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うさぎの学校-ママと子供の居場所をつくる主婦ボランティア(2)


幼稚園体験ができる場を担って四半世紀


「うさぎの学校」講師「おはなしみっけ♪」インタビュー
 
皆様こんにちは。
 
前回ご紹介させていただきました「未就園児親子対象公民館主催講座『うさぎの学校』」を担当していらっしゃいます読み聞かせボランティアグループ「おはなしみっけ♪」の代表に、設立の経緯や想いなどをお伺いしました。

おはなしみっけ♪の代表さま。 

ライター:「うさぎの学校」は、幼稚園に入園する前の親子に人気のある講座ですが、どのような経緯で生まれたのですか?

 うさぎ:私が赤ちゃんだった長男を連れて図書館(当時は公民館図書室)のお話会に通っていた頃、公民館から声をかけられ、子連れで絵本を読む側(読み聞かせボランティア)になりました。長男が幼稚園に入園し、次男が3歳になった頃、「お話会もいいけど、子どもたちが幼稚園にすんなり入れるように、“幼稚園ごっこ”ができたらいいな」と思うようになり、たまたま私のような新米ママで読み聞かせボランティアになった友だちが幼稚園教諭や保育士経験者だったことから、意気投合!「“幼稚園ごっこ”ができる場を作りたい!」と、公民館に掛け合って、公民館講座として開校しました。22年前だったかなぁ。

 ライター:“幼稚園ごっこ”ですか!?

うさぎの学校「わらびうた遊び」の様子 

うさぎ:そう、幼稚園ごっこ!元々私は幼稚園教諭だったのですが、子どもが生まれたら専業主婦になって、我が子にいろんな遊びをしてあげようって思っていたのです。でもいざ母になると、しないといけないことに追われてしまう日々。今まで幼稚園でいろんな遊びを教えていたのに、我が子のために仕事も辞めたのに、どうして同じような遊びしかできないんだろう…経験もあるのに計画立てて遊ぼうという気に全くなれなかった。なんだか自己嫌悪にも陥るし…私も息詰まってたんでしょうね。 

ライター:幼児教育のプロでも、自分の子育てになると息詰まることもあるのですね。 

うさぎ:ですね。知識があるから、時間があるから、子育ての悩みとは無縁だなんて、関係なかったですね。とにかく、子どもたちにいろんな遊びをさせたかったし、いろんな体験をさせたかったの。手先をつかったことやお絵かきは家でもできるけど、みんなとするとまた違うもの。もちろん、歌ったり踊ったり、みんなでするとより一層楽しくなる遊びや、鬼ごっこみたいな集団じゃないとできない遊びもさせたかった。 

ライター:なるほど…。そんな思いで立ち上げられたのですね。「うさぎの学校」の概要を教えてください。

うさぎ:「うさぎの学校」は先生たちと親子で楽しむ瀬戸内市立公民館主催による「遊び」の講座です。運営は「おはなしみっけ♪」が担当しています。毎月1回開講。内容は、出席、体操、歌に続いて、小麦粉ねん土、ボール遊び、水遊び、楽器遊びをしたり、書いたり作ったり、運動会や遠足など季節にちなんだ遊びを楽しんだりします。家庭ではできないような様々な体験を通して、しっかり五感を育んでもらいたいと思っています。また、親子のふれあいを深めるだけでなく、親同士のコミュニケーションの場となる事も期待しています。他にも、多くの人と触れ合う中で、団体生活のルールや公共マナーなどが自然に身につくよう願っています。未就園の子供と保護者が対象です。

うさぎの学校「水遊び」の様子 

ライター:設立当時は幼稚園が2年保育だったので、3歳さんも“うさぎの学校”にいられましたね。 

うさぎ:そうです。だからできる遊びも今よりは幅広かったですね。この辺りは公園が乏しいので“公園デビュー”をして、いろんな子どもとふれあう機会が未就園児にはそうなかったので、ママたちにもとても喜ばれていました。 

ごっこ遊びの様子 

ライター:ただ、市の子育て支援が以前に比べて随分と充実してきましたね。幼稚園は2005年から3歳児保育がスタートし、その後、月に一度、園庭開放日を設け、2歳以下でも幼稚園生活を体験することができるようになりました。保育園には子育て支援センターが併設され、保育園に入園していなくても保育園で遊べるようになりましたし、愛育委員さんや栄養委員さんによる月一「子育てサロン」もできましたね。 

うさぎ:時代が変わりましたね。変わったと言えば、私たちも!メンバーがだんだんと社会復帰をし、“うさぎの学校”の運営がとても困難になってきました。どうしようもないとき、有休をとってまで参加してくれるメンバーもいるのですが、我が子の学校行事のために有休を残しておきたいだろうから無理は言えません。だから、年度代わりの前「続けていくのが大変だし、来年度は“うさぎの学校”を閉校にする?」って毎年話題にのぼるんですよね。 

運動会の様子 

ライター:それでも続いていますよね。

うさぎ:そうなんです。閉校しちゃうともう2度と開校できないでしょうし…。それに、やっぱり“うさぎの学校”は、私たちだってエナジーチャージできちゃうんですよね。子どもの笑顔や仕草、熱心に何かに取り組む姿や馴染めない姿、時には泣いちゃう子もいますけど、どんな様子だって、とっても愛らしい。そして、ママたちが子どもとの遊びだけに集中できている様子にも癒されています。最近は、スマホに夢中になって子どもと一緒にいても100%向き合っていないこともあるかもしれませんが、ここは“学校”ですから、スマホは禁止(笑)。スマホやSNSなどの普及により、私たちが子育てをしていた頃よりも孤独じゃないのかもしれないけど、やっぱり同じ土地で、同じような悩みをもった人と、リアルに共感しあえる場というのはいつの時代でも大切。毎日の活力にもなりますので、こういう場を守ってあげたいという思いがメンバー一同、強いんですよね。 

ライター:子育て中って子どもの月齢や年齢に即して、次から次へと新たな悩みがうまれるものですよね。プロや経験者にとっては、大したことないってことが新米ママにとっては、それが人生の悩みすべてのように思えてしまうことだってありますよね。そんな時、まずは教示より共感が欲しいものです。 

うさぎ:“うさぎの学校”では、親子で遊ぶ時間の他に、“うさぎカフェ”も設けています。ママたちがゆっくりお茶を飲みながらおしゃべりを楽しんでもらっている間に、子どもたちはうさぎの先生と同じフロアで自由遊びをするのです。日頃のうっぷん?を共感しあって楽しそうですし、「ちょっと離れたところで見る我が子ってかわいい」ってそんな声もよく聞かれます。 

うさぎカフェの様子 

ライター:分かります!俯瞰的に見る我が子ほどかわいいものはない(笑) 

うさぎ:子育て支援センターは自由あそびがメイン(行事参加はあるけど)ですが、“うさぎの学校”は、出席から始まり、みんなで季節の歌を歌ったり、絵本を読んでもらったり、学校の体操をしたり、ちょっとした緊張感を伴う種目もあります。工作などは家から持ってこないといけないものを事前にお知らせしていますので、ママにとっても幼稚園の前練習になる。集団行動をずっと強要され、そればっかりだと辛いでしょうけど、たまにでも親子一緒に経験すると社会のルールなども身に付きやすい。それに、我が子の知らなかった面が見られたって驚かれることもあります。

「工作」の様子 

ライター:だからやめられないのでしょうね。参加してくれる生徒たちが「かわいい」は不変ですが、最近は「ママたちもかわいい」になっていませんか? 

うさぎ:そうなんですよ。私たちも結婚を機にこの町に住むようになって、地縁や友達がないところから、子縁をいただき、何かしら誰かしらにお世話になったと思うんです。だから、恩送りになれば…という思いで続けています。 

ライター:細く長く楽しみながら、これからもがんばってください。ありがとうございました。 

※「うさぎの学校」平成29年度の詳しい活動の様子は、こちらをご覧ください。子供の生きる力を育む[場]作りの達人たち 一覧に戻る

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