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絵本ってどう使うの?

こんにちは。いわたコトバのそうだん室の岩田です。
時々聞かれる「絵本って言葉を伸ばすのにいいですか?」という質問。

私は即答で「いいですよ!」と答えるようにしています。
そうすると大抵「どの絵本がいいですか?」と聞かれることになるわけですが、個人的にはどんな絵本も使い方だと思っています。
(というよりその子供の好きな絵本を使うのが一番いいです)

絵本の使い方①「真面目にそのまま読まなくていい」


例えば子供の興味を持った本があるとします。
子供はその本に出てくる主人公が好きでよくページをめくっています。でもそこに書かれている物語はけっこうレベルが高くて子供に合ってない。

そんな状況のときは「せっかく興味あるし文字を読んであげよう」とか「一緒にここから読んでみようね」とかはしなくて大丈夫です。

「勉強感」が出ると、せっかく本に興味を持っているのにやる気がなくなってしまうんです。
好きで釣りをしてる人に「漁師ならこうするな〜」なんていうようなものです。

そういう時は、ストーリーを変えたり簡単な言葉に変えて読んであげちゃった方がいいです。絵本の「絵」だけにフォーカスして子供の言葉のレベルに合った絵本に変えちゃってください!

例えば、「男の子がライオンに追いかけられてる!」という絵と文章があったとしたら「まてまて〜」とか「がおーってきてる!」とか。
そうすることで好きな絵本の興味を持ったまま自分レベルに合った言葉を学んでいけます。

絵本は動作の宝庫!

言葉が広がっていく時にとっても大切なのは動作を表す言葉。
「走る」って言葉には、「ママが走る」とか「学校まで走る」「走る犬」とか前後に言葉をつけることができて、上手にお話しできるようになるのに必要だからです。

こんな大事な「動詞」
実は学ぶのはけっこう難しいんです。
それは「境目が分からない」からです。

ボールが「転がる」場面を想像してみてください。
ボールが転がっている場面には、
①ボールが机から「落ちる」→②床で「跳ねる」→③床を「転がる」→④壁に「当たる」→⑤「止まる」
というように5個も動作が出てきて子供にとっては「え?転がるってどこのこと?」となってしまうのです。

これを解決できるのが絵本です。
繰り返し読めて、動作がカチッと止まっているため「こういうのが「転がる」ってことなのね」って分かりやすいんです。

小さい子供じゃなくても有効!

絵本は小さい子供向けのもというような認識がありますが、実はそうでもありません。
例えば、たくさん言葉は知ってるんだけど話すのが苦手、説明ができない。とかいう時に順序だてて話す練習ができるなんてこともできます。
絵本は起承転結がはっきりしているので、「この絵本どういうお話し?」と聞いて話してもらうことで説明する練習になったりします。

あとは、状況の理解が苦手な場合などに使えることもあります。

そんなこんなでいくつか使い方をお話ししてみましたが、やはり使い方次第でいろんなレベルの子供に使うことができるんです。
絵本は奥が深いんです。

本屋さんにいくとものすごい量の絵本で「どれを買えば、、」なんて思うかもしれませんが、割とどれでもいいんです(絵本作家に怒られそう)。

一番大切なのは「子供が興味のあるもの」ということ!
発達レベルに合ったものを!と硬くならず「好きそうなものはどれかな〜」くらいで選んであげてください。

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