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未来完了形と過去完了形の基本的な内容

高校英語で学習する未来完了形「will + have + 過去分詞」について、基本的な内容を説明しています。現在完了形についての内容を理解しておくと、その要領で未来完了形を理解することができます。

現在完了形は、話題にしている時間の基準が現在で、過去から時間の基準である現在に渡って影響が及んでいることを表しています。完了「既に~してしまった」・結果「過去に既にしたり起こったことが現在に影響して、その結果」・経験「~したことがある」・継続「~していた」という現在完了形の用法は、過去から現在に渡って、影響が及んでいることを表しています。

この類推で、話題にしている時間の基準が過去や現在から、未来に渡って影響が及んでいると考えることで、未来完了を説明していきます。
 

未来完了形の用法と表す内容

未来のある時点を時間の基準と捉え、それよりも以前の過去や現在から、基準としている未来のある時点までに渡って影響が及んでいるという内容が、未来完了形の表す内容になります。

<未来完了の完了・結果の用法>
これは、未来のある時点を時間の基準にして、それよりも以前の過去や現在において「完了した」ことによる影響が、未来のある時点までに渡って及んでいるという内容になります。また、その結果が未来において、こうなるだろうという内容を表すのが未来完了の結果の用法です。

<未来完了の経験用法>
話の時間の基準となる未来の一時点において経験することになるだろうという内容を表します。

<未来完了の継続>
過去や現在から未来の一時点まで、状態が継続していることを表す場合と、動作が継続していることを表す場合があります。

手っ取り早く区別する方法として、状態動詞のときは「will + have + 過去分詞」の形で状態の継続を表し、動作動詞のときは未来完了進行形「will + have + been + doing」を使うと考えます。

例えば、read「読む」という動作を未来のある時点から2時間継続したことを表すのに、未来完了進行形を使います。時間の基準を外出したときだとして、次のような内容が未来完了進行形で表されます。

I will have been reading this book for two hours at five.
「5時になると、私は2時間この本を読んでいることになるでしょう。」

※未来完了進行形に限らず、完了進行形について、learnなど動作動詞だけれども、継続性を帯びて状態動詞として使われるものがあり、状態動詞の継続用法と動作動詞の完了進行形の両方で使われる動詞があるので注意です。

過去完了形の表す内容

過去のある時点を時間の基準と捉え、それよりも以前の大過去から、基準としている過去のある時点までに渡って影響が及んでいるという内容が、過去完了形の表す内容になります。

<過去完了の完了用法>
これは、過去のある時点を時間の基準にして、それよりも以前の大過去に「完了した」ということを表しています。その完了したことによる影響が、過去のある時点までに渡って及んでいるという内容になります。

<過去完了の結果>
大過去に完了したことや、大過去に起こったことから影響が発生して、過去のある時点、その結果がこうだという内容を表しています。

<過去完了の経験用法>
話の時間の基準よりもさらに以前の大過去において経験した内容を表します。

<過去完了の継続>
大過去から過去のある時点まで、状態が継続していることを表す場合と、動作が継続していることを表す場合があります。

手っ取り早く区別する方法として、状態動詞のときは「had + 過去分詞」の形で状態の継続を表し、動作動詞のときは過去完了進行形「had + been + doing」を使うと考えます。

例えば、read「読む」という動作を大過去から過去のある時点まで2時間継続したことを表すのに、過去完了進行形を使います。

時間の基準を外出したときだとして、次のような内容が過去完了進行形で表されます。

I had been reading this book for two hours before I went out.
「外出する前に、私は2時間この本を読んでいました。」

過去における時間の順序

過去といっても、時間の順序を考えるときがあります。過去Aの方が過去Bよりも以前という内容を示しておきたいときに、過去Aを大過去として、過去完了形で表しておき、それから時間が経過した過去Bの方を過去形で表すという場合もあります。

[例]
I had bought this pen before I came to Nara.
「私は奈良に来る前に、このペンを買った。」

このように、より以前の過去A(大過去)において、このペンを買った。そして時間が経過して、過去Bにおいて奈良県に来たという順序です。
 

関連するnote記事

未来完了形や過去完了形と合わせて、現在完了形を理解しておくと便利です。現在完了形は「過去から現在に渡って影響が及ぶ」ことを表し、未来完了形は「過去や現在から未来に渡って影響が及ぶ」ということなので、両方とも同じ要領で勉強ができます。

以前に書いた現在完了形のnote記事はこちらになります。

▼現在完了進行形の用法


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