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コントな文学『嫁・姑・娘・問題』

コントな文学『嫁・姑・娘・問題』

紀元前よりも遥か昔の中国。

今日も有識者達によって、この世に新たな漢字が創り出されてゆく。

「お待ち下さい、先生方。何卒お考え直しを。

弟子の身分で半人前の私ですが、有識者の先生方に失礼を承知の上で異議を唱えさせて頂く。

私は今日の漢字の選定結果には、どうしても納得ができないのです。

ヨメという漢字が、おんなへんに家で『嫁』とはどういう事ですか?
これは結婚したら女は家に入って、家の事をやっていろという意味ですか?

こんな男尊女卑を象徴するような漢字に決めてしまっては百年か二百年・・・
いや、千年か二千年以上は先の話になるかもしれませんが、いつか男女平等の世の中になった時に問題になります。

それに・・・

おんなへんに古いで『姑』はあまりにも酷すぎる。

結婚、妊娠、出産を経て大事に育てた息子が大人になって結婚し、新しい『嫁』が来たら古い女になって『姑』ですか?

あなた方は、この国の全ての女性を敵に回すおつもりか?

そして最後にムスメだ。

ムスメって親の目線で考えた漢字じゃなくて男目線ですよね?

単純に若い女を良しとするから、良い女と書いて『娘』にしたんじゃないですか?

・・・・・やはり図星でしたか。

何を考えているんだ、あなた方は。

ん?・・

お待ち下さい、先生方。

どこに行くおつもりですか?

え?若い『娘』が接客してくれる店に飲みに行く?

夜の有識者会議!?

先生方、お待ち下さいっ。

まだ私の話は終わっていません。

お待ち下さいっ。

・・・・・

馬鹿野郎ーっ!」

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