56☆古代ローマ人はウナギが好きだったらしい
ぼんじょーるの！
朝から青空の広がるステキな水曜日の朝です。
昨日のオンラインヨガでは苦手な脇の下の筋肉を使うポーズを丹念にやりました。
そんなところにある筋肉なんて、ふだんの生活じゃ意識しませんよねぇ？
というわけで朝から筋肉痛です……でも鍛えられてる感で高揚する私はマゾ体質かもしれません（汗。
さて、今日は私の住む町ブラッチャーノにある湖とそこで漁獲されるウナギについて書こうと思います。
イタリアで1、2を争う透明度をもつブラッチャーノ湖
首都ローマから60㎞ぐらいに位置するブラッチャーノ湖は、水質管理が徹底されていてものすごく透明度の高いきれいな水が自慢です。
というのも、ローマで有事が起こり飲料水が使えなくなった場合、このブラッチャーノ湖の水を直接吸い上げてローマに送る必要があるから。
なぜそうなっているのかというと、今でも現役で使われているローマ水道があるからなんです。
1700年ぐらい前に造られた水道ね。
高低差を生かした設計で、動力を使わずに60㎞の距離を移動させるの、すごくないですか？
今は飲料水としてではなく、おもにローマの噴水の水として活用されてます。
ヴァチカン市国サンピエトロ広場の双子の噴水や、ジャニーコロの丘の噴水が有名です。
ブラッチャーノ湖の周りには3つの町があります。
私の住む町ブラッチャーノはいちばん規模が大きく、鉄道駅と旧市街も近い便利な立地。
その対岸にあるトレヴィニャーノ・ロマーノは鉄道駅もないホントに小さな町だけど、とてもきれいに整備されていて観光気分を味わうならここがイチバンと思います。
そして今回取り上げるアングイッラーラ・サバツィアは、ブラッチャーノとトレヴィニャーノを足して2で割ったような雰囲気。
位置的にローマから最も近いせいか、古くから栄えているのはアングイッラーラです。
アングイッラーラの旧市街から見たブラッチャーノ湖。
冬の真っ青な空を映した湖面は深いブルー。
透明度が高く深いので、こんなふうに空の色によって水の色も変わるのです。
ローマ人ってウナギが好きだったらしい！
ローマ時代、ブラッチャーノ湖で漁獲されたウナギ（イタリア語でアングイッラ）はここで水揚げされ、ローマ街道を通ってローマまで運ばれていたんですよ！
やっぱりローマにいちばん近かったから、そういうことになったんでしょうね。
こちらの写真はアングイッラーラ市庁舎前の噴水。
なんとウナギの口から水が出てます！
これ、飲めるし美味しいミネラルウォーターなんですけど、ウナギの口から出てるってのが、なんだかねぇ（笑。
まぁそんなわけで、アングイッラーラの町名の由来はアングイッラ（ウナギ）から来てるという人もいますが、実際は「Angoloアンゴロ」から来てるとか。
日本語の「角」「角度」、アングルですね。
ローマ時代、ブラッチャーノ湖で漁獲されたウナギを扱っていたのはローマの有力貴族の娘、ルティッラ・ポッラでした。
ローマ人はウナギが大好きだったので、それに目を付けた彼女が商いを始めたのですね。
アングイッラーラ旧市街の湖に張り出した突端にある彼女の別荘が「アンゴロ」のカタチをしていたので、町自体が「アングラーリア」と呼ばれるようになり、いつしかそれが現在の町名「アングイッラーラ」になったとか。
アングイッラーラ旧市街の入り口の門。
昔は夜になるとここを閉めて、外敵の侵入を防いでいました。
もちろん敵が攻めてくれば、昼間でも門を閉ざして町を守ります。
この門をくぐってしばらく行くと、脇に小さな通路があります。
Vicolo Grondarellaヴィーコロ・グロンダレッラという小道です。
実はこれ、ローマ時代にはすでにあった道なんです！
湖から旧市街へと登っていくための道。
ローマ時代、ブラッチャーノ湖で釣れた魚を町へ運び、道端に並べて売っていたのだそうです。
壁の部分も四角い石を積んで作ってますが、これがローマ時代の壁づくりの工法。
それが道づくりにも転用され、ヨーロッパ各地で石畳の工法として広がり、現在では壁に使われることはありません。
なので、こうした石畳のような壁が残っていたら、そこはもれなく中世以前に造られた建築物、ということになるんだそうです。
このローマ時代の小道、旧市街からだと家と家のすき間を通りながら、どんどん下へ降りていくことができます。
ちょっとした探検気分で楽しいですよ。
今度の金曜のオンラインサロン「ローマ食堂」では、このアングイッラーラを訪れる予定です。
アングイッラーラ旧市街を歩き、このローマ時代の通路を通って湖畔に出てブラッチャーノ湖の風景をお届けしたいと思っています。
が、いま天気予報を見たら天気は下り坂（涙。
なので、もしお天気が悪かったら今週は料理配信で基本のポモドーロソースを作り、来週アングイッラーラに行きますね。
オンラインサロンの詳細はこちらからどうぞ。
では皆さま、善き水曜日を Buona giornataぼぉな・じょるなーた♡
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