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自家焙煎コーヒーと、ビターなフィンランドヴィンテージに出会える場所。東京荻窪で約10年…

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自家焙煎コーヒーと、ビターなフィンランドヴィンテージに出会える場所。東京荻窪で約10年営んだ実店舗を2021年11月に閉店。2022年春より、故郷の長野市に拠点を移して、オンライン販売やイベント出店を中心に活動中。自家製フィンランドシナモンロールの卸も行っています

マガジン

  • istutのこと

    istutについての、あれこれ。

  • それでも旅は続いていく

    2022年10月。 フィンランドポータルサイト「Moi(moicafe.com)」さんのオンラインコミュニティ「nuotio | takibi」にて、4回に渡ってコラム連載を行いました。 「深堀フィンランド」というコーナーに寄稿した4つのお話をここに公開します。 タイトル:それでも旅は続いていく 全4話 文章:伊藤志保 写真:伊藤誠

  • フィンランドのお菓子

    コルバプースティ。ムンッキ。ラスキアイスプッラ。ルーネベリタルト。オメナピーラッカ。美味しいフィンランドのお菓子の世界をご案内します。

  • コラム

  • フィンランドヴィンテージ

    カイフランクを中心にビターなフィンランドヴィンテージの世界をご案内します。

最近の記事

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朝日新聞デジタルwebマガジン「&w(アンド・ダブリュー)」

「朝日新聞デジタル&w」さんが、 istutの取材をしてくださいました。 私たちの今までのこと。今のこと。 私たちの想いや大切にしていることなど、 準備期間も含めたこの10年間を、 とても素敵な記事にしてくださっています。 この取材を受けたあと、 旅に出たくて仕方なくなりました。

    • それでも旅は続いていく【最終話】公開日 2022.10.31.

      今回でコラム連載も最終回となります。最後はistutのシナモンロールの旅についてお話を綴ろうと思います。 荻窪では店頭提供が主体だったistutのシナモンロールですが、カフェを閉店した現在はショップやカフェなどへの卸を中心に販売を行っています。お陰様で最近はご依頼も増えて注文個数も多くなり、istutの看板商品となりました。以前よりも、よりおおらかに、より美味しく、よりフィンランドのサイズに近づけて、大きな大きなシナモンロールを作っています。 どんなことにもスタート地点っ

      • それでも旅は続いていく【第3話】公開日 2022.10.22.

        突然ですが古いモノが好きです。 古本。古着。古道具。古い器。古い布。古い家具。古い物件。古い自転車。古い照明。古い建物。古い電車。古い家電。古いモノ・・・なんでも好きです。 ピカピカとした新しいモノよりも、誰かが使ってきたモノや長く使われて経年変化したモノに心が惹かれます。壊れたら修理をして、修理しきれなければそのまま使い続けていく。実はこの私の「古いモノ好き」が、フィンランドを好きになったきっかけなのです。 いろいろな国を旅してきた中で、「良く分からないけど、なんかい

        • それでも旅は続いていく【第2話】公開日 2022.10.15.

          こうして「休憩すること」を大切にしながら旅を続けているistutですが、具体的にはどんな旅をしているのでしょうか。今回はそのお話を綴ってみたいと思います。 長野市へ拠点を移すと決めた時から、東京ではできなかったことに取り組んでみたいね、という想いが私たちにはありました。せっかくフィンランドのような場所で暮らすわけですし、この土地にしかないモノやコトを発信していきたいと思ったのです。 実際に長野市での暮らしがスタートしてみると、想像を超える驚きが続きました。そのひとつは、果

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        • それでも旅は続いていく【最終話】公開日 2022.10.31.

        • それでも旅は続いていく【第3話】公開日 2022.10.22.

        • それでも旅は続いていく【第2話】公開日 2022.10.15.

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        記事

          それでも旅は続いていく【第1話】公開日 2022.10.08.

          荻窪で営んでいたお店を閉めて来月で1年。長野市へ移り8ヶ月が過ぎました。みなさん、お元気ですか?私もマコさんも、元気にしています。そして私たちの旅は、その後もずっと続いています。 ご存知の方も多いと思いますが、私たち夫婦は旅が大好きで、今まで様々な国を旅してきました。バックパッカーで世界一周旅行をしたこともあります。そんな私たちですが、もう3年以上、いわゆる「どこかに行く旅」はしていません。 それでもなぜ、私たちの旅は途切れることなく続いているのでしょうか。その答えは、長

          それでも旅は続いていく【第1話】公開日 2022.10.08.

          再生

          小さな居場所

          少し前になりますが、北欧フィンツアーさんが素敵な動画を作ってくださいました。今、istutの空気を直接味わっていただけることが難しい状況ですが、この動画を観ていると実際にistutに座っているような気持ちになります。 そうです。ここは、皆さんの居場所。小さいけれど、皆さんの居場所です。

          小さな居場所

          再生

          暮らしに溶け込む3つのブレンド

          私たちが生まれ育った長野。 市街地からほんの少し離れるだけで、そこには豊かな自然が広がっています。山、樹木、鳥、動物、花、湖、池、森。数えきれない程の豊かな自然に囲まれながら、それらを守り、共存しているのが長野です。 県木は「白樺」。県獣は「カモシカ」。県鳥は「雷鳥」。 この長野を代表する樹木、動物、鳥の名前を、コーヒータウコの「3つのブレンド」の名前にしました。それには、きちんとした理由があるのです。それぞれのブレンドの特徴に重ね合わせた、3つの名前の理由です。 カモシ

          暮らしに溶け込む3つのブレンド

          レッドルバーブに恋をして

          真っ赤なルバーブ。緑のルバーブよりも栽培が難しく、標高1000m~1500mの寒冷地が適地とされるため、日本の主な生産地は長野県と北海道。私たちの出身地である長野の食材を、カフェで使いたいという想いから出会ったのが、八ケ岳麓の富士見町で真っ赤なルバーブを生産されている「かぼちゃん農園」さんです。自ら畑を訪ね、その畑やルバーブの素晴らしさに一瞬で恋に落ちてしまい、istutでは毎年、無農薬栽培の真っ赤なルバーブを仕入れています。 istutでは、この真っ赤なルバーブを自家製の

          レッドルバーブに恋をして

          信州リンゴとフィンランド

          私たち夫婦は、長野市で生まれ育ちました。 私たちがフィンランドという国を、ごく自然に身近な土地として感じる理由に、故郷である長野市とフィンランドの風土や文化の共通点が多すぎることがあると思うんです。 まず、長野の県木は「白樺」です。県鳥は「雷鳥」です。名産品は「リンゴ」です。庭にはブルーベリーが普通に実を付けます。秋にはキノコ狩りで山に入ります。サウナのような湯治文化は古来から身近だし、工芸や民藝も昔から盛んだし、実家は豪雪地帯だし、湖が近いし、冬のソリ滑りが得意だし。もっ

          信州リンゴとフィンランド

          ピューニッキの丘とカルダモンドーナツ

          以前、コラムを連載するお仕事を頂いていた時、フィンランドのタンペレについてお話を綴ったことがありました。 このお話に出てくる通り、長い長いピューニッキの丘をゆっくりと上って、最後に辿り着くのは、小さなピューニッキ展望台と小さなカフェ「ピューニキン・ナルトルニン・カハヴィラ」です。 この小さなカフェで作られている「ムンッキ」は、フィンランドで一番美味しいと言われていて、遠方からも買いに来るフィンランドの人たちの車で渋滞ができるほど。 その味わいは、カルダモンがしっかりと効

          ピューニッキの丘とカルダモンドーナツ

          コーヒータウコ

          「コーヒータウコ」 istutの厨房での合言葉です。 早朝からバタバタと仕込みに追われ、 なんとか開店準備が完了したタイミングに、 「ここで1回、コーヒータウコの時間だねえ」 開店して更にバタバタとした後、 ようやく一息つけそうなタイミングに、 「さてさて、コーヒータウコにしますかねえ」 そうやって時間を見つけては、コーヒー休憩をする私たち。 でも、なんだか変な言葉ですよね。 フィンランド語に詳しい方々からは怒られそうな気がします。 そうです。istutの造語です。

          コーヒータウコ

          手作りのコーヒーはじめました。

          早いものでistutは来年の3月で10年目に入ります。 この9年間、「手作りの美味しいもの」を提供すべく、毎日努力を続けてきました。ご存知の方も多いかと思いますが、ドレッシングも、トマトソースも、ドリンクのシロップやコーディアルも、ジャムもパンもスイーツも、そのすべてが自家製。丁寧に時間をかけて手作りをしています。 でもそれは決してイメージアップのためではなく、「私たちが美味しいと思うもの」つまり「私たちが好きなもの」を求めた結果、自然とすべてが「手作り」になったのだと思っ

          手作りのコーヒーはじめました。

          オリジナルエコバッグ【pidetään kahvitauko】ネイビーを作りました

          お客様の暮らしに役に立つ何かエコなモノを作りたい、そしてそのモノには私たちがコロナ禍で感じている大切なことを、メッセージとして残したい。レジ袋有料化をきっかけに、エコバッグを自分たちで制作したのが今年の6月。この度、同じオリジナルエコバッグの「ネイビー」を増産しました。フィンランドカラーにしたところが増産のミソです。 年齢性別を問わず、どんな方にも使っていただける飽きの来ないデザインになるよう、ふたりで知恵を絞りました。 そしてこんな時だからこそ、バッグのメッセージは「pi

          オリジナルエコバッグ【pidetään kahvitauko】ネイビーを作りました

          シンプルだけどマストなこと。

          今、大切なことって何だろう?そんな想いから、istutオリジナルの缶バッジを作りました。 すべて、フィンランド語のバッジにしたのにはふたつの理由があります。istutがフィンランドカフェ&雑貨店だからというのが理由のひとつですが、「笑顔になれて、クールでカッコいいモノ」を作りたくて、英語よりもフィンランド語の方がいいなあと思ったんですよね。フィンランド語だと、ほとんどの人は言葉の意味がすぐには分からない。なんかそういうジワジワと楽しめるバッジにしたかったんです。フィンランド

          シンプルだけどマストなこと。

          「istutキューブの住人たち」文具シリーズ誕生ストーリー

          長引くコロナ禍。介護施設にいるお爺ちゃんお婆ちゃんと面会ができなかったり、遠くに住んでいて会うことができない実家の両親に、お手紙を書く人が増えているようです。会いたいけれど会えない大切な人のことを思って文字を書き、切手を貼ってポストに投函する。そういう丁寧な時間や行為が今、改めて見直されているのかもしれません。コロナ禍で、在宅勤務を頑張っている人たちもたくさんいます。いくらデジタル化が進んでいるとはいえ、お仕事に文房具は必需品ですし、せっかくなら楽しい文房具がいいですよね。メ

          「istutキューブの住人たち」文具シリーズ誕生ストーリー

          小さな休憩場所をつくり続けること。

          こんにちは。 志保です。 なんと!今日から2020年も後半戦ですねー。 今、istutは休業をしながら新しいistutの準備をしています。 東京では、 通常モードに戻されているお店が多くあります。 でも、当店はとても小さなお店の上、 90代の常連さんや障害をお持ちのお客様もいらっしゃいます。 やはり、この先の夏も秋も冬も来年もずっと変わることなく、 ああ、ここなら安心だね、 と思える場所のひとつとして在り続けることが、 私たちの小さな役割なのかなと考えます。 テイ

          小さな休憩場所をつくり続けること。