすく身近な例でご紹介する。 ある会社では、営業マンが取引先へ見積書を送るのに3日もかかっていた。理由を調べてみると、パソコンが会社に設置されていて持ち出し禁止。営業マンは外回り時にメールの送受信ができず、会社に戻ってからメールを送っていた。 実は、ほとんどの取引先では毎回同じような見積内容でした。メール送信が遅れるだけで、受注のチャンスを逃してしまう可能性もある。 この課題の解決策はとても簡単で、ノートパソコンやス

中小企業DX事典をはじめる

経済産業省が公開しているDX支援ガイダンス。 読んでみると、DXについて「理解している」、「ある程度理解している」と回答した企業は約半数にとどまる。 現状、中堅・中小企業等のDXの理解は広く浸透していないとしている。 なぜ広く浸透していないのか? 中小企業の事業者や支援者と接する際に「DXってどう思います?」と多くの方に問いかけt、ひとつの答えにたどり着いた。 その答えは、 DXという言葉そのものは浸透しているが、定義が人によって違うから である。 ITベンダーがセー

デジタル活用のもやもやと処方箋

そろそろ、デジタル活用のもやもやを吐露したい。 クラウド、ビッグデータ、IoT、DX….。 「デジタルをうまく活用していこう」とするスローガン。 言葉を変え、括りを変え、再定義され、繰り返されている。 新しい言葉が生まれる度に自分の言葉で理解しようとする。努力はしている。 しかし、なんだか腹落ちしない。 どのような意味なのか、その目的、効果、課題はなにか。さまざまな書籍やネットの情報で解説してくれているが、デジタル活用の本質がボヤけがちだ。 なぜか。言葉にしてみる。 「

保育園で生成AIの先生をしてきた

そろそろ、保育園で生成AIの先生をした話をしたい。 きっかけ子どもが通っている保育園では、 外部の講師を招いて子どもたちへ何かを教える というユニークな企画をやっている。 この企画を知り、 子どもたちに教えられることはないか? 逆に子どもたちの関心事や考え方を身近で学べるかも 自分の子どもの園での様子をちょっと伺い知れる と思い、子どもたちへ伝えたらおもしろそうなことを考えた結果、 生成AI(ChatGPT)をつかって先生をやることを思いついた。 早速、やりたい旨を